あ/た/ま

聴く読む観る買うの備忘録

Radio Music Society / Esperanza Spalding

2012-03-31 | 音楽
Radio Music Society
クリエーター情報なし
Telarc


 グラミー賞を受賞して一段と知名度が上がったEspenza Spalding の最新作。プロデューサの影響か、彼女のこれまでの作品の中で最もPopな仕上がりで、Jazzy Popというのがぴったり来るようなアルバム。Popに仕上げても全く安っぽく聴こえないのは、オリジナル中心に楽曲が良く練られているからだろう。色々な雰囲気の曲を創ってみようというチャレンジングな姿勢に好感が持てる。ふわふわと浮遊感のあるヴォーカルは相変わらずチャーミングで、何を歌っても彼女の声と分かる。しばらくは愛聴盤になりそうだ。

01. Radio Song
02. Cinnamon Tree
03. Crowned & Kissed
04. Land Of The Free
05. Black Gold
06. I Can't Help It
07. Hold On Me
08. Vague Suspicions
09. Endangered Species
10. Let Her
11. City Of Roses
12. Smile Like That

Covered / Macy Gray

2012-03-30 | 音楽
Covered
クリエーター情報なし
429 Records


 Macy Gray は割りと好きなアーティストだし、選曲も面白かったので試聴もせずに予約して手に入れたが、期待したのとちょっと違う感じ。本人のイメージと違う曲をカバーする場合、原曲に近づいて本人の新しい1面を見せるか、むしろ曲を自分に引き寄せて新たな解釈を披露するかが王道と思うが、今回は少々中途半端というか、原曲を咀嚼しきれていない印象。期待が大きかっただけに少々残念。

01. Here Comes The Rain Again [Eurythmics]
02. Creep [Radiohead]
03. You Want Them Nervous (Skit) (feat. J.B. Smoove)
04. Smoke 2 Joints [Sublime]
05. La La La (Teaching the Kids) (feat. Layann Al Saud, Avery Albert, Happy Hinds & Sienna Steiber)
06. Teenagers [My Chemical Romance]
07. The Power Of Love (Feat. Hugh Salk)
08. Nothing Else Matters [Metallica]
09. Sail [Awolnation]
10. I Try Is Cool And All, But (Skit) (feat. Nicole Scherzinger)
11. Maps [Yeah Yeah Yeahs]
12. Love Lockdown/Buck [Kanye West/Nina Simone]
13. Mel Rap (feat. Mel Hinds)
14. Bubbly (feat. Idris Elba) [Colbie Callait]
15. Wake Up [Arcade Fire cover]
16. Really (Skit) (feat. MC Lyte)

金米糖の降るところ / 江國香織

2012-03-29 | 
金米糖の降るところ
江國 香織
小学館


 アルゼンチンの日本人コミュニティで育った佐和子とミカエラは、付き合った男達を「共有」することを習慣にしていた。留学のために訪れた日本で知り合った達哉を「共有」することを、佐和子は拒み彼と結婚する。その後ミカエラが父の分からない子供を宿して帰郷して以来、姉妹は離れ離れに暮らしていたが、不倫相手の男と連れ立って佐和子がアルゼンチンに渡り、20年ぶりに再会する。
 姉妹間のボーイフレンドの共有や、何組かの不倫関係など、一見奇妙な(特に男女の)人間関係や、終わったような終わってないような結末、著者特有の文体はいずれもお馴染みのもので、期待通りでもあるのだが、前作が出色の出来だったので期待が大きすぎたのか、今回ばかりは新鮮味が少ない印象。文章の美しさや心地よさはいつも通りで、その点だけは期待を裏切らない。

Teenage Dream - The Complete Confection / Katy Perry

2012-03-28 | 音楽
Teenage Dream: Complete Confection
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Capitol


 大ヒットした"Teenage Dream"に新曲3曲、リミックス/別バージョンを4曲加えたスペシャルバージョン。既発の作品に数曲足して何度も売る商法は嫌いなのだが、先行リリースされた"Part of Me"に相変わらずに勢いを感じたので、まぁいいかと購入。他の新曲3曲はいずれもポテンシャル高く雰囲気は"Teenage Dream"の延長にあって、確かにここに収める方が座りがいいのかも。リミックスもKanye West や Missy Eliott が加わって大分イメージが変わってるし、追加曲だけでも十分元が取れる。嫌いな商法もこれなら許してもいいか。

