スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

馬糞拾い

2007-06-21 16:13:36 | 野鳥観察

たしか、10日(金)に関東甲信越で梅雨入り宣言があった
以来、十日を超えるけれど雨らしい雨が降っていない
農作物への影響が心配される


このセグロセキレイの幼鳥に出会ってから、もう五日になる
いつも同じこの場所で雑草の種らしきものを啄んでいる
どうして水辺に行かないのか、少々心配だ
親鳥から餌を与えられるときにするように、時々大きな口を空に向けて開く


羽ばたく練習はするにはする。でも、どうもぎこちない
まるで私にまとわりついているようだから、足で地面を蹴って驚かせる
それでも、ヒラリと一尺ほど飛び上がって、すぐに舞い降りる
立ち去ろうとしないのだ


カメラのレンズは緑色に光って、彼には見えているはずだ
怖くないのでしょうね
じっとこちらを眺める


戦時中(太平洋戦争、1941-1945)、
私たち家族は和歌山市に住んでいました
軍需工場の多い地域だったので、それを守るべく、陸軍第四師団(大阪)直属の
第61歩兵連隊が常駐していました。
兵士は3000人規模だったと記憶しております

連隊長は陸軍大佐で、その宿舎が私どもの自宅のすぐそばにありました
大佐とは、現在の自衛隊でいえば、一等陸佐に相当します
上から数えて四番目に位置し、下から数えると、13番目に位置します

一個分隊(兵士10名ほど)が整列する中、
連隊長は立派な口髭に手をやりながら、かぶき門をくぐって出てくる
出勤の時間なのだ
純白の手袋にピカピカの軍長靴
左手で軍刀を押さえながら、右手で軽く敬礼をする
兵士達は一斉に捧げ筒の姿勢をとる
うずくまった馬丁の背中を踏み台にして、ヒラリと馬にまたがる

厳しい警護の中を隊列は進む
馬丁は轡を握り、パカパカと乾いた音を立てながら進む
馬は歩きながら糞をする。シッポをひょいと持ち上げてポトポトポトと馬糞を落とす
最後尾をバケツを持った兵士が一つずつ素手で拾うのだ
馬丁は胸を反らせ、馬糞拾いは前屈みの姿勢

格差社会が問題になっている
漫画喫茶やインターネットカフェを宿とする青年が大勢居るという
家賃が高くて払えないそうだ
真面目に働く人を見捨てないでもらいたい
馬糞拾いでさえ、衣食住は保証されていた

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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
幼鳥 (横浜のおーちゃん)
2007-06-21 17:35:54
ここは彼の家の庭なのでしょうね。
まだ人間のことをよく知らないのか、いつも顔を見せるpoloさんを家族と思っているのでしょう。
そろそろ飛べるようになる頃ですか。
ちょっと心配です (あまもり)
2007-06-21 18:24:38
取り越し苦労であればいいのですが。
子育て中に何か親鳥にアクシデントでもあって、はぐれた幼鳥でしょうか。
子供がまだうまく飛べない間は親は付きっきりで指導すると思うのですが。
間近で見る雀やヒヨドリ、ムクドリはそうですよね。
poloさんが地面を蹴って驚かせても少ししか飛び上がらないというのが心配です。
外敵の恐ろしさを知らないというのも心配で・・・
可愛い幼鳥の姿をこうして見られることは嬉しいのですが、早く飛び立ってほしいとも願っています。
あどけない顔の (花ぐるま)
2007-06-21 18:52:39
セグロちゃん、もしかしてカメラをお友達?と思っているのかもしれませんね。
毎日会いに来てくれるからと。
セグロちゃんは矢張り水場に居なくてはならないのでしょうか?
食べ物は何かな・・・
真面目に働いている人が、ちゃんと生活できる場。
特に都内は住まいが高いから大変ですよね。
それでも通勤が大変だから、皆都内に集まる。
そういうことをしなくても良くなると人は皆郊外に住めばいいのでは。
そして働いている人が都心に住む、と言う風に住み分けを考えなくては。
親は? (Luna)
2007-06-21 19:08:55
この子のそばには親鳥は見かけられないのですか?
少し羽ばたくようになると親鳥は暫くはそばでお手本の
ように飛んで見せたりするように思うのですが・・。
そういうのが無いんですね~。
カラスや野良猫やに狙われなければいいですね。

