妄想日記

妄想・考察・スロット

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■3■妄想オリンピックニュースin北京

2008年08月15日 | Weblog

■北島2冠&男子柔道不振■


下柳 「オリンピックニュースの時間です。いやー江口さん、日本チームはメダルの数こそ苦戦を強いられていますが、毎日のように感動を与えてくれますね」

江口 「はあ?」

下柳 「ちょ……はあ?ってなんですか、はあ?って!」

江口 「いや、オリンピックだの感動だのと浮かれ騒ぐ陰で世界がどんな痛ましいことになっているかと思うと、私、いてもたっても……」

下柳 「確かにそれは大変な問題ではありますが。チベットの人権問題とか、グルジアの紛争とか……」

江口 「ほんと痛ましいですよ、『出川哲朗、バイクで転倒骨折』!」

下柳 「世界に微塵も影響ないだろそれ!」

江口 「さらに、『MAXのAKI脱退』! 『月亭可朝ストーカー容疑で逮捕』!」

下柳 「もはや芸能界にすら影響ないよ!」

江口 「……とまあ、オリンピックの陰に隠れて、こんな重大事件が見過ごされているんです」

下柳 「オリンピックがなくても見過ごされそうですが……」

江口 「そして、そんな私がいま一番注目しているニュースが、『太田雄貴(22)、フェンシング・フルーレで銀メダル』 です!」

下柳 「めちゃめちゃオリンピックネタじゃねーか!」

江口 「失敬な! オリンピックがあろうとなかろうと、私が太田キュンをイケることに変わりはありませんから!」

下柳 「あんたがイケようがイケまいが知ったこっちゃないよ!」

江口 「なんとかして、私も太田キュンのフルーレに突かれたりしゃぶったりしてみたいものです」

下柳 「……。えー、一応オリンピックの話題に戻ったところで……江口さん、競泳の北島がアテネに続き2冠ですが」

江口 「ええ、中国では蛭王って呼ばれてるらしいですね」

下柳 「蛙ですよ、カエル! カエルとヒルじゃえらい違いですから! ……まあ、そういうニックネームがつくほど、北島は中国でも人気があるということなんですね。日本で流行語となった 『チョー気持ちいい!』 も、 『感覚超棒!』 と中国語に訳して紹介されたようです」

江口 「私も北島の感覚超棒に突かれたりしゃぶったりしてみたいものです」

下柳 「なんの棒ですかそれは!」

江口 「いや~、さぞかし大量のおたまじゃくしが……」

下柳 「妙なとこで蛙に引っ掛けなくていいよ!」



*****


下柳 「えー、一方、好調の競泳陣に比べ、男子柔道は過去最悪の戦績に終わることが決定となってしまいました。今日も100kgk級の鈴木桂治が初戦敗退です」

江口 「え、あれってオリックスの清原和博じゃなかったんですか」

下柳 「微妙に似てますが、別人です」

江口 「清原の感覚超棒は相当デカいという噂ですが……」

下柳 「清原も感覚超棒もどうでもいいよ!」

江口 「だいたい鈴木も、100kg級といってもその半分は感覚超棒の重さですからねえ」

下柳 「どんだけデカいんだよ!」

江口 「試合で本体が倒されても、代わりに超棒が起き上がってくるらしいですよ」

下柳 「そのシチュエーションで勃つのがすごいよ!」

江口 「もっとも、組み合ってるうちに相手の強烈な素股で一本抜かれて負けちゃうんですが」

下柳 「畳の上がえらいことになってそうですね……ってそんなくだらない話はどうでもいいんですよ! もっとまともな感動秘話とかないんですか!」

江口 「感動秘話? ありますよ?」

下柳 「だ、っ、た、ら、最、初、か、ら、そ、れ、を、話、せ!」

江口 「やむを得ません。では、男子柔道66kg級を2連覇した内柴選手の感動秘話を披露しましょう」

下柳 「内柴選手は、初日の谷亮子選手が銅メダルに終わり、男子60kg級の平岡拓晃選手が初戦敗退した翌日、日本の金メダル第1号になっています」

江口 「平岡拓晃キュンがまたかわいいんですよね」

下柳 「いいから! 感動秘話!」

江口 「はいはいはい。は~……。あの、めんどくさいんで時事通信の記事を読み上げますよ」

下柳 「めんどくさいってあんた……」

江口 「 『前日、女子48キロ級の谷亮子が金メダルを逃し、男子60キロ級の平岡拓晃は初戦敗退。雲行きは怪しかった。
 日本の柔道には、試合に出場する選手の世話を格下の選手がする 「付け人」 の習慣がある。平岡は前夜、内柴に 「先輩、何でもやるから付かせてください」 と申し出た。内柴は試合前のウオーミングアップ場で 「お前の中にたまっているものを全部、おれにくれ。吸い取ってやる」 と、○○○○を○○した』 」

下柳 「妙な伏字を入れるな!」



       (おわり)







          ※正しい記事→「てのひらをかざした」









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■2■妄想オリンピックニュースin北京

2008年08月12日 | Weblog


■バドミントン末綱・前田組、中国の女王ペアを破る■


下柳 「オリンピックニュースの時間です。いやー、江口さん。始まるまでは盛り上がりに欠けると言われていた北京オリンピックですが、始まってみれば我々、連日テレビの前に釘付けですね」

江口 「そうですね。…あ、ちょっとティッシュとってもらえませんか」

下柳 「エロビに釘付けかよ!」

江口 「しょうがないでしょう! 連日のように半裸のイケメンや絡み合うイケメンや這いつくばるイケメンやチョー気持ちよがってるイケメンを見せられて、私はマイ聖火台に燃え盛る欲望の炎の消火活動に忙しいんです!」

下柳 「……。えー、では、昨日の試合をVTRで振り返ってみましょう。女子バドミントン、末綱・前田組です」

江口 「鎮火しました」



*****


下柳 「中国メディアも今大会始まって以来の大番狂わせと報じたこの試合。末綱・前田ペアが、第1シードでアテネ金メダルの中国ペアを2-1で下す大金星をあげました」

江口 「へー」

下柳 「バドミントンは中国のお家芸です。会場には、中国側の報道陣と観客が大挙してつめかけました」

江口 「ふーん」

下柳 「聞いてください、この大声援! 中国ペアがスマッシュを打つたびにこれですよ。完全アウェーの中で、末綱・前田ペアは本当によく力を出し切り、見事逆転です!」

江口 「あの、中国の観客がよく叫んでるこの言葉ですが、なんて言ってるんですか?」

下柳 「それは 『加油』 と言っているんです」

江口 「加油? あ、なるほど。中国はなんでも加えますからねぇ。餃子に毒とか、肉まんにダンボールとか、酢豚にパイナップルとか」

下柳 「酢豚にパイナップルはいいんじゃないですか」
江口 「ふざけないでください! あなたとは男の趣味どころか酢豚の趣味まで合わないことがよーく分かりましたよ!」
下柳 「ていうか、あの、違いますから! 『加油』 というのは、『がんばれ』 という意味なんです」

江口 「肉を柔らかくするのがパイナップルを入れる理由と説明されることがあるんですが、実際酢豚ではその効果はほとんどないらしいですね。ああそうそう、酢豚と言えば思い出す傑作な話があるんですがね、こないだヤリ部屋で……」

下柳 「酢豚の話はもういいよ!」

江口 「そうですか……。あっ、日本ペアがコートにへたりこみましたよ! 餃子の毒が回ってきたんでしょうか」

下柳 「違います!」

江口 「じゃ、肉まんのダンボールが回って……」

下柳 「違いますよ! スエマエペアが試合後に号泣している場面です!」

江口 「ああ、分かります。私も小学校の頃同じ経験がありますから。給食後に号泣しながらパイナップル入り酢豚を完食して……」

下柳 「酢豚から離れてください!」

江口 「そんなこと言ったって私、今日は酢豚のネタしか用意してませんから!」

下柳 「オリンピック番組のキャスターがわざわざ用意するネタじゃないだろそれ!」

江口 「酢豚の話からオリンピックの話題につなげる絶対の自信があるんです!」

下柳 「へー。じゃあどうぞ」

江口 「え……どうぞって……」

下柳 「視聴者のみなさーん、今から江口キャスターが、酢豚にまつわるオリンピック秘話を披露してくださいますよー」

江口 「わ、分かりました。ゴホンゴホン、えー…まず、①豚肉は2cm角に切り、下味をつけておきます。②次に玉ネギはくし切り、ニンジンは皮を剥き半月切り、ピーマンはヘタと種を取り一口大の乱切りにします。しいたけは軸を落とし削ぎ切りにします。③ ボウルに衣の材料を合わせ、(1)につけて170℃の油で揚げ、その後、野菜を素揚げし、油をきっておきます」

下柳 「ただのレシピだろそれ!」

江口 「ここからが本題ですよ!」

下柳 「本当ですか」

江口 「えー、酢豚を作る上で大事なのが油です。揚げ物の仕上がりは油で決まると言っても過言ではありませんからね。ところで油と言えば、競泳の北島選手の実家は肉屋なんですが、そこでメンチカツを揚げて売ってるんです。北島選手が100m平泳ぎで優勝した後はメンチカツを求める客の行列行列行列で、最長40分待ちだったそうですよ。さて、北島選手も大好物だと公言するそのメンチカツですが、①まず玉ねぎをみじん切りにして、フライパンで透き通るまでよく炒めます。②次にボールにミンチ、(1)、溶き卵、パン粉、塩、胡椒を入れ、粘りが出るまでよく混ぜ……」

下柳 「酢豚の話がメンチカツの話になっただけだろ!」

江口 「いや、だから油がね……なんというかその、えー……加油加油!」

下柳 「自分を応援してる場合ですか! もう次行きますよ、次!」

江口 「はい……」

下柳 「えー、スエマエ組が活躍したバドミントンですが、もう1組忘れてならないのが大人気の美人ペア、日本のオグシオです」

江口 「日清のオイリオ?」

下柳 「油から離れろ!」



       (おわり)






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妄想オリンピックニュース in 北京

2008年08月11日 | Weblog

■北京オリンピック閉幕■


下柳 「さあ、いよいよ始まりました、北京オリンピック! 今回も江口キャスターと、私、AJKアナウンサー下柳とでオリンピック情報をお届けします。江口さん、よろしくお願いします」

