黒鉄重工

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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その7 【2015/07/08~18】

2016-06-07 02:21:43 | 海外旅行記

2015年7月10日(金)10時44分
ブリティッシュコロンビア州ウィスラー ウィスラー山中腹

3日目です。この日はもうウィスラーを離れバンクーバーへと戻るのですが、昨日果たせなかったウィスラー山登頂がどうしても尾を引くので、再挑戦することにしました。幸いにも山頂へのリフトは調子を戻したみたいですんなりと行くことが出来ました。



山頂へ向かうリフト「ピークエクスプレス」に乗ります。既に森林限界を超えていて、地面は岩肌、地形は荒々しさを見せています。よくこんなところに建てたね。



乗り始めて最初は支柱の間隔が短いんですけど中間辺りから地形が一層険しくなっていって、谷をパスするところは間隔が長くなってしまってちょっと怖い。
落ちたら怪我するしカメラも無事じゃ済まないね・・・(昨日のレンズ破損を引きずってる



最後に氷河の上をもうひと跨ぎ。
さっきのは怪我で済むだろうけどこれは死ぬねって深さでした。下の写真撮ってないからアレだけど何か大崩落でも起きたのかと思うくらいのもはや穴と呼べるくらいのものでした。ほんとよくこんなところにリフトを・・・。



横を見るとこうです。ヒエッ!
まさか氷河の上を通るとは。



標高2181mの頂上に着きました。辺りは開けていて地形も均されています。



快晴にもかかわらず空気は澄んでいませんでした。B&Bのオーナーによれば最近起きた山火事がまだ尾を引いているとのこと。
ここから見渡せる山で特徴的なのがブラックタスク山 Black Tusk(標高2315m)で、なだらかな稜線に一箇所だけぴょこんと飛び出た先端部が目を引きます。へんてこな形をしてますが、横から見ると幾分かマシに見えます。
ブラックタスクというのは黒い牙という意味です。その名前に劣らず登頂するには難易度の高い山なんだそうな。ちなみに今調べるまで名前がわからなかったので、それまで私は乳首山と呼んでおりました・・・。



ついでに脱線するとこっちの山火事はやはりスケールが違って、とにかく長時間・広範囲に渡って火事が起こります。カナディアンロッキー周辺なんてのは山火事の本場みたいな感じなんで、BC州でも毎年夏になるとどこかしらで山火事が発生します。夏は雨が1ヶ月間降らないなんてことがザラなんで、とても乾燥しやすく山火事が起こりやすいのです。もはや夏の風物詩。
直接山火事の被害を被らなくてもその影響はさらに広いところで見られます。この写真はこの旅行の直前の2015年7月5日にビクトリアで撮影したものですが、これ空が黄色いですね。これ無加工の写真なんですよ。マジですのよ?
朝起きたら空が黄色くて、最初は自分の眼の色覚異常かついにこの世の終わりを疑いました。なんじゃこりゃ!と訊いてみたらこれは遠くで起きた山火事の煙がビクトリアまで運ばれてきて起きたことなんだよと説明されました。
この時の山火事はバンクーバー島の北部で起きたものなんですが、軽く数百kmは離れていてにわかにはとても信じられるものではありませんでした。こんな世界が黄色くなることが起こるのか・・・。これだけでも大陸の山火事の規模のデカさを知ることが出来ます。

ハイ脱線おしまい。



山頂広場にはこんなモニュメントが。見覚えのある人には「オリンピックの時のアレだね」と気付くと思います。
元ネタは「イヌクシュク」というカナダ先住民が造っていた石造の構造物。イヌイットが標識に使っていたんだそうですが、現在はイヌイット、ひいてはカナダ全体のシンボルのひとつになっています。今書いたとおりバンクーバーオリンピックのエンブレムにも使われました。形は無数にあるので色々見比べるのも面白いでしょうね。



あ!岩陰で何か動いてる!



うおお、でけぇネズミだ!
・・・ネズミではなくこれはマーモットです。分布的にはシラガマーモット Hoary marmotだと思います。マーモットは旅行を通じてあまり見かけなかったのでこれは中々レアなものを拝めました。
しかしこの毛色は遠くから見たら分からないね。自然の迷彩ですな。



花の種類は分かりませぬなぁ。



周りを少しだけ歩いてみます。



何かの観測所もあります。



スイスを思い出しますがあそことはまた違う景色ですね。



小さな氷河も目の前に。上を歩いたら死にそうだから歩かなかったぞ。



帰ります。来てよかったです。
下りもリフトですが下りのほうが怖いね。



まだらな氷河。



歩いて麓へ下りるドンゴラへ。



麓で昼飯。

これでウィスラーとはお別れです。
今回はお手軽観光ということもあったのでまた行きたいですね。また来ます。


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