合格水準を下げない

2012-06-18 13:31:42 | 司法試験関連
合格者再現答案が完全に間違った利用がされているような気がしてならない。実際には「この程度で受かる」と言う話と,最初から「その程度を目指した勉強」で足りる,というのは全然違う。最初から1500番前後の答案レベルを目指した勉強なんてしていたら,実際には2000番にも余裕で届かない。そもそも,「ちょいとしくじれば」あっという間に1000番くらい地滑りを起こすのが司法試験である。

そもそも縁起悪い話で恐縮だが,1000番以下答案,いわんや1500番答案を目指している人に確認したいのは,「合格者数が減ったらどうするの」という点についてである。あくまでも2000人合格を所与の前提として成り立つのが1500番レベルでOKという「戦法」である。正直,合格者数が減る可能性は十分ある。特に,今年の合格者数が2000を切った場合(1985人とかである),この数字が持つメッセージは明瞭である。既に短答合格者数が400名弱減っているのが個人的には気になって仕方が無い。何かの「サイン」なのかどうか,どうしてもうがった見方をしてしまう(職業病です)。

また,予備試験合格者を増やすべき,予備試験の難易度を下げるべき,一般教養科目は廃止すべき,という提言が続々となされている。この流れからは,予備枠が増えるのは間違いないと見て良い(その程度は不明だが)。

徐々に,試験本来の厳しさが戻りつつあるように感じる。受験生の方で勝手に「こんなの解けないし,誰も出来ないからできなくても良い=最初からやらなくて良いという「水準の引き下げ」をすべきではないと思う。ある程度は正論だとは思うが,どうしても「引き下げすぎる」のが受験生である。自分が引き下げすぎていないか,十分に注意して欲しい。当局が「譲れないライン」の要求水準を下げることは絶対無い。水は低きに流れるものなのである。
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