江口 「よろしくお願いします。今回の番組スローガンは、『この熱い思い、誰にも負けない……打倒!松岡修造』 です」

下柳 「勝手に他局の特番を攻撃対象にしないでください」

江口 「だまらっしゃい! 選手がメダルを争い、放送局が視聴率を争う。それが現代オリンピックです!」

下柳 「それはまあそうですが……」

江口 「テレ朝のメインキャスターに起用された松岡修造の 『無駄に体力が余ってる感』 は、一向に衰えを見せません。まさに報道部門における金メダル候補筆頭でしょう」

下柳 「確かに他局のキャスターを見れば、桜井翔(日テレ)、中居正広(TBS)、古田敦也(フジ)……と、大人しい感じがあるかもしれません」

江口 「唯一の強力な対抗馬は、テレ東の草野仁です」

下柳 「暑苦しさという点では、松岡にも負けてないかもしれませんね。マッチョですし」

江口 「北京オリンピックの大会スローガンは 『ひとつの世界、ひとつの夢』 ですが、草野は 『ひとしの世界、ひとしの夢』 というスローガンを掲げてますからね」

下柳 「掲げてませんよ! 何ですかひとしの世界って!」

江口 「ミステリーハンターと呼ばれる凄腕のリポーターたちが、各地から中継するようです」

下柳 「世界ふしぎ発見ですからそれ!」

江口 「スタジオでは、もう1人のメインキャスターである荒川静香が試合結果を予想して、ひとしくん人形をかけているとか」

下柳 「本当にやってそうで怖いわ!」



*****


江口 「オリンピック特番では、メインキャスター以外に、それをサポートするメンバーも見逃せません」

下柳 「たとえばどんな方でしょうか」

江口 「テレ朝なら、福山雅治とかですかね」

下柳 「福山さんというと、番組の肩書きはスペシャルカメラマンということになっていますね。以前の大会では、試合前の選手のもとへ強引に押しかけるなどしたために問題の声も上がったようですが……まあ、カメラマンとしての経歴も着々と築いているようですし、順当な起用でしょうか」

江口 「そんな福山雅治に対抗し、我が番組も華々しい経歴をもつスペシャルカメラマンを用意しました」

下柳 「どなたでしょうか」

江口 「田代まさしさんです。どうぞ!」

下柳 「わーわーわー! 不適切不適切! 経歴っていうか前科だから! 盗撮の!」

江口 「いけませんでしたか」

下柳 「ある意味めちゃめちゃ注目を集めそうですが、今回は遠慮してもらってください!」

江口 「ちぇっ」

下柳 「その他に注目すべき人たちはいますか?」

江口 「各局のコメンテーターたちも興味深いですね」

下柳 「コメンテーターですか。そういえば日テレには、惜しくも五輪代表に選ばれなかった 『ビーチの妖精』 浅尾美和選手が起用されています」

江口 「あさおみ……え? なに? ビーチクの要請?」

下柳 「ま、まさか知らないんですか」

江口 「当たり前ですよ! この先何年生きられるかも分からない老い先短い私には、女のことを考える無駄な時間なんてありませんから!」

下柳 「では、江口さんの注目するコメンテーターというのはどなたですか」

江口 「ずばり、フジの柔道コメンテーターに起用された井上康生ですね。井上選手といえば、恐怖心を克服するためのトレーニングで明らかにされたとおり、高所恐怖症ということで有名です。そんな彼を縛り上げてスタジアム(鳥の巣)の上から吊り下げ、寝てるのか起きてるのか分からない康生タンのあの目を恐怖に見開かせてみたりとかそんなことを想像するだけで、私もう……」

下柳 「めちゃめちゃ無駄な時間だろその妄想!」



       (おわり)


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ケイ姦

2007年05月15日 | コラム

 「鶏姦」という言葉をご存じでしょうか。
 
 読んで字のごとく
 
「ニワトリを相手にセックスすること。獣姦の一形態」
 
 …だと思ったら、大間違い。
 
 そもそも、ニワトリとヤるのはいかにも大変そう。おとなしくされるがままになっているとは思えませんし、そもそもあの固いクチバシや尖った爪で男子のデリケートな部分を突かれたり引っかかれたりすることを思えば、怖ろしくてニワトリとセックスなんて絶対ムリ!

 それに、ニワトリのよがり声(?)も随分うるさそうです。愛鶏との秘め事が隣近所に筒抜けになってしまうのをカムフラージュするためには、朝一番にHをして、ときの声だと思わせるしか方法はないでしょう。
 
 しかし、
 
 申し上げたように、鶏姦は「ニワトリとのセックス」という意味ではありません。実は「男色(男同士のセックス)」という意味なのです。なぜそういう意味になるのかは諸説あるようですが、雄鶏を英語でcockと言いますから、もしかしたらそのへんと関係あるのかもしれませんね。(ないだろ)
 
 さて、
 
 ひとくちに鶏姦と言っても、その内容は様々。
 最近は、セックスのスタイルに応じて「ケイ姦」の「ケイ」の字を使い分けることが多いようです。
 
 いくつか紹介してみましょう。
 
 
 
 
 
●計姦●
 
 ある目的を達成するため、計略の一環として行われるセックスのこと。
 
 
※計姦の例
 
・憎いオンナへの仕返しとして、そのカレシと…
 
・新聞を定期購読してもらうため、訪問先の奥さんと…
 
・デビューのため、Jャニー氏と…
 
・ヒモ生活をしているため、高島礼子と…
 
・万引きを見逃してもらうため、万引きGメン(木の実ナナ)と…
 
 
 
 
 
●景姦●
 
 風光明媚な景観をバックに行うセックスのこと…ではない。この「景」は、竹下景子の景である。
 
 かつて16年もの間クイズダービーの回答者として君臨し、三択の女王の名をほしいままにした景子。
 
 これにちなみ、
 
 タイプの男を発見した際、その人物に関する三択に高い確率で正答してセックスに持ち込むことを、景姦という。
 
 その三択とは主に、
 
「ホモ or ノンケ or バイ」
 
「タチ or ネコ or リバ」
 
「ニューハーフ or ドラァグ or 趣味女装」
 
 であるが、
 
 しかし、相手が自分のことを「イケる or イケない」の二択問題には、なぜか誤答してしまうことも多いようである。
 
 
 
 
 
●蛍姦●
 
 蛍といえば、ドラマ「北の国から」で蛍役を演じた中嶋朋子のことである。
 
 長期間にわたったドラマシリーズは、子役の成長を追うドキュメンタリー的な側面もあり、根強いファンを生んだ。
 
 が、
 
 最大の誤算は、ドラマ内で共演した吉岡秀隆&内田有紀の結婚→離婚…ではなく、中嶋朋子がイマイチ美人に成長しなかったこと。
 
 そしてこのことが、子役時代の蛍に萌えた大人達(倉本聰先生を含む)をして、「こんなはずじゃ…」と落胆させ、次第に次回作への意欲を失わせる結果となったのである。
 
 これにちなみ、
 
 すんごいタイプの男とのベッドインに成功したものの、いざ始めてみたら、「こんなはずじゃ…」という羽目になってしまったセックスのことを、蛍姦という。
 
 
※蛍姦の例
 
・タチだと思ったらネコだった。
 
・服を脱がせたら下着女装だった。
 
・当然のようにマグロだった。
 
・あえぎ始めたら声が2オクターブ上がった。
 
・頑張ってイカせようとしたが、相手の感じている顔が田中邦衛に似ていることに気づいてしまった。
 
・「ごめん、やっぱムリ」と中断しようとしたが、こっちが断る前に相手から「へたくそ!」と邦衛風に罵られ、「帰ってよ」と追い出された。
 
・釈然としない思いで帰宅する途中、何気なく覗いた出会い系サイトに、「最近いい出会いがありません…」と、さっきの邦衛がソッコーで投稿しているのを発見してしまい、更に納得いかない気分に…
 
 
 
 
 
●形姦●
 
 人形相手のようなセックス。
 
 名作「ガラスの仮面」の中にも、有名なエピソードがある。
 
 女優を志す主人公北島マヤは、月影先生から人形になることを命じられる。
 
「マヤ! 人形がヨガり声など出しますか!」
 
 人形役は、指一本動かすことも、まばたきすることも、あえぎ声ひとつ出すこともできない難役であった。
 
 そして本番。(会場:24会館)
 
 見事に人形の仮面をかぶったかに見えたマヤであったが、ついに、その仮面が剥がれ落ちてしまう。
 
「お…おい、あれを見ろよ…」
 
 どよめく客席(ギャラリー)。
 なんと、人形のはずのマヤの股間が勃起していたのだ。その上、ギャラリーに見つめられて我慢汁までもが激しく漏出…
 
 共演者の機転でバケツの水をかけられ、かろうじて人形プレイを全うすることはできたのだが、
 
(ていうかこのセックス、全然楽しくないわ!)
 
 マヤのストレスは溜まる一方…
 
 しかし、COATのパワーグリップ新作「オカマの時間1919/ぶっかけスペシャル」で紅天女役をつかむため、マヤにはその後も次々と試練が課せられるのであった…
 
 
※マヤに課せられた試練
 
『オオカミ少女プレイ』
 四つん這いで…
 
『ヘレンケラープレイ』
 ウォーター(聖水)が…
 
『シャングリラプレイ』
 乱交中、途中から割り込んで来た女(乙部のりえ)においしいところを全部もっていかれ、自分はつまはじきにされるというプレイ(?)。
 
 
 
 
 
●競姦●
 
 まるで競技のような、スポーツ感覚のセックスのこと…ではない。競姦とは、5Pのことである。
 
 漢字をよく見れば分かるように、これは、
 
 立(タチ)の兄貴が2人、
 
 女(ウケ)が3人でプレイしている様子を表している。
 
 ウケの3人は兄貴の命令で人間ピラミッドの体勢をとらされており、一方の兄貴2人は、二人三脚。
 これから5人でアクロバティックなファックに挑むところである。
 
 …競技か。
 
 
 
 
 
●系姦●

 ハッテン場などで眩しいほどのイケメンを発見したが、気後れして近づけず、かといって去りがたく、一定の距離を保ちながらその周囲につきまとった挙げ句、結局は何もできないまま終わってしまうセックスのこと。視姦の一形態。
 
 その様が、さながら太陽を中心にそれを周回する惑星のようであることから、太陽系になぞらえてこの名がついた。
 ファンの多いイケメンの場合、太陽系どころか、銀河系並のスケールで系姦されることもある。
 
 ただし、系姦する側の人間があまりにもイケてなかった場合、惑星(ファン)扱いすらしてもらえず、冥王星のように記憶から抹消されてしまうことも…。
 
 しかし、系姦に終始してしまうのはやはり不毛。ここはひとつ積極的に軌道を変更し、太陽を直撃してみるべきではないだろうか。(ま、燃え尽きるわけだが)
 
 
 
 
 
●畦姦●
 
 田んぼの畦道(あぜみち)は細いため、横に並んで歩けない。
 このことから、一列縦隊での連結プレイを畦姦と呼ぶ。
 
 必然的に複数人でのプレイとなるうえ、田植え(セックス)に参加せず見ているだけのカカシ(ギャラリー)も立っていたりして、壮観。
 「早乙女」と呼ばれる女装が参加することもあり、おたまじゃくしと戯れながらの田植えは、ヤリ部屋の風物詩ともなっている。
 
 また、
 
 畦を踏み外して田んぼに落ちると泥だらけになるように、畦姦は連結してこそ華、はじき出されて落ちれば泥…。ホモ業界が女の世界であることを、身をもって体験できる仕組みとなっている。
 
 
 
 
 
●傾姦●
 
 あまりの美しさに一国一城が滅びるほどの美女を、傾国とか傾城とか言うことがある。
 
 が、

 傾姦と言った場合はこれとは違い、あまりの重さに、抱え上げようとしたタチがよろめくほどのデブのことを言う。

 もっとも、デブ専業界においては往々にして「傾姦(デブ)」=「イケてる!」ということになったりするので、あながち、傾国・傾城と意味が異なるとは言えない。
 
 もちろん、重みで城が傾くこともある。
 
 
 
 
 
●鮭姦●
 
 海で3~5年過ごした後、生まれた川に戻って産卵する鮭。
 
 これにちなみ、
 
 都会から田舎へ帰省したついでに淫乱することを、鮭姦という。
 
 田舎では出会いの機会が制限されているため、シーズンになると、遡上する鮭を狙った人間や熊が、虎視眈々と出会い系掲示板のほとりで目を光らせているという。
 
 もっとも、食べた後はキャッチ&リリースが基本。その点は鮭というより、ブラックバス釣りに似ているかもしれない。
 
 
 
 
 
●兄姦●
 
 実兄、義兄、見ず知らずの青年、お笑い界の先輩…ひとくちに兄さんと言っても、いろいろな兄が存在する。
 
 兄姦はそういった兄とのセックス全般のことであるから、定義は緩やか。アニキがタチである必要も、社会的地位が上である必要も、場合によっては自分より年上である必要すらない。なんらかのリスペクトを払った(払っているということにした)上で行うセックスが、すなわち兄姦である。
 
 ほぼ唯一の条件は、
 
「姉であってはならない」
 
 という一点。
 
 …意外と難易度の高いセックスかもしれない。
 
 
 
 
 
●敬姦●
 
 セックスの最中に敬語を使うのは、ボーイズラブの世界に多く見られる現象である。(例えば、「課長のココ、もうこんなになってるじゃありませんか…。言葉では嫌がってみせても体は正直ですね…ふふふ」…とか。←ボーイズ?)
 
