妄想日記

妄想・考察・スロット

小説 「YAWARAさん!」

2006年09月28日 | シナリオ系

 小説の前に、元ネタの記事を2つ…



【ニュースその1】 サンケイスポーツ(9月7日)
『芸能界から慶びの声…高田万由子「ご学友めざしてママ友達に」』

 バイオリニスト、葉加瀬太郎(38)の妻でタレント、高田万由子(35)が6日、都内で会見した。先月1日に7年ぶりの出産となる長男、万太郎君が生まれ、上が女の子、さらに紀子さまと同じ愛育病院で長女を出産した経験を持つなど共通点が多い。
 高田は「紀子さまは12年ぶりのご出産と聞いて、子育てのいろいろなことが懐かしく感じられるのでは。男の子はミルクを飲む量が多いし、力も強いから女の子の子育てよりも大変です。ただ、息子をお風呂に入れるとき、うちの娘がタオルを持ってきてくれたり手伝ってくれる。紀子さまも眞子さまや佳子さまがいらっしゃるので、心強いのでは」と自分の経験談を交えながら、紀子さまを気遣った。
 万太郎君については「主人が『バイオリンは女の子が弾いても力強くないから男の子の方がいい』と言っていたので、うちも待望の後継者なんです」と明かし、「私も(息子の)ご学友めざして、ママ友達になりたいな」と笑顔で語っていた。
 






【ニュースその2】 サンケイスポーツ(9月7日)
『新宮さまと同じ9月6日生まれ…谷亮子、感激31歳!』

 “YAWARAママ”も感激!! 新宮さまと同じ9月6日生まれで、柔道のシドニー、アテネ五輪女子48キロ級連続金メダリスト、谷亮子(31)から祝福のメッセージが届いた。
「秋篠宮家の皆さま、心よりお祝い申し上げます。予定どおりの無事なご出産を願っておりました。私も9月6日が誕生日ですので、とてもうれしく思っております」
 プロ野球・オリックスの谷佳知外野手と結婚し、昨年12月31日に誕生した長男には、夫婦の名前から1字ずつとり「佳亮(よしあき)」と命名。出産後はテレビCMのナレーション収録などをした以外は、柔道の活動も休み、育児に専念している。
「私事ですが、昨年末には第1子を無事出産することができました。今は、子供の成長を楽しく見守る毎日を過ごしております。秋篠宮家におかれましては、お子様の元気で健やかなご成長を、国民の1人としてお祈り申し上げます」
 昭和50年生まれの谷は、33歳で迎える2年後の北京五輪で3連覇をめざし、来年以降に復帰する予定。9月6日生まれの“先輩”として、活躍を続ける意向だ。
 




【小説・YAWARAさん!】

(悔しい…)
 谷亮子ことYAWARAは、秋篠宮妃懐妊のニュースを見聞きするたび、歯がみしながら畳の上を転げ回った。
(そうと知っていれば、紀子と同じタイミングで産んでみせたのに!)
 昨年末、NHK紅白と民放格闘番組の視聴率争いに「緊急出産」という偉業でもって参戦したYAWARAである。気合いで予定より1ヶ月も早く産んだ彼女にしてみれば、秋篠宮妃とタイミングを合わせるために出産を9ヶ月延長することなど、造作もないことだった。

 出産と育児のため家庭にこもっているうちに、荒川静香だのエビちゃんだの、ロクにしゃべれもしないオンナが世間からチヤホヤされだしたのが、YAWARAには気に入らない。
(ここらで一発、YAWARAここにありっていうのを国民に思い知らせとかなきゃ!)
 そのためには秋篠宮妃との同時出産が絶好の機会だったのだが…しかし、彼女は昨年末に出産したばかり。
 鍛え上げた腹筋でもって産月をコントロールすることはできても、ひと月後に迫った秋篠宮妃の出産に合わせて今から胎児をしこむことなど、数々の偉業を成し遂げてきたYAWARAにもさすがにムリである。

(国民もホントは、アゴの荒川だの、色黒の宮里だのより、YAWARAを見たいと思っているはず)
 国民が自分のことを「タワラちゃん」と呼んでいることも知っていたが、それも彼女にとっては栄誉だった。
(日本人の魂の源流のひとつは、米…。そしてタワラの称号を得た私こそ、米の体現者、ミセス米!)
 そう思えばこそ、彼女は農機具メーカーや、米消費拡大キャンペーンのCMに積極的に出演してきたのである。もっとも、実際の彼女は小さな茶碗に半分程度しか米を食わないのだが。(太るから)
(…そして、もうひとつの日本人の心の源流は、畳)
 畳の上で誰よりも輝いているYAWARA。
 自分以外に畳の上で輝きそう(いろんな意味で)なライバルと言えば瀬戸内寂聴くらいしか思い浮かばないが、寂聴にはルックスで勝っているという絶対の自信があった。
(米と畳を制した私は、もはや日本人の魂の拠り所なのよ!)
 そう確信するYAWARAにとって、秋篠宮妃出産という国民の一大慶賀に参戦…いや、関われないというのは、沽券にかかわる不始末なのである。

