僕は1年半前に入院して以来、自宅では1秒もテレビを見ていないのでテレビ批判はできないんだけど、相変わらずたぶん日本のテレビはつまらないのだとなんとなく想像できる。視聴率の低下やNHKの契約者数の減少などというニュースを最近よく聞くが、それも仕方がないのだろうなあ、、と思う。が、テレビはオワコン、と簡単に決めつけることはできるけど、実はそうは言いたくない。今のテレビ制作に問題があるだけで、テレビ、つまり映像表現には無限の可能性が秘められていると僕自身は考えている。それを教えてくれるのが、アルジャジーラのこのドキュメンタリーシリーズだ。
アルジャジーラはなんと放送した番組をまるまるそのままYouTubeにUPしてしまう。もちろん生もある。これ、公式チャンネル 。日本では考えられない先進性だ。おかげで、僕のような絶対に接触の可能性がない視聴者をも掘り起こしてしまう。アンテナ立ててないから日本のテレビは一切見られないのに、アルジャジーラのドキュメンタリーはドキドキしながら楽しんで見てしまう、、、という逆転現象だ。
こんなことでいいのですか?放送局の皆さま。
さて本題。
アルジャジーラのこのAl Jazeera Correspondentというシリーズは毎回入魂のドキュメンタリーを放送してくれる。たぶん局の上層部などのバイアスがほとんどかかっておらず、良質であればほぼそのままGoになっているのではないか、というくらい作者の主張がそのまま出ている。尖った主張や生々しい映像を、ドンと画面に見せてくる迫力は凄まじい。日本のテレビは関わる人が多すぎて、誰も彼もの意見を聞いていくうちにおしなべて丸くなってしまうという点がいつも残念だと思う。
このThe Burma Boyは、旧日本軍とビルマで戦ったアフリカ人の兵士、という世界史で忘れ去られた悲劇を追った、圧巻のドキュメンタリーだ。5D Mark II片手にどこにでも突入し「こんなもん撮ったんかい!!」「どうやってこの人探してきたの!?」という映像やインタビューを次から次へと見せてくれる。日本に関係あるネタなんで興味深く見られることを保障します。僕ら日本人も知らない日本の映像も満載。ほんとよくこんな取材できたよ。
見ていてまったく驚く。「よくこんな誰も知らないネタを探してきたな」「日本人ならいざしらず、中東のアルジャジーラの視聴者は興味持たなそうなネタなのに、よく上がGO出したな」「なんという行動力、なんという取材力!」「アルジャジーラの視聴者は、めちゃくちゃレベル高いな」。うーん、、この企画をたとえ思いついても日本の放送局で放送されるとは思えない。。ネタがマイナーすぎる、視聴率とれねーと絶対却下されるだろう。。。
実はこの動画、1月以上前にDiggで話題になっていたのを拾ったのだが、なぜかブログで紹介しようと思いつかず、いまふとあれはもっと多くの日本人に見てほしい!と思ったので記事書きました。僕がここでネタバレするのも粋ではないのでぜひご自分の眼でご確認を。なんせ公式チャンネルなんで消される心配はない。素晴らしいです。5Dの映像も美しい。もちろん音もしっかり録れてる!!
Al Jazeera Correspondent - The Burma Boy
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それにしてもアルジャジーラはすごいですね!インタビュアーのBarnaby Phillipsさんは元々BBCの記者で、今は経済危機や紛争問題を専門としておりかつヨーロッパだけでなくアフリカ、インドもやってるぜ!みたいな記事を見ました。もしかしたら取材の上では色々とネットワークがあったのかもしれないですね。日本人が新聞社に長年勤めてもアルジャジーラは雇ってくんないだろうな・・・
そして確かに5Dのフォーカス送りやドリーテクはサイコーに美しくてホレボレしちゃうんですけど一方フォーカスがあってない?と思われる微妙なところと、取材がキツいRural Area?では手ぶれがあったように思います。という訳でいつもどおりAFのEマウントを薦める、でFA。
長文失礼しました。
でもDSLRはこういうゲリラ的な撮影には最適ですよね。小さいし、旅行者が記念撮影のフリして動画撮れるし。いやでもNEXは最適じゃないですか?VGはちょっとデカいけど。
プロデューサーやらなんやらの余計なチェックがなく好きなようにさせてもらえるならどんどんテレビやるんですけどね。本筋とは関係ないところの労力と時間がほとんどなんです、日本のテレビ制作って。