54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

テレビ中毒と定位反応

2005年10月12日 | パラソル
フジテレビの「24-TWENTY FOUR-シーズンⅢ」11夜連続放送が終わりましたが、その間私は完全にテレビ中毒だった。特に土曜日は、岡村さんと横峰さくらがゴルフ対決しためちゃイケSPやらアーノルド・シュワルツェネッガー主演「コラテラル・ダメージ」やらで大変だった。
そこで、テレビ中毒はなぜ起こるのか。
参考文献は「別冊日経サイエンス 脳から見た心の世界」。

パブロフが提唱した「定位反応」というものがある。これは、突然の視聴覚刺激に対する本能的な反応で、動くもの、肉食動物に襲われる脅威に対する本能的な感受性である。定位反応としては、脳への血流の増大、心拍数の低下、α波の抑制などがある。これは、脳が多くの情報を集めることに集中するためである。
テレビでは、カット、ズーム、パンなどの製作技法が使われているが、これらの技法が定位反応を引き起こしているという。これらは動的な映像表現であるが、突然の画面の変化が脳の注意力を引きつけ、定位反応を引き起こすのだ。
思えば「24」は画面変化が多い。常に3,4つのシーンが同時進行していて、電話をかける度に現場とCTUの画面が現れたり、CM前後では画面が4分割5分割になるのが特徴だ。話の展開も早く、場面は常に動的であるから、視聴者は常に情報を集めるのに集中しなければならない。「24」は効果的な映像技法によって「定位反応」を促し、本能的に視聴者を虜にしたのである。私はまんまと「24」中毒である。
定位反応は、身体は動いていないが、疲労感や精神的な消耗を伴う。リラックスしているときに見られるアルファ波が抑制されているということからもわかるだろう。テレビを見終わった後だるい感じがあるのはそのためである。あんまりひどいと抑うつ状態になることもあるという。

テレビ中毒と似たように、ゲーム中毒というのもある。私は昨夜プレステの「スーパーロボット大戦」にハマってしまったのだが(なかなかやめられずだらだらと6時間くらい)、これはどうだろう。「スパロボ」は動的というより静的なところが多いので「定位反応」とは無関係に思える。戦略を考えるということで脳は集中状態になるが、「定位反応」とは違うだろう。
テレビ中毒が「定位反応」ですべて説明できるわけではないが、ひとつの重要な要因であるといえるだろう。

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