 近年、こういったボーイズラブで育った世代のゲイは多く、彼らは自らのセックスにおいても敬語を使おうとする風潮がある。このようなセックスを、一般に敬姦という。
 
 もっとも彼らは敬語をろくに知らないため、普段使っている言葉を闇雲に丁寧風に変換した挙げ句、妙な会話になっていることも多い。
 このことが社会的に問題視され、先の国会において取り上げられたことから、最近になって文部科学省も対策に乗り出したようである。
 
 
※敬姦における誤った会話の例
 
(1)
変換前「先輩、あんたの恥ずかしい格好を見せてみろよ」
 
誤変換「先輩、あなたのお恥ずかしい格好を拝見させてくだされ」
 
 
(2)
変換前「ブタみてぇな腹しやがって」
 
誤変換「イベリコ豚の高級バラ肉のようですね」
 
 
(3)
変換前「い、いくっ!」
 
誤変換「う、伺うっ!」
 
 
 
 
 
●警姦●
 
 警察・刑事ドラマになぞらえたセックスのこと。
 
 
※警姦の例
 
『踊る大捜査線プレイ』
 別名スピンオフセックス。
 本命の男が来てくれないときに、二番手三番手のセフレで間に合わせることをいう。
 
『Gメン '75プレイ』
 75人のG-men系による乱交。
 客観的に見て「サムソン '75」であったとしても、設定はあくまでもGメン。
 Gメン '75は、ファンタジードラマなのである。
 
 
 
 
 
●刑姦●
 
 警姦と似ているが、刑姦はスケバン刑事プレイのことである
 
 ヨーヨーやビー玉、リリアンといった懐かし系の玩具や、鉄仮面を用いて行うセックス。
 
 なんの因果か落ちぶれて、いまじゃ○○ポの手先。
 
 ヤリ部屋等の暗がりで知らない相手とHする場合、相手のことは、暫定的に「謎の美青年」、もしくは「謎の美少女」と呼ぶことになっている。
 
 
 
 
 
●桂姦●
 
 桂といえば、三枝。
 三枝といえば、新婚さんいらっしゃい、である。
 
 これにちなみ、新婚のラブラブなセックスを桂姦という。
 
 ただし、「いつまでが新婚か」という問題はなかなか答えの出せるものではなく、往々にしてカップル当事者間においても認識が異なる。
 
 すでに燃えるような新婚の情熱は冷めたというのに、連れ合いからは毎晩のようにイエスノー枕のイエスを提示される…そのときから、ふたりの気持ちはすれ違っていくのだという…。
 
 
 
 
 
●京姦●
 
 京都は一見さんお断りの町。
 どのくらいお断りかといえば、ゲイバーやヤリ部屋はもちろんのこと、出会い系掲示板のカキコミにも、「デブ・オネェ・一見さんは×」と書いてあるほど…。
 
 従って京都でセックスの相手を見つけようと思ったら、誰かに紹介してもらうのがルールである。
 
 逆に言えば、京都で知人にツレを紹介されたら、それは「この子とセックスしてやってね」という意味。
 こういう言葉の裏の意味を知らないと、京都では無粋な人と嗤われてしまうので注意が必要である。
 
 
※京姦の最中に特有な言い回しと、その意味
 
「おきばりやっしゃ」
 →うちはマグロに徹するさかい、あんさんが頑張りよし。
 
 
「もう堪忍どす…堪忍しとくれやす」
 →なんやのこれー。全然もの足りひんわー。
  もっとガッツンガッツンやってくれなあかんわー。
 
 
「ぶぶ漬けでもいかがどす」
 →いい加減イきはったらどないやの…。
 
 
 
 
 
●境姦●
 
 境港市に由来するセックスのこと。
 
 境港といえば、水木しげるロード。
 水木しげるといえば、妖怪である。(水木先生が妖怪なわけではない。たぶん)
 そして水木しげるロードには、妖怪たちのブロンズ像が大小120体も並んでいるのだという。
 
 これにちなみ、
 妖怪じみた相手とのセックスを、境姦という。
 
 
※境姦相手の例(主にヤリ部屋に棲息)
 
『妖怪こなきじじい』
 ヤリ部屋で寝ていると、どこかですすり泣きのような声が聞こえて目が覚める。
 …が、金縛りで体が動かせない。
 …と思ったら、なんと知らないおっさんが自分の上に!
 しかも何の断りもなく寝勃ちにまたがり、自ら腰を上下に…お、重い…
 精気を吸い取られる前に追い払ってしまわないと、入場料を損した気分になるので大変。
 
 
『妖怪ぶっかけばばあ』
 ヤリ部屋で目が覚めると、顔にべっとり○―汁が…。
 妖怪ぶっかけばばあの仕業である。
 
 
『妖怪猫むすめ』
 年下にタチらせるため、あり得ないほど年齢のサバを読む極悪妖怪。
 
 
『ぬらりひょん』
 やたらオイルを塗りたくってくる妖怪。
 
 
『吸血鬼エリート』
 ヤリ部屋の伯爵。
 ミックスルームの暗闇を支配し、ヤリ部屋を縦横無尽に飛び回って吸いまくっているが、明るいところに出ると急に老け込む。
 
 
『目玉おやじ』
 やたら声が高いおやじ。
 
 
 
 
 
●渓姦●
 
 渓(たに)間のセックス。
 久しぶりのセックス。
 
 谷間だと思っていたら、いつまでたっても次の山が来ず、そのまま平坦なところに出てしまうことも…
 
 
 
 
 
●稽姦●
 
 練習のためのセックス。
 
 意中の女子との初エッチに不安を感じる童貞男子が、「ちょっと練習相手になれよ」と言って友人男子を…というようなストーリーが、ボーイズラブにはありがち。ハァハァ…
 
 しかし、
 
「私でアナルセックスの練習していいわよ!」
 
 と言われて女で練習するゲイがいるだろうか…と逆に考えてみたとき、ボーイズラブの世界の嘘くささが鼻についてしまうのである…
 
 
 
 
 
●茎姦●
 
 なんかイヤらしい意味です。
 
 
 
 
 
●係姦●
 
 関係者とのセックス。
 日ごろ顔を合わせているうちに、体の関係まで持ってしまうこと。
 
 
※係姦の例
 
『友人関係』
 友人からセフレに格上げ!(上がってるのか)
 
『三角関係』
 「この泥棒猫!」
 「ネコはおたくのカレシでしょ!」
 「二人とも落ち着けよ! オレも口は2つあるんだから、片方ずつ使えばいいだろ!」
  そして3Pへ…
 
『沢田亜矢子関係』
 キモいマネージャーといつしか…
 
『おしゃれカンケイ』
 マシンガントークで言葉責めされているうちにいつしか…
 
 
 
 
 
●型姦●
 
 型を重んじたセックス。
 マンネリ、古くさい、と敬遠されることもあるが、型姦には客人をもてなす心が満ちており、しばしば茶道に例えられる。
 
 
※型姦と茶道の共通点
 
・ぺちゃくちゃとおしゃべりをしてはいけません。
 
・客(ウケ)は、亭主(タチ)のお手前をじっくりと拝見しましょう。
 
・亭主から茶碗(お宝)を差し出されたら、まずはきちんと鑑賞します。(特に褒めるところが見あたらなければ、「まあ…」とか、「すっげぇ…」とでも呟いておけば大丈夫です)
 
・鑑賞を終えたからといって、いきなり口をつけてはいけません。まずは茶碗を手のひらで包むようにして、軽く2、3回愛撫…いえ、回します。
 
・茶碗の正面を避けて口にもっていきます。茶道の場合は謙遜の意味ですが、型姦の場合は、横から咥えることでオエっとなるのを避け、頬の内側にあてることにより卑猥感を演出する意味があります。
 
・ちょっと苦いかもしれませんが、我慢しましょう。
 
・きっちり飲み干します。(最近の型姦においては、飲むべきでない、あるいは、口に含んでしまったらこっそり吐き出すべきとする流派が主流ですので、この点で茶道と型姦は異なります)
 
・飲み終えたら、茶碗を懐紙(ティッシュ)で拭っておきます。
 
・「結構なお手前でした」とか、「結構遊んでるでしょ」とか言って、まったりと過ごします。
 
 
 
 
 
●恵姦●
 
 山口百恵に由来。
 
 カレシができたとたん、何度誘っても二度と姿を見せてくれない相手。
 
 そんな相手との、思い出のセックスのことをいう。
 
 
 
 
 
●慶姦●
 
 弁慶の名に由来。
 
 有名な勧進帳の一場面。関所で正体を感づかれそうになった弁慶は、とっさに主人である牛若丸を打ち据えることで役人の目を欺く。
 
 これにちなみ、
 
 本当はMネコなのに、やむを得ずタチらされた不本意なセックスを慶姦という。
 
 
 
 
 
●奎姦●
 
【奎】二十八宿の一。西方の第一宿。アンドロメダ座から魚座にまたがる一六星をさす。(大辞林)
 
 かつて週刊少年ジャンプに連載されたが、むしろ少年よりも腐女子に人気を博したマンガ、「聖闘士星矢」。
 
 この作品に登場するアンドロメダ瞬、そしてそれと死闘を繰り広げた魚座(ピスケス)のアフロディーテが、ともに女性的な美形キャラであったことから、オネェ同士、女装同士、ナルシスト同士のセックスを奎姦という。
 
 また、瞬とアフロディーテ、それぞれの武器は鎖と薔薇。まるでSM耽美小説のよう…。
 
 ところで、鎖と薔薇が武器と言えば、セーラー服反逆同盟である。どうでもいい話だが。
 
 
 
 
 
●啓姦●
 
 啓(ひら)け! といえば、ポンキッキ。
 
 ちょっと間抜けなムックと、なんでも出来るガチャピン。ていうかなんでも出来すぎだろガチャピン。スカイダイビングもスキージャンプもフィギュアスケートも…と思ったら、宇宙にまで! いったいガチャピンはどこでこんな技能を習得したのだろうか…。
 
 というような、
 
「やだ…この人、見た目に反して不気味なまでにHが上手いんですけど…」
 
 と若干ひいてしまう相手とのセックスを、啓姦という。
 
 技巧者とのセックスを通じて、より高度なセックスを啓発される、という意味もある。
 
 ところで、
 
 ムックは雪男という設定なのに、なぜ体が赤いのか。
 
 それはガチャピンによって頭に竹とんぼ?を突き刺され、鮮血で染まったから…という説があるのだが、本当だろうか。
 
 
 
 
 
●K姦●
 
 かつて3K職場という言葉があった。「キツイ・汚い・給料が安い」の頭文字をとったもので、頭文字ということならばなぜ「3き」でなかったのか腑に落ちなかったものであるが、それはまあどうでもいい。
 
 K姦の「K」も、頭文字をとったものである。
 
 何の頭文字かというと、アナルセックスに必要な3つのものに共通する頭文字で、この3つをきちんと使って行うアナルセックスを、K姦という。
 
 K姦は厚生労働省がその普及啓発に努めており、先頃、一般公募によって、イメージキャラクターの名称が「とろとろアナルくん」に決定されたところである。
 
 
※厚生労働省が推進する3K運動
 
『Kawa/皮』=スキン(コンドーム)
 安全に!
 