01. Teenage Dream
02. Last Friday Night (T.G.I.F.)
03. California Gurls (feat. Snoop Dogg)
04. Firework
05. Peacock
06. Circle The Drain
07. The One That Got Away
08. E.T.
09. Who Am I Living For?
10. Pearl
11. Hummingbird Heartbeat
12. Not Like The Movies
13. The One That Got Away (Acoustic)
14. Part Of Me
15. Wide Awake
16. Dressin' Up
17. E.T. (feat. Kanye West)
18. Last Friday Night (T.G.I.F.) [feat. Missy Elliott]
19. Tommie Sunshine's Megasix Smash-Up

MDNA / Madonna

2012-03-27 | 音楽
Mdna: Deluxe
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Polydor


 Madonna、約4年ぶりのオリジナルアルバム。これまでは、アルバムをリリースする度に新たなテーマを設定し、服を着替えるように新たなキャラクターを提示して来る印象を持っていたが、今回はあまり「新しいマドンナ」を提示された印象はない。むしろ、彼女がこれまで蓄えてきた豊富な在庫から色々な切り口を披露している感じ。レコード会社を移籍して第1弾ということも多少は影響しているのかな。とはいえマドンナの作品ではあるので、退屈に仕上がる訳もなく十分キャッチーなんだが。良く言えばバラエティに富んだラインアップの中で特に気に入ったのは終盤のバラード#11, #12。

1-01. Girl Gone Wild
1-02. Gang Bang
1-03. I'm Addicted
1-04. Turn Up the Radio
1-05. Give Me All Your Luvin' ft. Nicki Minaj & M.I.A.
1-06. Some Girls
1-07. Superstar
1-08. I Don't Give A ft. Nicki Minaj
1-09. I'm A Sinner
1-10. Love Spent
1-11. Masterpiece
1-12. Falling Free

2-01. Beautiful Killer
2-02. I F**cked Up
2-03. B - day Song ft. M.I.A.
2-04. Best Friend
2-05. Give Me All Your Luvin' (Party Rock Remix) ft. LMFAO & Nicki Minaj

Moneyball: マネーボール

2012-03-26 | 映画
マネーボール [DVD]
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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


 貧乏球団アスレチックスのGMを務めるビリー(Brad Pitt)は、イェール大卒の若者ピーター(Jonah Hill)と出会って、彼の野球理論に魅了される。統計学を駆使して過小評価された選手を割安に獲得し、アスレチックスを優勝に導こうと決意した彼は、監督や選手と対立しながらも自らの信念を貫こうと奮闘する。
 実話に基づく物語だが、ビリーやピーターを始めとして魅力的なキャラ作りに成功しているので楽しめる。登場人物の殆どが野球に関わってはいるが、ビリーが革新的な信念で組織の旧弊立ち向かう姿はより普遍的なテーマを捉えている印象。実話に基づいているせいもあるのだろうが、甘すぎない展開もいい塩梅。

Kyon30~なんてったって30年 / 小泉今日子

2012-03-25 | 音楽
Kyon30~なんてったって30年!~
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ビクターエンタテインメント


 海外出張から帰ってみると、Kyon Kyon のデビュー30周年を記念して3月21にリリースされたベストアルバムが届いていた。ベストアルバムなので特に新しい音源は収められていないが、30年来(実際は「真っ赤な女の子」から29年)のファンとしてご祝儀的に購入。30人の業界関係者が推薦した彼女のベスト1が収録されており、彼らの思い入れに溢れた文章がなかなか面白い。改めて聴いてみると、大ヒット曲以外にも、色々なクリエーターとバラエティ豊かな作品をリリースしていることに驚く。当時は音楽の趣味嗜好が違ってあまり聴きこまなかった曲が結構味があったりして、当時のアルバムなど聴いてみようかなどと思ってしまった。デビュー以来のジャケット写真の変遷に小泉今日子自身のコメントと共に振り返る企画も、永年のファンとしては懐かしくてよろしい。

1-01. 私の16才
1-02. まっ赤な女の子
1-03. 半分少女
1-04. 艶姿ナミダ娘
1-05. 渚のはいから人魚
1-06. The Stardust Memory
1-07. 魔女
1-08. なんてったってアイドル
1-09. 夜明けのMEW
1-10. 木枯しに抱かれて
1-11. 水のルージュ
1-12. 連れてってファンタァジェン
1-13. 快盗ルビイ
1-14. Fade Out
1-15. CDJ

