妄想日記

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鍋の買い出し

2007年02月20日 | Weblog

 こないだの日曜、けんすけのうちで鍋をしました。
 集まったのは4人。
 うち、オレとCIROが買い出し係でした。


 サティでCIROを待つ間、どこかで本でも読んでいようかと、マックへ。
 こないだ噂にきいたメガマックというヤツにも興味をそそられたのですが、これから鍋ということもあり、チーズバーガーにしておきます。(なぜ食うのか…)


 ちなみに今読んでいる本は、ちくま学芸文庫の「√2の不思議」という本。これを買うとき、本屋のおばちゃんがレジを打つ手をとめ、「まあ! この本、文庫なのに9百円もするの!」とびっくりしていました。何気なくレジに持って行ったオレもびっくりです。暇つぶしに買った文庫本に9百円…。どうやって元をとろうかと考えましたが、ルート2の不思議をどう実生活に活かせばいいのやら、見当もつきません。


 ポテトを食いながら途方に暮れていると、CIROがのんきに現れました。ここで「なに読んでたの?」と気の利いたことでも訊いてくれれば元をとった気にもなろうというものですが、おしゃれライフにしか興味のない彼は、√2と書かれたブックカバーを一瞥しただけで、何も言ってくれません…。なのでこちらも、最近モノ・コムサで買った(と思われる)手塚治虫コラボ・おしゃれトートバッグを彼がこれ見よがしにぶら下げているのに気づきましたが、「あ~、かーわーいーいー」なんて、絶対に言ってやらないのでした。


オレ 「今日は何鍋にする?」


CIRO 「何がいいの」


オレ 「すき焼き」


CIRO 「けんすけさんが、すき焼き以外がいいって言ってた」


オレ 「えー…じゃあ、焼き肉」


CIRO 「いいけど、けんすけさんちにホットプレートってあるのかな」


オレ 「ないんなら、なんか変わった鍋にしようよ」


CIRO 「変わった鍋って?」


オレ 「カレー鍋とか」


CIRO 「美味しそうだけど…でもそれって、ただのスープカレーだよね」


 徹底的にオレの意見を潰しにかかるCIRO。推定1980円のトートに言及してもらえなかったことを根にもっているのでしょうか…。(しかしその後、東京みやげと称して手塚コラボのキャンディーをくれたので、しょうがなくトートの話題に触れてやりました)


 結局鍋は、白湯スープの鍋の素みたいなパックを買うことに。4人分が1パック。参加者は4人なので、ちょうどぴったりです。


オレ 「たりるかな?」


CIRO 「さあ…」


オレ 「とりあえず2パック買っとく?」


CIRO 「そうだね」


 オレが炊事に疎いのは今に始まったことではありませんが、日ごろ自炊をしているCIROにも、意外と炊事に関する知識がないことが分かりました。買い物かごにてきぱきと食材を放り込んでいるCIROなのですが、頼りにしているのは鍋の素のパックに印刷されたレシピ…。考えてみれば、彼がカレーとケーキ以外のものを作ったという話は聞いたことがないような気も…。


オレ 「そんなレシピとかに頼らずに、自分たちが食べたいものを入れたらいいんじゃないの」


 そう言ってオレは、とりあえず大きめのトーフを3丁かごに入れました。全部違うトーフです。とにかくトーフが食べたいのです。


 さらに、サトイモを2袋突っ込みました。


 トーフとサトイモのあとは、手当たり次第にこんなものを…


・白菜
・白ネギ
・エノキ
・ブナピー(白シメジ)
・ホワイトアスパラガス


 ホワイトアスパラガスは、なんとなくおしゃれかな、と思って入れてみました。
 というか、意図したわけではないにもかかわらず、見事に白い食材ばかり…。しかも、スープは白湯です。買い手の清らかな心の表れでしょうか。密かに、「清純派鍋」と命名しました。


オレ 「でもさすがに、彩りが欲しいね」


 すかさず、CIROがホウレン草を買い物カゴに突っ込みます。なぜ水菜でなくホウレン草かというと、レシピに書いてあったからです。
 CIROが緑の食材を選んだので、オレは赤いものを…と、パプリカを買いました(赤&黄)。これで彩りはばっちり。ポップな鍋になりそうです。


 最後に鶏肉と豚肉とビールを買い、意気揚々とけんすけのうちへ…


   *


けんすけ 「ちょっと、なんで鍋の素を2パックも買って来たの」


 やはり多かったようです。


けんすけ 「それにこの鍋、なんか白過ぎなんだけど…ニンジンとかないの」


オレ 「パプリカがあるよ」


けんすけ 「あーりーえーなーい」


 せっかくオレが選んだおしゃれ食材は、けんすけ様によって却下されてしまいました。かろうじてホワイトアスパラガスは舞台にあがる(沈む)ことを許されましたが、ホワイトのはずが、みるみるドス茶色に変色…。その変わりようはまるで、夏休みにいろいろ経験してガングロ化した女子高生のようです。おそるおそる口に運ぶと、筋張っていて全く美味しくなかったので、隣にいたふみくんのお椀に全部よそってあげました。


けんすけ 「みどり系のものは?」


CIRO 「ホウレン草があるよ」


けんすけ 「ホウレン草~? そんなもん入れたら、アクが出て…ま、いっか」


 どばっと突っ込まれるほうれん草。あんなに白さが目映いニュービーズのようだった鍋の中が、たちどころにアクで汚され、無惨な姿に…。さながら、あれよあれよという間に荒廃していく教室のようです。腐ったみかんよりも、ホウレン草のほうがたちが悪いかもしれません。


 そんなこんなでひととおり鍋を片付けても、まだトーフが残りました。なんでこんなにトーフばかりあるのでしょうか。


オレ 「じゃあ、雑炊にこのトーフも入れようよ」


 ということで、トーフ雑炊。ちゃんと卵も買ってきてあります。(「なんでこんな高い卵を買うの!」とけんすけに怒られましたが…)


 だけどまあ、あれですね。こうして失敗を繰り返すうちに、みんな料理上手になっていくのでしょう。とりあえずオレは今回、鍋にアスパラとパプリカは入れちゃダメ、ということを学びました。(あと、卵と文庫本を買うときは値段を確かめてから、ということも…)


   *


 そして今週末は、別宅でまたも鍋の予定。
 今度はどんな鍋になるのか、とても楽しみです。(そもそも、オレの出番が許されるのかどうか…)



   (おわり)




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