 いてもたってもいられなくなったYAWARAは、馴染みの記者がいるサンケイスポーツに電話した。 
「ちょっと! 紀子が出産したとき、誰からコメントとるつもりなの」
「はあ?」
 この忙しいときに何を…などとは、記者の口からはとても言えない。スポーツ紙にとってのYAWARAは、聖教新聞における池田大作のごとき存在なのだ。
「えーとですね、一応、高田万由子さんにお願いしてますけど…」
「たかたまゆこ!」
「ええ。高田さんも先月出産したばかりですし、あの人なら間違いなく『ご学友』のポジションを狙ってくるでしょうからねぇ。いいコメント寄せてくれると思いますよ」
 ステイタス至上主義女、高田万由子。
 YAWARAは、あの女が大嫌いだった。
 男(葉加瀬太郎)も、出演番組(料理の鉄人の審査員)も、選択は「ステイタス感」重視。それによって自身のステイタスを底上げしようなど、浅ましいにもほどがある。
 オリンピック2連覇&世界選手権6連覇という偉業を達成し、更には内閣総理大臣顕彰も受賞したYAWARAにしてみれば、ステイタスとは自らの力でもぎ取ってこそ意味のあるものなのだから。
「あんな女より、私からコメントとりなさいよ。私だって出産したばかりよ」
「でも、YAWARAさんのとこは紀子さまの子供とは学年が違いますからねぇ…ご学友っていうところがポイントなんで」
「じゃあ、浪人でも留年でもさせてご学友にさせるわよ! 幼稚園から!」
「幼稚園から留年て!」
「子供の頃の1歳違いっていうのは体格も全然違うわね…じゃあ、クラスで私の子に逆らえるガキなどいないはず…必然的に、紀子の子もウチの子の子分よ! ゆくゆくは、私は天皇の兄貴分の母としてこの国を支配するの!」
「支配って! …いやまあ、ご学友はさておき、出産に関する祝賀コメントは大歓迎ですよ。各界の著名人からどれだけコメントを集められるかが勝負なんで」
「各界?」
「政界からは小泉首相、芸能界からはアッコさん、野球界からは長嶋さん、そして柔道界からはYAWARAさん」
「ふざけんな!」
 荒々しく受話器を叩きつけて電話を切ると、YAWARAは久々のオフで横になっていた谷をベッドから引きずり出し、立て続けに50回一本背負いを喰らわせた。
「ゆゆゆ許して! お、お許しください亮子様!」
 家庭では決してYAWARAに逆らうことを許されていない谷。彼の涙目がYAWARAのS心を刺激し、続けざまに関節技が決められた。ここから押さえ込み→レイプへと発展するのが、YAWARA夫婦の定番である。
(柔道界代表!?)
(私をそんなちっぽけなものの代表に見やがって!)
(私はYAWARAよ!)
(国民の代表なのよ!)
(私にはこの先、内閣総理大臣顕彰よりもっと偉大な肩書きがいくらでも待っているんだから!)
(国民栄誉賞とか、人間国宝とか、世界遺産とか世界七不思議とかミステリーハンターとか!)
(だから紀子の出産に寄せるコメントだって、単に柔道界の代表としてのものじゃダメなの!)
(国民を代表する者として…)
(いいえ! 国民の代表とかじゃダメ! 私は国民とは別枠にすべきだわ! 国民の上に立つ者として!)
(むしろ私は日本を代表…いえ、象徴する者として、紀子の出産をねぎらうくらいのスタンスでいるべきなのよ!)
(日本を代表するには、そうね…最低でも、早いとこ人間国宝にならなきゃ…)
(ていうか、いっそ禅譲してくれないかしら…皇位)
 YAWARAの心は千々に乱れながら、体は激しく上下に動き、組み敷いた谷に5度目の発射を強要するのだった。

 そして…

 9月6日。ついに秋篠宮妃は、待望の男児を出産した。
「YAWARAさん、お願いしていたコメントよろしくお願いします!」
 サンケイスポーツの記者から電話が入る。
「ええ、もう何日も前から用意しておいたわ。今から送るわね」
 FAXに飲み込まれていく原稿を見つめながら、こみ上げる笑いを堪えきれないYAWARA…。

