脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

なにも・・・

2014-04-06 23:58:52 | 私の思い 3
先日、東京に住む従弟から
叔母の忌明けの供養として
カタログギフトが届いた。

この従弟の父は
私の父の弟だった。
東京に住みながら
故郷への思いが強く
毎年、夏には帰省して
我が家にも必ず立ち寄られた。

父の実家はお寺だったが
次男である父には
宗教心はなかった。
三男である
この叔父の宗教心から
私は大きな影響を受けた。

学生時代
夏休みに
この叔父の家に「下宿」して
バイトしたことがあった。
初めての東京暮らしだった。
その時も
叔父の世界観から
ずいぶんと影響を受けた。

叔父が亡くなった時は
まだ夫が元気だった。
どうしても
葬儀に参列したいと願う私のために
夫は休みを取って
東京まで連れて行ってくれた。
葬儀の間は
娘を東京タワーに連れて行ったりして
子守をしていてくれた。

今回は
東京までは行けなくて
香典だけを送った。




そのカタログを見ていて
つくづく思った。



もう、
わたしには
なにも
ほしいものは
ないのだと



何度
カタログを見ても
なにも
ほしいものが
ないのだ



もう
この世で
ほしいものなど
なにもないのだと
思い知らされた







夫とともに
病と闘った
すべてのエネルギーは
そのときに使い果たしたのだろう