私の父も職業軍人ではありませんでしたが、もの
心付いた頃(もう戦争は終戦になってましたが)
には長ーい軍靴が家にありましたし、両親の結婚式の
写真は父が軍服を着て、サーベルをさげている姿
でした。子供心にとてもよく似合ってステキな父親と
思ったことを憶えています。
初めまして (のんのん)
2007-06-21 19:11:55
馬糞拾いの文章を読み思わず書き込みをしました。

幼鳥の姿もかわいらしく早く空に
飛んでいけば良いのに・・・と思います。

今の時代は日本が戦争をしたことを
若者達は知らないそうです。
ましてアメリカと戦ったなんてドラマの中だけと
思っている人が多いと聞いています。
格差社会・・段々アメリカナイズになってきた。
真面目に働いても給料が安く部屋代も高く
ネットカフェに泊まらなければ食べて行けないと言う若者が居る事を安倍総理は知らないでしょう。
Road Apple (serena)
2007-06-21 19:38:02
皆さんのコメントを読んでいてなんとも悲しくなりました。
この幼鳥の親は?というみなさんの心配、私も気になります。
「漫画喫茶やインターネットカフェを宿とする青年が大勢居るという 家賃が高くて払えないそうだ」
と言う事情も、真実なら、放置できないことですね。
こういう人が増えれば、革命だって起きかねない。。
そういう所を宿にしていると言うことは、所持品なしでしょうから、裸同然の暮らしですよね。そのうち彼らは団結し、一揆を上げるかもしれません。そうなって当然かとも思います。

馬糞拾いの話で思い出しました。
英語ではロード・アップルと言うのです、馬糞のことを。面白い表現でしょう?
横浜のおーちゃん、こんばんは (polo181)
2007-06-21 20:02:52
コメントを有難う。私も同じ様なことを考えました。この近くに生まれ育った巣があるのでしょう。その周りをうろついているのでしょう。もう充分飛べる状態です。私を仲間だと思っているのかも知れません。それでは、申し訳ないので、また明日から本降りとなるそうですから、しばらくは行くまいと考えています。
興味深く拝読 (シルキー)
2007-06-21 20:09:36
(●ノÅ`●)ノ。o ○【.゜+。★こんばんは☆.゜+。】
polo181様
雨の無い 梅雨に 庭の木々への水撒きも いささか 気を使いながら まいています。
沖縄の梅雨明けに 今日から東北地方が梅雨に入ったとか 日本列島は ながいんだ~ を実感しています。親鳥とはぐれたセキレイでしょうか。何だか 可愛そうですね。どうか無事育って羽ばたいてもらいたいと 願わずにはいられません。
我家に鳥(名前は分りません)が巣を造って 親が せっせと 餌を運んでいます。
戦時中の御話 特に馬糞拾いのお話 興味深く読ませていただきました。
和歌山市にお住まいだったのですね。実は 私も和歌山生まれで 戦争のこのような記憶はありませんが 軍需工場が海沿いにあったと聞いた事があります。

おっしゃるように 真面目に働く人が 普通の生活が出来る社会であって欲しいですね。
  
あまもりさん、こんばんは (polo181)
2007-06-21 20:11:40
コメントを有難う。あまもりさん、心配はないと思いますよ。彼は時々歩行者道路に出ることがあります。そして、自転車が勢いよく走ってきたりすると、ヒラリと舞い上がり、相手をかわします。さらに、餌はともかくとして、水を飲まないでこれだけ長く生きることは出来ません。直ぐ下が多摩川ですから、そこまで飲みに飛んでいるのでしょう。考えられることは、私のレンズに興味があると言うことです。だったら、先々好ましくないので、もうこれ以上私が彼を追わないことにします。ご覧下さい、産毛がどこにもありません。ご心配ありませんように。しかも、私が近寄ると、必ず一定の距離は保っています。警戒心は育っていますよ。
花ぐるまさん、こんばんは (polo181)
2007-06-21 20:20:57
コメントを有難う。そうなのですよ、私も彼はカメラの緑色のレンズが気になるか、またはお友達だと思っているのだと思います。食べ物は雑穀や小さな昆虫だと思います。草の間から何かを啄んでいるのを見かけますから、草の種などを拾っているのでしょう。
ワーキングプアーが問題になっていますね。昨日撮影した荻窪あたりで、小さなアパートが月に14万もしていました。それじゃぁ、パートや派遣社員はとても払えません。いま、衣食住で住がもっとも大きな問題です。住所がないと住民票がないし健康保険もない。生活保護だって受けられませんね。
そうだ!リタイアは田舎に住み、若者が都会に住めば、これは一つの良いアイデアですね。

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