『秋篠宮家の皆さま、心よりお祝い申し上げます。予定どおりの無事なご出産を願っておりました。私も9月6日が誕生日ですので、とてもうれしく思っております』

 冒頭の一文は、「悠仁とYAWARAは誕生日が同じ」という事実を国民の頭に叩き込むための第一歩だ。
(これが周知の事実となったとき、私はまさに日本人の心の拠り所となるのだわ)
 いずれ悠仁が皇位につき、9月6日が天皇誕生日となったとき…そのとき、国民は必ずや思い出すことだろう。

「あれ? そういえば今日って、YAWARAちゃんの誕生日だよな?」 …と。

 天皇に併せてYAWARAの誕生日をも祝ううちに、いつしか国民は天皇とYAWARAを同一視し始めるはずだ。そして悠仁天皇が退位した後は、9月6日は「ヤワラの日」という祝日になるに違いない。

 そのとき、YAWARAは120歳くらい。
 オリンピック25連覇の偉業に挑んでいるはずである。



   (小説「YAWARAさん!」 おわり)






クリスマス前フォトメ相談室

2006年09月16日 | コラム

 この夏にラブなイベントが何もなかった人、正直に手を挙げなさい。
 こら、そこ! なんで手をあげないの!
 は? まだ夏は終わってない?
 アンタがいくらタンクトップ一枚で頑張っても世間はもう秋よ! 早く気づいて!

 そっちのアナタは、何か良いことがあったようね。
 でも、それはギラつく太陽が見せたひと夏の幻…。分かってるわね。

 いいこと!
 夏の恋なんて、しょせんカラダ目的!
 肢体も露わに欲棒のおもむくままの恋愛なんて、しなくて正解! ホント、何もなくて良かった私! 負け惜しみじゃなく!
 カップルで海とかいったヤツらなんてみんな、日に焼けて松崎しげるになってしまえばいい!

 …はい。
 本当の恋愛は、これからのシーズンこそ本番です。
 夏の恋愛は幻でも、冬の恋愛はちゃんと触って確かめられますからね。
 愛の重さを贈り物の価値で量る、クリスマスという一大イベントで。

 え? クリスマスにはまだ早すぎる?
 バカ!!
 クリスマス直前になって間に合わせのように付き合った相手からプラダやエルメスをもらえると思ったら、大間違いよ!
 かと言って付き合って1年も経っていると、恋愛関係の清算時期に入っている可能性も…。プレゼントをもらうどころか、貸したカネ返して、とか言われかねないわ。気をつけて。
 恋愛の旬は付き合って3ヶ月! 腐る直前が一番美味しいのです。

 はい、もうお分かりですね?
 今からカレシを見つければ、付き合って3ヶ月目あたりが丁度クリスマス。
 3ヶ月もあれば、アナタへのプレゼントを買うためにカレシも十分貯金ができることでしょう。

 さて、問題となるのはやはり、どうやってカレシを作るか…ですが、
 もちろんそこは夏と同じく、フォトメを使ってのアピールが有効よ。
 今回も鷺ヶ蔵能勢雄先生がフォトメ投稿に関する質問に回答してくださいますから、胸に刻んでおくように。いいわね。
 くれぐれも、クリスマスイブ当日になってから慌ててフォトメに投稿するなんてことがないように! 気を引き締めていきましょう。




■Q4■
『バッシングされない投稿方法は?』

[質問]
 ぼくのともだちはみんなよくフォトメを見ているみたいでよくフォトメの話をよくしています。でも、たいてい、「あいつ、ウザい」、とかの、バッシングばかりなので、ぼくは、そんなバッシングをされたくない。バッシングされずにフォトメにのせれる方法はあるますか!


[回答]
 まず、キモい文章を書かないことです。
 私としては、主部と述部の不整合はもちろんのこと、句読点が一切なかったり、変な箇所についていたり、拗音でもない箇所の文字をわざわざ小さくした文章などを心地悪く感じます…が、それは世代間のギャップのせいということもあるでしょう。