『Kantyo/浣腸』
 清潔に!
 
『Ketsuhori-buranko/ケツ堀りブランコ』
 無邪気に!
 
 
 
 
 
●けい姦●(※内輪ネタ)
 
 一分一秒を有効活用してHすること。
 
 つい最近友人と旅行した際、
 
「疲れたから、晩飯まで少し休むよ」
 
 と言って一人だけホテルに戻ったTが、即、「けい」という名で、
 
「19時までホテルでヒマしてます。ノリよくHできる人募集」
 
 と出会い系掲示板に投稿したことに由来する。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 みなさんは、最近どんなケイ姦をしましたか?



   (おわり)





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フィギュアに陶然

2007年03月29日 | コラム

 先日開催された世界フィギュアスケート選手権大会、ご覧になっただろうか。
 
 ミキティこと安藤美姫がショートプログラム2位から逆転優勝し、日本人として4人目のゴールドメダリストとなった。
 また、
 ショートプログラム5位から順位を上げた浅田真央が、銀メダルを獲得している。
 
 以下、雑感。
 
 
 
■番宣に唖然
 
 世界フィギュア開幕の何週間も前から、とにかく視聴者の興味を煽ろうと躍起になっていたフジTV。
 すぽるとの中に「すぽると・オン・アイス」と題したコーナーを設け、荒川静香を起用。今大会の見所などを、オリンピック金メダリストならではの語り口(棒読み)で紹介させていた。
 
 …が、これはまだ序の口。
 
 いよいよ開幕の段になると、スポーツとは関係のない番組である「ジャポニカロゴス」や、「ベストハウス」にまでフィギュア関連のネタを盛り込んできたのである。(ちなみにジャポニカロゴスは、出場選手の国名を漢字表記して読み方を答えさせるという内容、ベストハウスは、荒川が選ぶフィギュア名演技ベスト3という内容だった)
 もちろん目にしていない番組もあるだろうから、どこでどんな番宣が行われていたものやら、分かったものではない。(食わず嫌い王選手権やビストロスマップ、はねとびのおしゃれ魔女あたりに荒川が出ていたとしても、なんら不思議はない。へたしたら、ごきげんようでサイコロトークとかもやったんじゃないのか、静香のやつ。「リンクの上は滑っても、トークは滑っちゃだめですよ~」などと小堺が口を滑らせるけだるい午後の光景が、見てきたかのようにまぶたに浮かぶ)
 
 
 
 
 
■ネスレに呆然
 
 真央の愛犬の名前が、ネスレの販売する菓子「エアロ」に由来しているというのは有名な話だ。
 これに、この機を逃すものか~とばかり食らいついたネスレ。
 CMに真央を起用し、彼女自身の口からエアロの命名理由を語らせたばかりか、愛犬エアロのぬいぐるみまで製造する始末…。
 
 ま、
 フジ的には、労せずしてネスレというスポンサーを獲得できたわけで、願ったり叶ったりだったろう。
 
 しかし、番組提供のナレーションで、わざわざ「浅田真央選手を応援するネスレ・エアロ」とまで言わせるのはどうか。
 
 この、「棚から落ちてきたボタモチを、誰かにとられる前に急いで食ってしまおうとノドにつまらせながら口に押し込んでいる感」、どこかで…と思ったら、マンガ「YAWARA!」で、主人公・柔が就職した鶴亀トラベルの舞い上がりっぷりとそっくり。
 
 キムを逆転して真央がトップに立ったときの、ネスレ社長のはしゃぎよう、
 そして、喜びもつかの間、ライバル会社ロッテのCMに出演したミキティが優勝をかっさらっていったときの、ネスレ社長の憤怒の表情…などが、容易に想像できてしまう。(もっとも、想像している顔は鶴亀トラベル社長の顔なわけだが)
 
 
 
 
 
■真央びいきに愕然
 
 確かに、優勝する可能性が最も高いと思われていた日本人選手が真央だったのは事実だ。フジがその路線で盛り上げたかった気持ちも分かる。
 
 しかし、その路線があまりにも定着してしまったため、フジ及び視聴者は、「ミキティ・金、真央・銀」という結果を、諸手をあげて喜べなかったのではないか。
 ミキティ優勝が決まってからしばらく、そんな微妙な祝賀ムードが漂ったように思う。
「感動をありがとう!」と涙する側としても、ショートプログラム2位からの逆転(ミキティ)よりも、5位から逆転(真央)のほうが、より感動できたんだろうし。
 
 その、「5位から大逆転というせっかく整った感動のお膳立てを、台無しにされた感」が、ミキティが優勝を決めたあの瞬間には確実に存在した。
 
 それもこれも、真央優勝を煽りすぎたフジの責任だ。
 
 なにしろ、
 フジが中野につけたキャッチフレーズは「シンデレラガール」。(未だに、おととしのNHK杯優勝の話題…)
 ミキティはといえば、ひたすら、トリノでの惨敗&全日本での脱臼を乗り越えて…という、お涙頂戴的な部分ばかりクローズアップ。4回転という武器があり、練習での成功も伝えながら、優勝できるかどうかに関しては可能性として言及する程度で、ろくにとりあわなかったのである。
 
 その一方で、真央につけたキャッチコピーは、「真・女王伝説」!!
 
 まさか荒川のことを「偽・女王伝説」とか「暫定・女王伝説」とか言いたかったわけでもなかろうが(真央の「真」と掛けたかっただけだろう)、それにしてもすごいキャッチである。
 まだ一度も女王になっていないうちから、伝説となることを宿命づけられた真央。
 宿命づけたのはフジTV。なんの権限があってのことか。
 
 さらに、女子フリーに際しては、フジは井上真央とかいうタレント?(誰?)を応援と称して呼んでいた。
 どこの馬の骨か知らないが、名前が同じというだけで呼んでこられてもなあ。(どうせなら元祖ミキティの藤本美貴も呼んでやれよ、ヒマにしてんだろうし…)
 
 しかもこの井上真央。
 浅田の演技が終わり、次はミキティの演技…というとき、「何かひとこと」と言われ、
 
「浅田選手が素晴らしい演技をしたので、安藤選手にも頑張ってもらいたいです」
 
 くらいのことしか言えない有様。
 そんなコメント、誰だって言えるだろ。
 
 いっそ、
 
「私は名前つながりで浅田選手を応援してるんで、安藤とかいう人には全然興味ありません。むしろ4回転失敗して、脱臼とか人間関係とかを悪化させたうえで、元祖ミキティと同じく表舞台から消え去ったらいいとすら思います」
 
 とか言えば、呼ばれた意味もあったろうに。
 
 
 
 
 
■ミキティの衣装に騒然
 
 そのミキティ。
 フリーの衣装は、なんと70万円もするシロモノだったらしい。
 しかも、フィギュアの衣装としては世界初?となるTバック仕様…
 
 なぜそこまで!?
 …と思ったのだが、
 おそらく、
 嫌がらせのように繰り返し放映されるトリノでの転倒シーン、そしてそのとき着ていたワダエミ作の悪趣味な衣装(世界中から酷評…)のイメージを払拭するためには、これくらいやらねばならなかったのだろう。
 
 しかし、いくらカネをかけたTバックとはいえ、ワインレッドは地味すぎでは?
 国民の脳裏にはまだ、トリノのヤバ系衣装&メイクのイメージがこびりついているはずだ。
 
 もはやワダエミの呪いを解くためには、DJ・OZMAから裸ボディスーツを借りるしかないのかも。(それはそれで強力な呪いだが…)
 
 
 
 
 
■実況に慄然
 
 スポーツ選手に対し、やたらキャッチコピーをつけたがるフジ。
 フィギュアの実況アナも、各選手の演技開始にかぶせるように何らかのフレーズを挿入していた。(歌謡番組で、司会者が次の歌を紹介するような感じ)
 
 例えば、真央の場合はコレ↓
 
「行こう、逆襲のチャルダッシュ!」
 
 このフレーズ、意外と評判がいいらしい。
 その原因はおそらく、「逆襲」と「チャルダッシュ」が韻を踏んでいることや、「ダッシュ」というのがなんかスピード感があっていいとか、実のところなんだかよく分からないチャルダッシュというカッコイイ名前のものが、とにかく逆襲するらしいというワクワク感によるものだろう。
 
 しかし、いくら評判が良くても、聞けば聞くほど不快。
 なぜお前に、「行こう」などと促されねばならないのか。貴様の立ち位置はどこなんだ。「行ってください」だろ。すんごい不快。
 
 しかし今大会でもっとも気に障ったフレーズは、これではない。
 前・世界女王、キミー・マイズナーが演技に入るときのものだ。

 これ↓

「キミの本当の名は、キンバリー・マイズナー……」

 …は?

