「本件事案の特殊性」

2016-09-10 16:55:55 | 司法試験関連

私が8年前から主張している、「本件事案の特殊性」とは、要は「重要判例からのズレ」のことです。本試験で一番多いパターンは、「判例との違いを問う」、というものです(問い方は科目により色々ありますが)。

基本判例の事案・理由付け・規範部分が、事案の特殊性を判断する基準となる「定規」になります。この「定規」を問題文の事実関係にあてて、ズレが生じた部分が「本件事案の特殊性」ということになります。

したがって、「本件事案の特殊性に気が付くためには、この「定規」が「正確なもの」でなければいけないのです。まず、ここが分かっていない人が多いように思います。

憲法などは、少し違いますが、大まかこういうことだと思ってください。以上のことが分かっていれば、普段の判例学習が変わってくるはずです。やりきりましょう。

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試験対策のチョイス

2016-09-10 12:34:55 | 司法試験関連

ここ数年、人気がある講座として「答案指導系のゼミ」があります(ただ、飽和状態になってきた感はあります)。ゼミであれ個別指導であれ、受講生が作成した答案をたたき台にした指導ということになります。ゼミの方が単価が安く、個別指導はそれなりの値段になります。

私自身は大々的にこれ系はやったことがなく、7,8人個別指導したくらいです。しかしながら、やり方さえ間違えなければ効果はかなりあります。私が教えた数少ない個別指導経験者のうち確認しただけでも4人が1年で論文順位を3000番以上上げています。しかもそのうち3人は純粋未修者です。

実は、この手の個別指導はそんなに多くの回数をやる必要はありません。実際問題、4、5回しかやっていない人もいます。時間的には12、3時間というところでしょうか。これで十分成果は出ますし、答案指導目的で10回20回受けるようなものでもありません。

ただ、大前提として、「素直に人の言うことが聞けること」、「知識面はそこそこクリアーできていること」というのがあります。勉強方法そのものから叩き直す場合は相当時間がかかりますし、講座の性格上向いてません。

答案指導系は、明らかな基礎力不足の人には、はっきり言って効果がありませんし、お金がもったいないです。要は、「答案作成指導ができる」レベルにはないと無意味です。その人のレベルに応じて必要な勉強と勉強方法は異なります。答練もそうで、基礎力がないのに闇雲に本試験対応のものを受けても、毎回手も足も出ず点数はボロクソになるだけで、やがて受講しなくなる、というのは年明けころの毎年の風物詩です。

1冊目の著作でものべましたが、合格者の話も鵜呑みにしないで、その人の「最後のワンピース」がなんだったのか、自分と同じ問題を抱えていたのか、きちんと精査して聞くようにしましょう。合格者が「これがよかった!」と強調する勉強法は、その最後のワンピースを埋めた勉強方法です。L3の問題を解決した勉強方法を基礎力不足の人がやっても、「試験対策」になってません。完全に時間と労力の無駄です。

今の自分にあった試験対策を取るように留意してください。

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「論文センス錬成道場」発売日

2016-09-10 09:56:25 | 司法試験関連

アマゾン発売は24日頃、書店に並ぶのが24日~26日(書店による)

価格2,300

です!

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