 しかしバッシングされる投稿というのは、文章が不気味であるかどうかだけが問題なのではありません。

 まず一般的に「ウザい」とされるのは、頻繁に投稿が繰り返される場合です。
(いつどんなイケメンが見てるか分からないから、こないだ載せた投稿が消えたらすぐまた投稿しなきゃ!)
 という気持ちは分かりますが、「いつ」どころか毎日のようにフォトメをチェックしているゲイにとっては、
(興味ないからスルーしてんのに、2回も3回も投稿すんじゃねえよ! 目障りだっつーの!)
 と、腹が立つものです。その様はさながら、サーモンを待っているのにカッパ巻きばかりが執拗に回ってくる回転寿司への苛立ちにも似ているかもしれません。
 せめて、「投稿が消えたとき」ではなく、「世間の記憶から消えたとき」を見計らって再投稿しましょう。何度投稿してもロクにメールがこないのであれば、あなたはきっと誰の目にもとまっていないのですから、忘却待ちの時間も少なくて済むはずです。

 そして、次に「ウザい」とされるのが、投稿の内容そのものに不快と感じさせてしまう要素がある場合です。
 これについていくつか例をあげて解説し、今回の質問への回答とします。



▼ウザ要素(その1)

・やたら暗い
・不幸話から始まる

『最近、好きだった人に振られました。今は何をするのも虚しくて、もう一生誰も愛せないような気もします。これまで何度もビルの屋上に足を運びましたが、どうしてもあと一歩が踏み出せません…。そんなボクの背中を押してくれる、優しくて男らしい年下のタチを募集します。何か夢に向かって目標をもって頑張っているひとがいいな。僕にはもう夢なんてないから…』

 相談に乗って(もらって)いるうちに恋愛関係に発展…というのは、王道パターンのひとつです。
 …が、
 最初から恋愛関係への発展を視野に入れた悩み相談というのは、ちょっといただけません。
「誰か慰めて! & 気が合えばエッチも…」
 みたいなアピールに寄ってくるのは、淋しさにつけこんでヤリ捨てる気マンマンのロクでもない男だけでしょう。不幸のデフレスパイラルから抜け出せなくなるおそれがあります。




▼ウザ要素(その2)

・最初の投稿

『初めて投稿します!』

 常連ばかりのフォトメに新顔が登場するのは、確かに喜ばしいことです。
 が、ことさらに初めてと強調するのも考えもの。
 もちろん、「スレていないゲイ」に価値をみいだす人々は確かに存在します。
 しかし、初めて投稿するからといってそれが即ちゲイ歴の短さを意味するわけではなし、わざわざ有り難がるほどのものでもないのです。
 むしろ、
(初めてとアピールすれば、メールがいっぱいもらえるかも)
 というイヤらしい計算が透けて見え、敬遠されかねません。
 更には、
「初めてだからって、自慢げにアピールしてんじゃないわよ!」
 と、常連の方々の反感も買うことでしょう。

 もし、単に「初投稿」という事実を伝えたいだけであって、別に初心者ぶろうなんて思ってないわよ! というのであれば、「初投稿だけど、年季をつんだオカマよ」ということはそれとなく伝えておきましょう。

(例文)
『常連の方々がもう何年にもわたって投稿に励んでらっしゃるのに、アタシなんかが一回や二回投稿していきなりカレシなんて作っちゃ、申し訳ないわよね…。諸先輩方を見習って気長に投稿してみるつもりだから、これからよろしくお願いするわ』




▼ウザ要素(その3)

・久々の投稿

『久々に投稿します!』

 それが一体何だというのでしょうか…。




▼ウザ要素(その4)

・最後の投稿

『これまで何度か投稿しましたが、さっぱりいい出会いがありません。たまに来るのも変なメールばかりだし、もう疲れました…。だから、これで最後の投稿にしようと思います…』

 疲れたのなら、これで最後と言わず、もう投稿などしなければいいのに…と思ってしまいますが、それはあまりにお人好しな見方です。
 いわばこれは激安紳士服チェーン店が年中やっている店じまいセールのようなもの。本気で店じまいする気などさらさらないのです。(おそらくこの投稿者は、しばらくしてから何事もなかったかのように投稿を再開することでしょう)

 また、もし本当にこれで投稿をやめるつもりなのだとしても、それをわざわざ宣言する必要などまったくありません。これで最後だと言ったとたんに素敵な男性からメールがもらえるなどと考えているのでしょうか?
(いま買っとかなきゃ損だわ!)
 と思ってもらえると思ったら、大間違い。
 高級百貨店の店じまいならともかく、日ごろから安売りしている量販店の店じまいでは、消費者への訴求力もたかがしれているのです。