 なにそれ。

 「キミ」と「キミー」を掛けて、何か上手いことを言ったつもりなんだろうか。
 でも結局言っていることは、キャッチフレーズでもなければ、「逆襲の~」のように見所を端的に説明したものでも、応援するものでもない。
 「キミー」っていうのは愛称なんだよ~という、演技には関係のない豆知識。言ってみれば、メジャーリーグで、「さあ、ここで一発打って欲しい。イチロー、君のフルネームは鈴木一朗、しかし次男だー!」と実況するようなものである。だからどうしたという話だ。
 
 それをなぜわざわざもったいつけるように演技にかぶせ、しかも、あんなキザな言い回しで、余韻まで残して言わなければならなかったのか…。
 考えに考えて決めたフレーズだと思われるだけに、ほんと不快。
 
 もしこれが柔道の実況で、「YAWARAちゃん、君の本当の種族は、人間……」とでも言ったのなら、味わい深い実況にもなったのだろうが。
 
 
 
 
 
■伊藤みどりは依然…
 
 ネコの手も借りて…というか、フィギュアに無関係なタレントや番組までもが駆り出され、フジが必死になって盛り上げようとするなか、やはり…というべきか、今大会においても、伊藤みどりの姿を見ることはなかった。
 
 唯一その姿を見ることができたのは、前述のベストハウスにおいてである。
 …といっても、VTRだが。(荒川が挙げた名演技ベスト3の第三位として、アルベールビルのみどりが選ばれていた)
 
 なぜ、伊藤みどりはここぞという晴れ舞台でテレビに出してもらえないのだろう。
 
 確かに、気の利いたコメントはできないかもしれない。
 
 しかし、
 
 日本人初の世界女王として、
 あるいは、
 浅田真央以前のトリプルアクセル第一人者として、
 あるいは、
 ミキティ以前のヤバ系メイク第一人者として、
 あるいは、
 渡邊絵美以降の激太り→ダイエット→リバウンドの第一人者として、いくらでも取り上げ方はあるはず。
 なのに、どうして…。
 
 ここで思い出されるのは、今年の正月特番として放送された「ニューイヤーフィギュア2007ジャパン スーパーチャレンジ」である。
 
 一応は競技会だが、世界選手権の代表選考に絡むようなものではなく、フィギュア人気にあやかろうとしたフジが企画した、多分にショー的な要素の強い競技会だった。
 
 そして、その審査委員を務めたのが、みどりだったのだ。
 
 年末の全日本選手権では、出番を与えてもらえなかったみどり。久々の出番である。
 正月特番というぬるい空気の中でなら、みどりのはしゃぎようも大目に見てもらえるかも…というフジの慈悲あふれる計らいだったのだろうか。
 まあ、扱い的には、正月にしか目にすることのないスキマ芸人と一緒なのだが。
 
 しかし、それでもみどりは頑張るしかなかった。
 何しろ、非公式大会とはいえ、まがりなりにもフィギュアスケート競技会の審査委員という地位を与えられたのである。
 しかも独自の採点方法とくれば、みどりにとっても好都合。なにしろ、新採点方式などみどりは知らないのだから(たぶん)。ここで元女王ならではの着眼によるジャッジを披露できれば、スケート界における存在感も増そうというものである。
 
 …しかし、そのみどり。
 久々に得たポストが現役選手の審査委員という栄えあるポジションだったためか、案の定、大はしゃぎ…。
 しまいには、
 番組終了時にコメントを求められ、
 
「最初はちゃんと点数をつけてたんですけどー、最後のほうはもう(興奮しちゃって)なにがなんだか分からなくなっちゃいました~」
 
 などと言いだす始末…。

 フジの意向で真央の優勝が既定路線であったとはいえ、せめてもうちょっと審査委員としての格好をつけられなかったものか。
 興奮してはしゃぐだけなら、TOKIOや井上真央にだって務まるのだ。
 
 …ということを思い返してみるにつけ、今回の世界フィギュアにみどりの姿がなくても、そりゃまあそうだわな…という気になってしまった。残念だが。
 
 果たして今後、みどりの晴れ姿をみることはできるだろうか。
 
 そして今、彼女の収入源がいったい何なのか(というか、あるのか)…気になってしょうがないのである。
 
 
 
※そういえば昔、オレはわざわざ横浜まで出かけ、みどりのアイスショーを見たのだった。そのときみどりのテレフォンカードを買い(みどりの収入に貢献!)、しばらく大事に持っていたわけだが…しかし、それが今どこにいってしまったものやら、さっぱり分からない。
 というか、今さらテレフォンカードが出てきたところで使い道もない…という状況は、みどりの現在を暗示するかのようである。





   (おわり)


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小説 「春とカレー」

2007年03月22日 | シナリオ系
 


小説 「春とカレー」





 この部屋に、カネ目のものなんてほとんどない。
 そこそこ高価なものといえば、昼間に佳孝が買ってきて鴨居にぶらさげていたスーツくらいなもので、それはいま、オレが七へん催促してようやく、うやうやしげに主に袖を通されているところだ。

「どうかな」

 鏡に向かい、嬉しげに何度もネクタイを結び直す佳孝へ「全っ然似合わねぇよ」と応えたオレの笑い声は、ちょっとわざとらしかっただろうか。
 実際、一日がかりで選んだというだけあってそのスーツはよく似合っていたし、そもそも、もうずいぶん前から腰回りがヤバイと言われ続けているオレとは違い、佳孝の体つきは最近のタイトなスーツと相性がいいのだ。

「もう脱げよ。飯にしようぜ」

「浩ちゃんが着ろって言ったくせに」

 テレビのほうに向き直りながらも、オレの目は、窓ガラスに映る佳孝がネクタイをゆるめる姿を追っていた。

「なあ」

「なに」

「こっち来いよ」

「なんで」

「いいから」

「待ってよ、いま着替えるから」

「いいって」

 腰を上げるまでもなく、ちょっと体をひねりさえすれば、すぐ後ろには鏡に向かう佳孝のスネがある。六畳一間にごちゃごちゃと物が置かれたこの部屋では、たいていのものは手を伸ばせば届くところにあった。

「な、なに」

 強引にオレの膝の上に引き倒された佳孝は、ゆるめかけたネクタイをほどいてしまうべきか締め直すべきか迷うように手の動きを止め、オレは、佳孝の両脇から腹に回した手を、その手に重ねた。

「ご飯、作んないと」

「いいよ。まだ」

 佳孝の背中に鼻っつらを押し当てると、真新しいスーツの匂いがする。

「放してよー」

 甘えるように嫌がる佳孝の手からネクタイを奪い去り、そのままシャツの中に滑り込ませようとしたオレの手は、とたんに佳孝の手に押しとどめられた。

「なんだよ」

「スーツ脱いでから」

「なんで」

「シワになるし」

「いいじゃん」

 そのままぐるりと体を反転させ、仰向けに押し倒すと、あっけないほど簡単に佳孝の抵抗は終わった。下から伸びてきた両腕が、オレの頭を引き寄せる。

「シワになるよ?」

 逆に言ってやると、佳孝は仰向けのまま器用にオレのシャツを脱がせながら、「しょうがないよ」と笑った。





 佳孝の部屋に寄るのは、たいてい仕事帰りだ。
 だから、くたびれてヨレヨレのスーツを着たオレの姿は、この部屋の風景にすっかり馴染んでしまっていることだろう。
 しかし今夜は、いつもは安っぽいパーカーを羽織っている佳孝が、真新しいスーツに身を包んでいる…それだけのことなのに、不思議といつもとは違う空気が部屋に満ちているのだった。
 その空気に混じるものは、見知らぬ男と肌を重ねる背徳感にも似ていたし、あるいは、買ったばかりのスーツにシワを作る愚行感みたいなものだったかもしれない。それとも、この先どれだけプレミアがつくか分からないワインを、出荷する前に味見するような贅沢感だったろうか。
 そしてそういったささやかな、しかしぞくぞくするような罪悪感をはらんだ空気は、いつも以上にオレを興奮させ、理由は少しばかり異なっていたかもしれないが、佳孝をも興奮させたのに違いなかった。
 



   ***

 


「あと十日かあ」

 途中まで見ていたテレビ番組のエンディングとタイミングを合わせたかのように事が済み、しばらくすると、佳孝が用意した夕飯はカレーだった。
 昨日もおとといも同じ激辛カレーで、いったい今まで、オレたちは何度この部屋でこうして汗を拭きながらカレーを食べたろうか…と考えても、ちょっと見当がつかない。

「二年なんて、あっという間だったな」

「そうだね」

 あっという間に二杯目に取りかかっている佳孝にとって、この二年間はどんな重さを持っているのだろう…。たぶんその答えは、佳孝自身にも、今ここで出せるものではないのだと思う。

「どうせ付き合うなら、もっと早く出会っときゃよかったよ」

「二年が四年でも、やっぱりあっという間だったって言ってるね、絶対」

「そりゃそうだけどさ」

「おかわりは?」

「いる」

 腹は一杯だったが、食べなければもったいないような気がした。昨日もおとといも食べた、いつもと同じカレーなのだが。
 ただ、同じではあったが、こないだまであんなにゴロゴロ入っていた具はいつの間にか溶けてしまって、見当たらない。そしてその分、コクが増しているように感じる。





「こっちで就職すればよかったのに」

 辛さで口が麻痺していたせいかもしれない。ずっと言わずにいて、言うつもりもなかった言葉が、グラスのお茶を飲み干した拍子に飛び出してしまった。――どうして、東京なんかに帰るんだよ。
 声にしてしまった言葉をとりつくろう言葉が見つからず、思わず、普段は手をつけない福神漬けに箸をのばしてしまう。佳孝は、「しょうがないよ」と淋しげに笑いながら、三杯目の自分の皿に、オレがもてあますであろう福神漬けを入れるスペースを空ける。


 なんとなく気まずくなって視線をさまよわせると、鴨居にさがるスーツが目に入った。真新しいスーツには、さっきつけられたばかりのシワが、くっきり残っている。

「スーツってさ」

 視線の先を辿った佳孝が、二年の節目に横たわった小さなぬかるみに足をとられまいとするかのように、そっと呟く。

「今は似合わなくても、毎日着てればみんなも見慣れてくれるよね、きっと」

「そうだな」
 

 応えるオレは、なんとなく分かってしまっている。
 

 たぶん自分には、佳孝のスーツ姿を見慣れる日は来ないのだろう、ということが。
 そして、いまスーツに残るシワもいつか消え、その後には、オレの知らない新しいシワが出来るのだろう、ということが。
 

「ゴールデンウィークにはまた、こっちに来るから」

「ああ」

「浩ちゃんも、東京出張とかあるでしょ?」

「そうだな」

「おかわりは?」

「もういい」

「…離ればなれになるけど、でも、これでお別れじゃないんだから」

 佳孝が泣いている気がしたが、顔を見る勇気はない。
 黙って肩を引き寄せようとすると、佳孝は「待って」と言って部屋の隅に足を伸ばし、ティッシュケースを引き寄せた。

「カレーがついてる」

 オレの口を拭ってから、佳孝はオレの肩に頭をのせた。





 あと十日したら、佳孝は新しい生活をスタートさせる。
 東京で。
 

 新しくスタートさせるものがないオレは、どうしたらいいのだろう。
 手を伸ばしてみたところで、何かを掴めるとは思えない。何にでも手が届いたこの部屋は、もう、なくなってしまうのだ。
 

「毎日電話するね」

「ああ」

「モーニングコールも、ちゃんと続けるから」

「お前こそ起きれんのか?」

「だーいじょーぶだって」

「夜遊びばっかりすんなよ」

「しないよ、夜遊びなんて」

「まあ、たまにはいいけどさ」

「うん」

「…来月、様子を見に行こうかな」

「じゃあ、初任給で御飯おごってあげる。美味しい店探しとくから」

「いいよ、店なんて」

「どうして」

「お前のカレー食うから」

「そんなんでいいの」

「それが食いたいんだよ」
 

 いろんな言葉や約束を、カレー鍋の中に投げ込んでいるようだった。今はこんなに確かなオレたちの言葉も、いつか溶けて、どれだけ探しても見えなくなってしまうのだろうか。
 

 たぶん、そうなんだと思う。
 

 それでも今はただ、鍋が冷えぬよう、煮立たぬよう、じっくりと弱火で煮込むときなのだ、きっと。いつか、何ひとつ具が見えなくなったときに、コクのあるカレーができあがっているように。
 

