見出し画像

Log Book

東京オトナ大学 竹内薫氏講演会

今日は、サピアタワーで行われていた東京オトナ大学に参加。

15:00からは、サイエンス作家竹内薫さんによる
「環境と科学の共存を目指して
 ―それでも我々は科学に賭けるしかない―」

と言うタイトルの講演会。
会場定員350名らしいのですが満席でした。

15時ちょうどに講演は開始。
講演会というと、パワーポイントのスライドを使って・・・
と言う形式を予想していたのですが、外されました。
いや、竹内さんも、パワーポイントを使う普通の講演の
準備をしていたらしいのですが、色々と考えるところがあって
(NHKの「サイエンスZERO」で、原発関連の収録をしたのが
きっかけと言う趣旨の事を言っていました)、
急遽、パワーポイントの資料は使わない講演に。
竹内さんも“即興”と言っていました。
でも、“即興”と言っても、本当にその場での思いつきと言う
訳にも行かないようで、ポイントを書いたメモは持っていたようです。

基本的には科学応援団と言う竹内さん自身の立場を示しながらも、
やはり昨年の3.11以降、色々と考えるようになったそうです。

環境問題の定義から話は始まりました。
環境問題とは「人間が地球環境に影響を及ぼすこと」と言う事だそうです。
隕石が地球に落下して、恐竜が滅んだとしても、
それは環境問題ではなく、自然現象だと例えられていましたが、
なるほどと思いました。

話は、産業革命期の話に変わりました。
産業革命が、発明された各種技術が、様々な迫害されたにも関わらず
止まらなかったのは、産業革命自体が、一国の範囲ではなく、
世界中が連鎖して進んでしまっていたからだと仰っていました。
“グローバリズム”と言う言葉は、昨今よく聞くようになりましたが、
実は“グローバリズム”は、産業革命の頃からあったのですね。

で、現代ニッポンのエネルギー問題も、それと同様であると。
原発を止めて火力発電にするにしても、火力発電を動かす燃料が
必要なわけですが、ここで例を引いたのが、ウクライナ。
ウクライナは、ロシアから天然ガスを購入しているわけですが、
いろいろ問題があって対立したら、天然ガスを止められた訳です。
原発を止めるために火力発電を使うとしても、ウクライナの様に
天然ガスを止められては困るわけですから、簡単では無いと言うことですね。
エネルギー問題は、単にエネルギーの問題ではなく経済の問題でもあると言う事。

また、
アメリカのアーミッシュの様に自然に帰った生活する事についても言っていて、
日本で江戸時代のような自然に帰った生活を行うことは、
小さいコミュニティレベルでは可能だが、国全体では出来ないと言っていましたね。
アーミッシュも、アメリカという広大な国の一部で生活しているから
成立しているとも言っていました。
そうかも知れませんね。

また、再生可能エネルギーが、十分に普及・発達するには、
数年レベル以上の、10年とか20年とかの時間が要するのではないかとか、
一般家庭レベルで太陽電池を使うことは意味あることだけど、
産業レベルで太陽電池に頼るのは、効率と言う観点から考えて、
無理があるのでは無いかとも思っているそうです。

それに、一口に再生可能エネルギーと言っても、
風力発電には、低周波問題や、鳥が羽根にぶつかる問題もありますし、
太陽電池についても、広大な土地が必要であるし、
太陽電池が設置された下の地面は、太陽光が当たらなくなる訳で、
そういう意味では、太陽電池も環境問題を引き起こすとも話されていました。
その通りですね。
(サハラ砂漠に太陽電池を設置する事が研究されているが、
サハラ砂漠であったとしても、独自の生態系はあるので、
そこに(人工物である)太陽電池を設置する事は、
環境問題であるとも言っていました。)

さて、3.11に端を発する今のエネルギー問題ですが、
竹内さん自身、理性と感情が自分自身の中で一致しておらず、
つまりは、物凄く悩んでいると言う事だそうです。
そうですね、話されている感じもそうでした。

何か、結論があった講演会では無かったですが、
考えされられる講演会ではあったと思います。
勉強になりました。

※なんか、色々と考えさせられて、上手くまとめられなかった。

東京オトナ大学 http://www.otonadaigaku.jp/
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「講演会」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事