 むしろ、
「これで最後にします」
 と言ったところで何のポイントアップにもならないあたりは、パチンコ屋と同じといえるでしょう。
 倒産間際のパチンコ屋で打つ客なんて、よほどその店に恩義を感じているか、アホかのどちらか。常識的な人は、そんな店では打ちません。
 だからパチンコ屋は、絶対に「もうすぐ店じまい」とは予告せず、ギリギリまで全力でボッタくるのです。
 ここはひとつ、あなたもチンコ…いえ、パチンコ屋を見習ってはどうでしょうか。
 つまり、絶対に「もう最後」とは言わずにおくのです。そうすれば、いずれリニューアルオープンしたときに客が殺到してくれるかもしれません。(もっとも、たいていのリニューアルは「何も変わってねーじゃん」と言われ、あっという間に客足が遠のくものですが…)




▼ウザ要素(その5)

・ケータイのデータが消失

『ケータイのアドレスが消えちゃいました(T T)。この顔に見覚えがあるひとは連絡ヨロシク』

 たぶん、本当にケータイのデータが消えたのでしょう。
 ですが、たとえそれが事実であったとしても、
(ケータイを口実にフォトメでアピールしやがって)
 と思われてしまうのも事実です。
 仮に
「カレシの募集などはしておりません」
 と断り書きを入れてみたところで、事態はなんら変わりません。むしろ、「カレシは(既にいるので)不要」と読まれてしまい、反感の炎に油を注ぐようなもの。

 ではここはいっそ、開き直ってみてはどうでしょうか。

(例文)
『ケータイのデータ消えちゃったんで、友達・カレシを作り直しま~す。アドレス帳の空き容量が7百人分あるんで、どしどしメールくださーい。あ、昨日までの知り合いやカレシも、よかったらメールしてww』




▼ウザ要素(その6)

・なんかの記念に投稿

『誕生日の記念に投稿してみました!』

『髪を切った記念に投稿しちゃいましたww』

 そんなにカレシ探しにガツガツしてるわけじゃないんだけど、たまたまいい機会(?)だから投稿してみたよ…と主張したいのでしょう。
 ですが、むしろ
(そんなしょーもないことまで理由にしてアピールしたいか!)
 と、かえってガツガツした印象を与えてしまいます。

 そもそも、暦上にも「記念日」は「建国記念の日」と「憲法記念日」の2つしかないのです。そんななか、天皇陛下の誕生日をもさしおいて投稿者ごときの生まれた日を「記念」などと称することは、世間(主に右寄りの方々)が許しません。まして髪を切ったことなど、記念すべきことですらないと言えます。(そもそも投稿者は、過去に散髪した日をすべて記憶に刻み、折に触れて思い出し、感慨に耽っているとでもいうのでしょうか…)




▼ウザ要素(その7)

・謙遜できていない

『週5日ジムで鍛えている、スリ筋のリーマンです。中学の頃から水泳とテニスをやっているので、腹筋も割れてます。結構多趣味で本とかも読むほうなんで、たいていの人とは話が合うんじゃないかな。人からはよく、爽やか系だねと言われるよ(^o^)。あと、オレのマラは相当デカいらしいです(笑)。そんなオレでよかったら、メールください』

 さんざん自慢しておいて、「そんなオレでよかったら」の一言だけでバランスをとろうなんて無茶というものです。
 というか、「そんなオレでよかったら」と文脈がしっくりきていないせいで、奇妙な文章になってしまっています。(ギャグで書いているのならよいのですが…)
 へりくだるのかへりくだらないのか、はっきりさせることが必要でしょう。

(へりくだらない例)
『週5日ジムで鍛えている、スリ筋のリーマンです…(中略)…あと、オレのマラは相当デカいらしいです(笑)。そんなオレにふさわしいと思ったら、メールください』

 そんなあなたにふさわしいガバマンからメールが来ることでしょう。


(へりくだる例)
『週5日ジムで鍛えている、スリ筋のリーマンです。中学の頃から水泳とテニスをやっているので、腹筋も割れてます。結構多趣味で本とかも読むほうなんで、たいていの人とは話が合うんじゃないかな。人からはよく、爽やか系だねと言われるよ(^o^)。あと、オレのマラは相当デカいらしいです(笑)。それと、結構多重債務で返済とかに負われてるほうなんで、たいていの人に借金があるんじゃないかな。人からはよく、貸したカネ早く返してねと言われるよ(T T)。だから、基本的にデートの費用をもってくれる人がいいかな。できれば食費と家賃とケータイ料金も払って欲しいけど、まあ、それは応相談ってことで。あと、オレのキャラは相当イタイらしいです(笑)。そんなオレでよかったら、メールください』

 あれだけ持ち上げてしまったら、このくらい落とさないと「そんなオレでよかったら」にはつながりません。




(回答者:鷺ヶ蔵能勢雄)




   (夏休み前フォトメ相談室・第3回 おわり)