「荷造り、始めないとな」
 

 何から片付けたらいいのだろう。
 山のように転がる大切なガラクタを運び去った後の、がらんとした部屋を想像してみる。
 

 何故か、ちょっとシワになったスーツだけは、いつまでも鴨居にぶら下がっているような気がした。





   (おわり)











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続・鍋の買い出し

2007年02月27日 | Weblog

 先日の土曜、再び鍋をしました。


 メンツはこないだとは違いますが、またしてもオレが買い出し係です。(他のメンバーは夜10時にならないと集まれないので、その間にオレが買い物を済ませておくという段取り)


 前回CIROが一緒だったように、今回の買い出しも、オレひとりではありません。洋子(♂)とオレのふたりです。
 現在は実家暮らしの洋子ですが、おそらく、スロバキア留学で覚えた男の味…じゃない、鍋の味を披露してくれるはず…と、オレは大船に乗ったつもりで当日を迎えたのでした。


 当日。


 洋子との待ち合わせまで時間があったので、スロットを打って時間をつぶしていると、電話が。


洋子 「く、車が、車が事故っちゃって。あわあわあわ」


 大船、乗る前に座礁…。

 慌てふためく洋子から、とりあえず彼女にも相手方にもケガがないことを聞き出し、ひと安心します。


オレ 「それで、今日はどうするの」


洋子 「え? え? あ、あの、今、警察が来た。あわあわあわ」


オレ 「いや、だから、この後はこっちに来れるの? オレはこのまま待ってたらいい?」


洋子 「警察、警察が」


オレ 「あの、だからオレはどうしたら…」


洋子 「あわあわあわ、け、警察が来たから、切るね。ま、またかけるから」


オレ 「いや、ちょっと、ねえ」


 ブチ。ツーツーツー…


 …しょうがないので、もうしばらくスロットをして時間をつぶします。


 やがて、再び彼女から電話が。


洋子 「車が壊れたから、今日は行けない」


 それをさっき言ってくれれば、オレは○万円も負けずに済んだのに…と、洋子への恨みが募ります。(もっとも、その負けの大半は彼女の事故以前にこしらえていたものでしたが…)


 というわけで、ひとりで買い出しです。


(けんすけの家でやったときには相当不評だったから、今回はちゃんとした鍋にしなきゃ…)


 会場のまーくん邸があるH市に車を走らせながら、どうしたら立派にお役目を果たせるものかと考えていると、妙案が浮かびました。パンがなければケーキを、洋子がいなければイケメンを呼び出せばいいのです。まさに、災い転じて福となす。…もっとも、災いを受けた本人(洋子)には何の福もないわけですが。


 ただ問題は、どうやってイケメンをゲットするか、です。


(出会い系掲示板…?)


 そんな言葉が頭をよぎりました。


『買い物が趣味のイケメンはいませんか。オレもいま買い物してま~す』


『いますぐ会えるひと募集! 鍋物に詳しいイケメン限定!』


 …ダメです。こんな書き込みにメールが来るとは思えません。仮に来たところで、会うなり連れて行かれるのがラブホならまだしも、マックスバリューでは、相手もドンびきでしょう。


(しょうがない、知り合いから探すか)


 しかし知り合いといっても、H市にはそんなに知り合いがいるわけでもありません。OWE団員が数人いますが、10時にやって来るまーくんと匡人を別にすれば、残りのメンツには鍋に誘った段階で参加を見合わせられていたので(人徳)、買い物に付き合ってくれるはずもありません…。


 残るはひとりです。


 いえ、残った…のではなく、H市の誰かを誘おうと考えたときに最初から頭に浮かんでいた友人なのですが、土曜の晩はバイトだろうなあ、と、最初から声をかけていなかったのでした。そういえば、古くからの付き合いのわりに一緒に買い物なんてしたことがありません。想像してみると新鮮です。


(こないだ演奏会にも来てくれてたけど、ちゃんと話もできなかったし…)


 ということで、ダメもとで誘ってみようと、連絡してみます。


トシ 「今夜は空いてるから、いいよ」


オレ 「ほんと! 何時に来れるの」


トシ 「10時くらいかな」


 …結局、ひとりで買い出しです。


 まーくん邸近くのマックスバリューに到着したのが夜8時。みんなが到着するのが10時なので、まだ2時間もあります。買い物にかかる時間は見当もつきませんが、いくらなんでも1時間もいらないでしょうから、まだ相当ヒマがあります。


(スロット…)


 とも思いかけましたが、もう金輪際スロットなんて、月に一回くらいにしようかな…と思ったばかりだったので、やめておきます。


 それよりも、鍋のことばかり考えていたら腹が減ってきました。夜8時ともなれば夕飯時ですから、当然です。近くの店でパスタを食うことにしました。(なぜ食うのか…)


 読書&パスタ&ドリンクバー&ケーキで優雅に時間をつぶします。とてもこれから鍋の買い出しをする人間の行動とは思えません。


 1時間後。


 腹ごしらえが済むと、鍋のことなどもうどうでもよくなってきました。
 …などとは言っておれません。何しろこれから、腹をすかせたうえに男にも飢えたオカマどもが集まってくるのです。


(さ、買い物買い物!)


 ショッピングカートにカゴを乗せて店内へ足を踏み入れると、むやみにテンションが上がってきました。デキる主婦(RIKACOとか)になった気分です。


 とはいえ、デキる気分になっただけで、実際には何の知識もありません。野菜コーナーから順番に見て、気になった食材を片っ端からカートに突っ込む作戦に決めます。(作戦なのか)


 とりあえず、彩り重視で。


 緑のものは、前回はホウレン草でしたが、今回は広島菜…という野菜を手にとりかけてやめ、春菊&水菜にします。得体の知れないものはヤメておいたほうが無難でしょう。


 赤のものは、前回のパプリカがあまりに不評だったので悩みましたが、その時けんすけに、「ねえ、ニンジンはないの、ニンジン」と十回くらい言われたことを思い出し、ニンジンにしました。


 ふと、「京いも」というものが目にとまります。海老芋と同じものかどうかよく分かりませんが、京野菜というだけでなんだか高級感が漂います。「煮物に最適」と書いてあるので、きっと鍋に入れても美味しいのに違いありません。京野菜のわりに「宮崎県産」と書いてあるのが気になりましたが、迷わずカゴに突っ込みました。1本3百円くらいでしたが、それが高いのか安いのか、見当もつきません。あと、皮も剥きにくそうでしたが、調理は匡人が全部やるので、オレの手が煩わされることもありません。


 次に、シイタケが目にとまりました。そういえば前回はブナピー(白シメジ)を入れたのですが、普通、鍋物のキノコ類といえば、シイタケなんじゃないでしょうか?


(でも、シイタケが嫌いな人もいるかも…)


 きっとその原因は、やたらデカいことと、ビラビラが気持ち悪いせいに違いありません。そう思って隣をみると、可愛らしい形の小さなキノコが袋詰めにされておいてありました。生マッシュルームです。


(マッシュルームって、鍋に入れたっけ…?)


 シチューに入れるくらいですから、煮物に使えないはずはありません。シイタケの袋を売り場に戻し、マッシュルームをカゴに入れることにしました。せっかくの鍋ですから、やはりおしゃれ感も大切にしたいものです。


 その後、恒例の白系食材もかごへ。


・白菜
・エノキ
・トーフ
・白ネギ
・白身魚(カレイ)
・鯛のすり身
・きりたんぽみたいな団子
・湯葉
・雑炊用の卵


 前回の食材がモヤシだのホワイトアスパラだのだったことを思えば、ずいぶん鍋らしくなったものです。(と思うのですが、どうでしょうか…)


 ごろごろとカートを押しているだけなのに、買い物かごがみるみるいっぱいになりました。スロットをやめようと決意したとたんに、買い物依存症になってしまったのでしょうか…。


 最後に、肉。ここで困った問題が…。
 ラベルに「唐揚げ用」と書いたトリ肉はあるのに、「鍋物用」というパックがないのです。肉には違いないのですから何でもよいのかもしれませんが、とりあえず、「もも肉」と「胸肉」のどちらを買えばよいのか分かりません。(さすがにササミは違うだろうな、ということは分かりました)


 けんすけに電話して教えを乞います。


オレ 「トリ肉って、モモとムネとどっちを買えばいいの」


けんすけ 「どっちでもいいんじゃなーい? まあ、モモのほうが柔らかいかな」


 モモにしておきます。


オレ 「あとさー、白菜って、4人で半玉って、少ない?」


けんすけ 「多いよ! 4分の1玉で充分。鍋の材料って、ついつい増えやすいから注意して」


 さらに、


けんすけ 「こないだの鍋であべちゃんが大量に買ったトーフが未だに余ってるから、いま麻婆ドーフにして食べてるとこなんだよ」


 と、買い過ぎたらどうなるかという実例まで挙げて教えてくれるけんすけ先生。トーフがなくなったら、おそらく次は麻婆パプリカを食べなければならないのでしょう…。


 けんすけの訓示を受け、かごの中身を半分に減らします。
 しかし、減らしてみると、どうにも物足りないような気もします。


(とりあえず、肉が足りなくなったらまずいよな)


 なにしろこれから現れるのは、何はなくとも肉欲だけはあるという連中です。


(トリ肉ばかりじゃつまらないから、ブタ肉も買っておこうか)


 ここで何気なく取り上げたブタ肉のラベルに目をやって、はたと手が止まります。


(しゃぶしゃぶ用…)


 そういえば、そもそも何鍋にするのか全く考えていなかったのでした。


 事前にトシがくれたメールでは、「ますやみそのキムチ鍋の素が美味い」ということでしたが、それは売っていなかったので、マックスバリューブランドのキムチ鍋の素にします。(後でトシから、マックスバリューのはダメ、と聞かされました。先に言えよ)


 さて、キムチ鍋と決めてしまうと、とたんに食材との相性に不安がよぎります。とりあえず、韓国と京都はケンカしそうな気がしたので、京いも&湯葉にはお引き取り願い、売り場へ戻します。


 韓国のスープ、島根の鯛すり身、秋田のきりたんぽ(みたいな団子)…ということで、今日のテーマが決まりました。「環日本海鍋」です。(生マッシュルームで竹島をイメージ)


 颯爽と買い物をしているうちに、いつの間にか1時間もたっていました。慌ててレジで会計を済ませ、まーくん邸へ向かいます。


 ちょうど、まーくん&匡人も帰ってきたところでした。
 買い物袋を匡人に渡すと、オレの役目はお終いです。立派につとめを果たし、腹がペコペコです。買い物前にパスタを食ったことなど、すっかり忘れているのでした。


まーくん 「パウンドケーキ作ったら、食べる?」


 意外なことに、まーくんは最近パウンドケーキ作りにハマっているというのです。


オレ 「食べる食べる」


 二つ返事をしたオレはもちろん、買い物前に食ったケーキのことなど忘れています。


 やがてトシがやって来たので、ケーキ作りに使うバターと、ビールを買うために再びマックスバリューへ。


 買い物を済ませてまーくん邸に戻ると、匡人の手により、すでに環日本海鍋はあらかたできあがっていました。(スライスされてしまったマッシュルームは竹島っぽくありませんでしたが、ある意味それは「切り裂かれた領土」を暗示しているのかも、と思えなくもありません)


 とりあえず、マッシュルームがみるみる黒ずんでマズそうになったことと、マックスバリューのキムチ鍋の素がどんどん薄まってきて、お湯を足して調味料で味を調えていった結果、最後にはいったい何鍋なのか分からなくなってしまったことを除けば、上出来の鍋でした。


 演奏会のDVDを見たり、パウンドケーキを食べたり、マッシュルームを食べなかったりしているうちに、いつの間にか4時過ぎに。


トシ 「じゃあ、そろそろ帰るわ」


 H市の大御所トシ様は、こんな時間からゲイバーの見回りにご出勤あそばすもようです。


 オレらは昼には岡山に行かねばなりませんから、とっとと寝ることにします。


 冷えて残った鍋の具は、雑炊にされる朝を、静かに待っているのでした。



   (おわり)













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実力テスト(現代国語)

2007年02月24日 | コラム

【問】

 次の文章は、「小学校での英語教育について」と題し、しゅうぎいんぎいん・すぎむらたいぞうくん(27)がブログに書いた寝言です。これを読んで、たいぞうくんの日本語力のほどを思い知りなさい。(解答例は、問題文の後に掲載しておきます)


  *****


「小学校での英語教育について」
   2007年02月22日
 http://www.sugimurataizo.net/

何だかんだと言って、それで英語がしゃべられるようになったら、それはそれでやはりこれからの世の中、便利は便利であります。
私は社会人になって最初に勤めた先が外資系の金融機関だったものですから、まったく役に立たない自分の英語をフルに活用して、しどろもどろになりながらも部署内外を歩き回ったものです。
ニュージーランド人の一見温厚そうな上司から
「Did it(その作業は終わったか)?」
と質問されたのを発音を聞き間違え、
「Dead(死んだか)?」
と聞かれたのかと思い、私が驚いた顔で、
「Who(誰がですか)?」とたずねたら、
先方は「You(君がだよ)」と答える。
私が「Me?No,No,No,I live(私がですか?いやいやいや、私なら生きてますよ)」、
こんなトンチンカンなやり取りを永遠に繰り返していてよくリストラされなかったものだなと今ではその会社の懐の深さにあらためて感謝している次第であります。

英語を早いうちから習うことで仮に身につくならば、身につけておくことに越したことはないと思います。ましてや、幼いころから親しんだ方が、早くに習得できるというのであればそれはなおのことであります。
一方で、よく言う、「英語の前にまずは日本語だ」という議論。
なるほどという気もしないわけでもありませんが、英語はあくまで、何と言うか、ピアノや水泳の習い事のようなもので、英語を早くに勉強したからといって日本語が話せなくなるとか、日本人としてのアイデンティティーがどうかするとか、そうしたことはないと私は思いますね。現に世界では第一言語しか話せない日本人のような割合の方が少ないといいます。多くの国の人たちは母国語と第二言語をもっているそうな。うらやましいかぎりです。
日本人が日本で普通に暮らして、その中で英語を勉強して、結果、英語しか話せない日本人が誕生したら、これは奇跡といえるのではないでしょうか。

入社当時、私が英語コンプレックスで頭を抱えていたとき、敬愛するボスが私にかけてくれた言葉が今でも忘れられません。
「最悪なのは、英語が話せて仕事が出来ないやつだよ」

いい上司にめぐり合えたものだと感謝しております。

      杉村太蔵


  *****


■回答例■

『何だかんだと言って、それで英語がしゃべられるようになったら、それはそれでやはりこれからの世の中、便利は便利であります』

 冒頭からいきなり「それはそれで」、「便利は便利」、と腰砕けぎみに始まるこの論文。最後まで読んだところで読者に何の示唆も与えないという厳然たる事実が、明確に伝わってきます。

 それはそうと…気になるのは、「しゃべられるようになったら」という部分。

 「しゃべられる」というのは、言うまでもなく受け身表現です。(「しゃべる」は五段動詞なので、可能表現のときには「しゃべれる」としなければなりません)
 まさかしゅうぎいんぎいんともあろう方が、ら抜き言葉に気を遣うあまり不要な言葉にまでら入れをしてしまう…などというミスをするとは思えませんから、これはやはり受け身表現ととるべきでしょう。

 しかし、そう考えると、

「(日本で)英語がしゃべられるようになったら」

  ↓

「これからの世の中、便利は便利」

 って…???

 お店に行けば「May I help you ?」と接客され、エロビを見れば「I'm coming !」と喘がれる、そんな世の中…。そのどこが「便利は便利」なのか、いまいちピンときません。

 しかも、「これからの世の中」と言っている以上は、「これまではそうではなかったが、これからは」…ということです。
 いったい、たいぞうぎいんの目にはどんな日本の未来が見えているというのでしょうか。おそらくそれが、続く文章のなかで明らかにされるのに違いありません。


  *****


『私は (中略) まったく役に立たない自分の英語をフルに活用して、しどろもどろになりながら (中略) 「Me?No,No,No,I live」 (中略)
こんなトンチンカンなやり取りを永遠に繰り返していてよくリストラされなかったものだなと今ではその会社の懐の深さにあらためて感謝している次第であります』

 ここで、ウィットに富んだ体験談が披露されています。
 たいぞうぎいんはこういうおはなしがとてもとくいなようで、以前にも、「人生に絶望して冬山へ自殺しに行ったが、風邪をひきそうになったので下山した」という、自身のおもしろおかしいエピソードを他人の著作から無断借用して、ブログを一時閉鎖したりしましたね。

 さて、気になるのは「こんなトンチンカンなやり取りを永遠に繰り返して」…という箇所です。
 愚かな私は、うっかり「延々と繰り返して」と読んでしまいそうになりましたが、たいぞうぎいんは「永遠に繰り返して」いるのです。驚きました。
 きっと、いまこの瞬間にも、たいぞうぎいんは日本のどこかでトンチンカンなやり取りをしているのでしょう。そして、これから先も永遠に、未来永劫、輪廻転生してもなお…

 懐の深い会社にはリストラされなかったようですが、議員資格はどうでしょう。国民の懐の深さが、いま試されています。


  *****


『一方で、よく言う、「英語の前にまずは日本語だ」という議論。
なるほどという気もしないわけでもありませんが (中略) 英語を早くに勉強したからといって日本語が話せなくなるとか、日本人としてのアイデンティティーがどうかするとか、そうしたことはないと私は思いますね』

 ここでは、たいぞうくんの若さ溢れるジャンプ(飛躍)が披露されています。

『「英語の前にまずは日本語だ」という議論』

 この議論で問題にされているのは、
「そもそも日本語をきちんと話せない人間が増えているのだから、英語の前に、まず日本語を教育しなければならないのではないか」という点です。
 これに対して、
「いや、英語教育は『ピアノや水泳の習い事のようなもの』だから、英語教育は日本語教育と同時に進めることができるものである」というのは、正しい論法だと言えます。ここまでは、たいぞうぎいんも好調な滑り出し…かと思われました。

 しかし、たいぞうぎいんはそこで着地することなく、そのままあさっての方向を目指して飛び続け、ついにK点を超えてしまいます。(超えた先は、もちろん崖です)

 いわく、

「英語を早くに勉強したからといって日本語が話せなくなる」「ことはない(と思う)」

 さらにその後、

「日本人が日本で普通に暮らして、その中で英語を勉強して、結果、英語しか話せない日本人が誕生したら、これは奇跡といえる」…とまで熱弁! 当たり前です。

 というか、いったいぜんたいたいぞうぎいんは、どこの誰の主張に対してこんなに熱くなっているのでしょうか。架空の論敵(設定レベル:たいぞうくんよりバ○)も、たいぞうぎいんの鼻息の荒さにたじたじになっていることでしょう。


  *****


『現に世界では第一言語しか話せない日本人のような割合の方が少ないといいます』

 えーと、「日本人のような割合」ってなんのことでしょうか。割合に「日本人っぽい」も「インド人っぽい」もないと思うのですが。

 ひょっとして、

「現に世界では第一言語しか話せない日本人のような民族の方が、割合は少ないといいます」と書きたかったのかな、と、一国民が僭越ながら思ってしまいました。


  *****


『入社当時、私が英語コンプレックスで頭を抱えていたとき、敬愛するボスが私にかけてくれた言葉が今でも忘れられません。
「最悪なのは、英語が話せて仕事が出来ないやつだよ」
いい上司にめぐり合えたものだと感謝しております』

 えーと、結局結論は、「英語なんてしゃべれなくていいから、仕事頑張れ」ってことでしょうか。(小学校での英語教育はどこへ…)


  *****


『杉村太蔵』

 名前を漢字で書けたので、5点。



   (おわり)




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鍋の買い出し

2007年02月20日 | Weblog

 こないだの日曜、けんすけのうちで鍋をしました。
 集まったのは4人。
 うち、オレとCIROが買い出し係でした。


 サティでCIROを待つ間、どこかで本でも読んでいようかと、マックへ。
 こないだ噂にきいたメガマックというヤツにも興味をそそられたのですが、これから鍋ということもあり、チーズバーガーにしておきます。(なぜ食うのか…)


 ちなみに今読んでいる本は、ちくま学芸文庫の「√2の不思議」という本。これを買うとき、本屋のおばちゃんがレジを打つ手をとめ、「まあ! この本、文庫なのに9百円もするの!」とびっくりしていました。何気なくレジに持って行ったオレもびっくりです。暇つぶしに買った文庫本に9百円…。どうやって元をとろうかと考えましたが、ルート2の不思議をどう実生活に活かせばいいのやら、見当もつきません。


 ポテトを食いながら途方に暮れていると、CIROがのんきに現れました。ここで「なに読んでたの?」と気の利いたことでも訊いてくれれば元をとった気にもなろうというものですが、おしゃれライフにしか興味のない彼は、√2と書かれたブックカバーを一瞥しただけで、何も言ってくれません…。なのでこちらも、最近モノ・コムサで買った(と思われる)手塚治虫コラボ・おしゃれトートバッグを彼がこれ見よがしにぶら下げているのに気づきましたが、「あ~、かーわーいーいー」なんて、絶対に言ってやらないのでした。


オレ 「今日は何鍋にする?」


CIRO 「何がいいの」


オレ 「すき焼き」


CIRO 「けんすけさんが、すき焼き以外がいいって言ってた」


オレ 「えー…じゃあ、焼き肉」


CIRO 「いいけど、けんすけさんちにホットプレートってあるのかな」


オレ 「ないんなら、なんか変わった鍋にしようよ」


CIRO 「変わった鍋って?」


オレ 「カレー鍋とか」


CIRO 「美味しそうだけど…でもそれって、ただのスープカレーだよね」


 徹底的にオレの意見を潰しにかかるCIRO。推定1980円のトートに言及してもらえなかったことを根にもっているのでしょうか…。(しかしその後、東京みやげと称して手塚コラボのキャンディーをくれたので、しょうがなくトートの話題に触れてやりました)


 結局鍋は、白湯スープの鍋の素みたいなパックを買うことに。4人分が1パック。参加者は4人なので、ちょうどぴったりです。


オレ 「たりるかな?」


CIRO 「さあ…」


オレ 「とりあえず2パック買っとく?」


CIRO 「そうだね」


 オレが炊事に疎いのは今に始まったことではありませんが、日ごろ自炊をしているCIROにも、意外と炊事に関する知識がないことが分かりました。買い物かごにてきぱきと食材を放り込んでいるCIROなのですが、頼りにしているのは鍋の素のパックに印刷されたレシピ…。考えてみれば、彼がカレーとケーキ以外のものを作ったという話は聞いたことがないような気も…。


オレ 「そんなレシピとかに頼らずに、自分たちが食べたいものを入れたらいいんじゃないの」


 そう言ってオレは、とりあえず大きめのトーフを3丁かごに入れました。全部違うトーフです。とにかくトーフが食べたいのです。


 さらに、サトイモを2袋突っ込みました。


 トーフとサトイモのあとは、手当たり次第にこんなものを…


・白菜
・白ネギ
・エノキ
・ブナピー(白シメジ)
・ホワイトアスパラガス


 ホワイトアスパラガスは、なんとなくおしゃれかな、と思って入れてみました。
 というか、意図したわけではないにもかかわらず、見事に白い食材ばかり…。しかも、スープは白湯です。買い手の清らかな心の表れでしょうか。密かに、「清純派鍋」と命名しました。


オレ 「でもさすがに、彩りが欲しいね」


 すかさず、CIROがホウレン草を買い物カゴに突っ込みます。なぜ水菜でなくホウレン草かというと、レシピに書いてあったからです。
 CIROが緑の食材を選んだので、オレは赤いものを…と、パプリカを買いました(赤&黄)。これで彩りはばっちり。ポップな鍋になりそうです。


 最後に鶏肉と豚肉とビールを買い、意気揚々とけんすけのうちへ…


   *


けんすけ 「ちょっと、なんで鍋の素を2パックも買って来たの」


 やはり多かったようです。


けんすけ 「それにこの鍋、なんか白過ぎなんだけど…ニンジンとかないの」


オレ 「パプリカがあるよ」


けんすけ 「あーりーえーなーい」


 せっかくオレが選んだおしゃれ食材は、けんすけ様によって却下されてしまいました。かろうじてホワイトアスパラガスは舞台にあがる(沈む)ことを許されましたが、ホワイトのはずが、みるみるドス茶色に変色…。その変わりようはまるで、夏休みにいろいろ経験してガングロ化した女子高生のようです。おそるおそる口に運ぶと、筋張っていて全く美味しくなかったので、隣にいたふみくんのお椀に全部よそってあげました。


けんすけ 「みどり系のものは?」


CIRO 「ホウレン草があるよ」


けんすけ 「ホウレン草~? そんなもん入れたら、アクが出て…ま、いっか」


 どばっと突っ込まれるほうれん草。あんなに白さが目映いニュービーズのようだった鍋の中が、たちどころにアクで汚され、無惨な姿に…。さながら、あれよあれよという間に荒廃していく教室のようです。腐ったみかんよりも、ホウレン草のほうがたちが悪いかもしれません。


 そんなこんなでひととおり鍋を片付けても、まだトーフが残りました。なんでこんなにトーフばかりあるのでしょうか。


オレ 「じゃあ、雑炊にこのトーフも入れようよ」


 ということで、トーフ雑炊。ちゃんと卵も買ってきてあります。(「なんでこんな高い卵を買うの!」とけんすけに怒られましたが…)


 だけどまあ、あれですね。こうして失敗を繰り返すうちに、みんな料理上手になっていくのでしょう。とりあえずオレは今回、鍋にアスパラとパプリカは入れちゃダメ、ということを学びました。(あと、卵と文庫本を買うときは値段を確かめてから、ということも…)


   *


 そして今週末は、別宅でまたも鍋の予定。
 今度はどんな鍋になるのか、とても楽しみです。(そもそも、オレの出番が許されるのかどうか…)



   (おわり)



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ある晩、ひまなゲイバーで。

2006年12月13日 | Weblog

 12月1日、金曜日。

「そこのアーケードの交差点に、女がいるんですよね」
 ミセ子のAは、唐突に話題を変えた。
 金曜だというのに、オレと友人Cの二人以外には客のいない、地元のゲイバー。今夜はマスターも出勤していないから、カウンターの中を含めても店内には三人しかいないことになる…のだが、だからといって閑散とした印象もないのは、店が狭いせいと、これがいつものことだからにほかならなかった。
 しかし、いくらまだ1周年を迎えない新規店だとはいえ、週末の客入りがこれでは…。他人事ながら、経営が思いやられる。
「あんなにお通しをたくさん出さなくてもいいんじゃない? 元はとれてるの?」
「どっかからカリスマ級ミセ子を連れてくるとかさあ…」
「あと、店の宣伝をもっと…」
 地元の店だけに、頑張ってほしい。
 客2人とミセ子1人顔をつきあわせ、不在のマスターのことなどお構いなしに経営向上策をあーでもないこーでもないと言いながら飲んでいた、そのときだった。
 Aが唐突に、アーケードに佇む女の話を口にしたのである。
「女?」
「いるらしいんですよ。店を出たすぐそこの交差点に、女の霊が」
 別段驚かすつもりでもない風のA。
「え~? ホントに~?」
 幽霊の存在を信じるか否かと問われれば、「いるかもしれないね。見たことはないけど」と答えるオレだが、しかし、「そこにいるよ」と言われても、にわかには信じられない。
 しかし、Aの話は不気味に信憑性を帯びていた。
「お客さんが見たっていうんですよね。店に入って来るなり、『そこにいるね』って」
「なあんだ、Aくんが見たわけじゃないんだー」
 人から聞いた話じゃあねぇ…と内心阿呆らしくなったのも束の間、続けてAは言った。
「見たお客さん、3人いるんですよ」
 常連客の名前をすらすらと挙げるA。
 しかもその3人というのは、連れだってやって来て示し合わせて(?)見たわけではなく、それぞれ別の日に来店し、そして、霊の存在を語ったというのである。
「それって…」
「じゃあ、ホントにいるってこと…?」
 阿呆らしいと一蹴もできず、凍り付くオレとC。
「さあ…とりあえず自分は見たことないですけど。でも、見える人には見えるらしいですね」
「そ、その3人が見た女ってさ、外見も一致してるの…?」
 3人が見たと証言する女の外見がぴったり一致するのであれば、考えられる可能性は…

(1) 霊は存在する!

(2) 3人はグルで、幽霊話はAを引っ掛けるための狂言。

(3) 3人はグルではなく別々に幽霊話をデッチあげたのが、3人とも女の外見になど興味はないし(ホモだから)、地方ゆえに近辺にブランドショップもなく女性のファッションにも疎いため、適当に「えーと、髪は長くて、なんかワンピースみたいな服で…」とか言ってお茶をにごしたら、3人とも発想パターンが同じだったため女の外見についての説明が偶然一致した。

(4) 3人が見たのは間違いなく同じ女で、しかも彼女はこの世に強い恨みを抱いており、近づいた人間は必ずや不幸な目に遭わせられるが、しかし彼女は霊ではなく近所の迷惑おばさんだった。

(5) というか、実はその常連3人こそが霊で、ミセ子Aは彼らに取り憑かれている。

(6) その証拠に、Aは日に日に痩せていっている(気がする)。

(7) しかもその日、親戚の理容師のおばさんに散髪を任せたというAの頭はあり得ないほど角刈りにされてしまっており、そのうえ親戚だというのに料金を4千円も請求されたらしい。(祟りか)

(8) そういえば、Aが常連だと言って名をあげた3人のうちの2人は、オレもCも見たことがない。(霊だからか)

(9) 唯一オレが知っている残りの1人についても、「絶対に霊ではない。ファイナルアンサー?」とみのもんたに問われれば、思わずライフラインを使ってしまうかも…。(ただしオーディエンスは使用不可。ほかに客がいないから)

 …などとしょーもないネタを考えた甲斐もなく、Aの回答はあっけなかった。
「女の外見が一致するかどうかは、聞いてないです」
 おいおいおい。肝心なところなんだから聞いとけよ…。
「でもオレ、その話を聞いてからどうしてもこの目で女を見たくなって…」
 生まれてこのかた霊を見たことがないAは、なんとかして女を見ようと頑張っているのだという。
「たとえば、店がヒマなときにドアをそーっと開けて、外を窺ったりとか…」
「餌付け中の野生動物かよ!」
 こっそり見たから見えるってもんでもないだろ!(笑)
 しかも、いくらでもヒマのあるこの店のこと。おそらくAは、四六時中ドアに張りついているのに違いない。
「でもさー、ドアを開けたすぐそこに女の顔があったら怖いよねー。向こうもこっちを覗いててさ…」
 するとAは、「あ、そうそう」と、思い出したように新事実を告げた。
「カウンターの内側に、ものすごい数のおふだが貼ってあるんですよ」
「お、おふだ!?」
「ええ。前にここで小料理屋をやってた入居者が貼ってたものらしいんですけどね」
「ちょ、ちょっと、それって…」
 なぜ、前の入居者はそんなにも大量のおふだを貼らねばならなかったのか…
 なぜ、前の入居者は逃げるように(?)店をたたまねばならなかったのか…
 いや、それどころか、前の入居者はいまどこかにちゃんと生存しているのか…
 どうしたって、アーケードに佇む女の霊と関連づけずにはいられない。大量のおふだは、その霊を寄せ付けないためのものなのではないのか…? しかしそれでも霊の力が勝り、前の入居者は、ついに…
「目障りだから、ヒマなときにベリベリ剥がしてるんですけどね」
 って、おい!
「せっかくそのおふだで霊を遠ざけてる(かもしれない)のに、剥がしちゃったら意味ないじゃん!」
「いや、でもこのおふだにそんな効力はないですよ」
 あっけらかんと言うA。「なんで?」と訊くと、Aはオレたちが制止するのもきかずに手近なおふだをベリベリと引っぺがし、差し出してみせた。
「ほら、見てくださいよコレ。いかにもテキトーに書いてあるでしょ。マジックで」
「…確かに」
 Aが言うには、おそらく前の入居者は「おふだマニア」で、自分でおふだをこしらえてはカウンターの中に貼っていたのではないか…ということだった。そしてそのおふだは、マニアならもうちょっと格好がつけられなかったものか…と思わずにはいられないような、一本線がミミズのようにぐにゃぐにゃとのたうっているシロモノだったのである。
「以前、ゲイの住職が飲みに来たときに見てもらったんですよ。そしたらやっぱり、このおふだには効力がないって言ってましたね」
 シロウト目にはいかがわしくとも、おふだはおふだなんじゃないのか…という希望も、本職にそう言われてしまっては身も蓋もない。
「住職が言うにはですね、ここに貼ってあるものは、対になっているべきおふだが片方しかなかったり、逆に、打ち消しあう正反対のおふだが並んでたりするらしいんですよ」
「打ち消しあう…?」
「たとえば、お客さんを呼ぶおふだがあるのに、その横にお客さんを追い返すおふだがあったり、みたいな」
 待て待て待て!
「客を追い返すおふだって何!」
「はがせはがせ! そんなもん貼ってあるからこんなに客がこないんだよ!」
 途端におふだベリベリ派に転向するオレとC。

 果たして、

 おふだを全部剥がし終えたとき、この店にやってくるのは客なのか、女の霊なのか。
 もっとも、
 やっとの思いで入った先がゲイバーでは、女も浮かばれないと思うのだが(笑)。



   (おわり)





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