2-01. 学園天国
2-02. この涙の谷間
2-03. 見逃してくれよ!
2-04. あたしのロリポップ
2-05. No No No
2-06. 丘を越えて
2-07. あなたに会えてよかった
2-08. 優しい雨
2-09. やつらの足音のバラード
2-10. My Sweet Home
2-11. 月ひとしずく
2-12. for my life
2-13. Innocent Love
2-14. 小泉今日子はブギウギブギ
2-15. 虹が消えるまで

Ode / Brad Mehldau Trio

2012-03-24 | 音楽
Ode
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Nonesuch


 Brad Mehldau Trio 待望の新作。ここ最近はMehldau のソロあるいはトリオ外のセッションが続いていて、いずれも素晴らしい出来ではあったものの、その度にMehldau本人がここまで充実した状態でトリオを演ったらどうなるのかなぁ、という期待を高まらせてきたところももあった。漸く届いた新作は、こうして高まった期待に大いに応える作品。冒頭から最後までピンと何かが張り詰めたようなテンションの高い演奏が印象的。レギュラーメンバーとしてお互いを知り尽くした3人が緊密な空気感をまとい、渾然一体となってドライブして行くようだ。単に美しいとか心地良いとかいうのとは趣が異なるが、Mehldauらしさが色濃く感じられるこの作品こそ、当に待ち望んでいたものだと感じられる。

Brad Mehldau (p),
Larry Grenadier (b),
Jeff Ballard (ds);
(Nonesuch)

01. M.B.
02. Ode
03. 26
04. Dream Sketch
05. Bee Blues
06. Twiggy
07. Kurt Vibe
08. Stan the Man
09. WWyatt’s Eulogy for George Hanson
10. Aquaman
11. Days of Dilbert Delaney

SFJAZZ Collective Live in New York 2011: Season 8

2012-03-23 | 音楽
Music of Stevie Wonder and New Compositions: Live in New York 2011 - Season 8
クリエーター情報なし
SFJAZZ Records


 Eric Harland+Matt Penman の作品を追っかけていて発見した作品。iTunesで#1-5”Superstition”を聴いて一発で参ってしまった。調べてみると10年近く前からあるプロジェクトで、クレジットにあるような豪華な顔ぶれが集まってツアーをやり、その模様を毎年1枚のディスクでリリースしているようだ。2010年はStevie Wonder を採り上げ、彼の名曲を各メンバーがアレンジしたものと、各自のオリジナルを持ち寄った構成になっている。メンバーがメンバーだけにいずれ劣らぬ素晴らしい仕上がり。お目当てのHarland+Penmanはもちろん全編にわたって抜群の切れ味を見せているし、曲によって各人の聴かせどころが代わる代わる訪れ、ホーンセクションの4人やピアノのEdward Simon、Vib のStefon Harris も印象的な演奏を聴かせている。国内では、Disc Unionが7,000円という少々二の足を踏ませる価格設定で流通させている本作だが、プロジェクトのサイト(http://www.sfjazz.org/)での直販も行われており作品あたり$35で入手できる。あまりのクオリティへの感動と、歴代メンバーの豪華さ、7,000円からの落差の嬉しさで思わず8年分全部買いしてしまった。この濃厚な作品を続けざまに聴くと流石にお腹いっぱいになりそうだし、もったいないので少しずつ聴いていこう。

Miguel Zenón (as),
Mark Turner (ts),
Avishai Cohen (tp),
Robin Eubanks (tb),
Stefon Harris (vib),
Edward Simon (p),
Matt Penman (b),
Eric Harland (ds)

1-1. Sir Duke (Stevie Wonder, arr. by Avishai Cohen)
1-2. Do I Do (Stevie Wonder, arr. by Eric Harland)
1-3. Family (Avishai Cohen)
1-4. Blame It On the Sun (Stevie Wonder, arr. by Mark Turner)
1-5. Superstition (Stevie Wonder, arr. by Miguel Zenón)

2-1. Race Babbling (Stevie Wonder, arr. by Robin Eubanks)
2-2. Visions (Stevie Wonder, arr. by Stefon Harris)
2-3. Orpheus (Mark Turner)
2-4. Young and Playful (Edward Simon)
2-5. The Economy (Matt Penman)

3-1. Life Signs (Stefon Harris)
3-2. Creepin’ (Stevie Wonder, arr. by Matt Penman)
3-3. Metronome (Robin Eubanks)
3-4. More to Give (Miguel Zenón)
3-5. Eminence (Eric Harland)
3-6. My Cherie Amour (Stevie Wonder, Henry Cosby and Silvia Moy; arr. by Edward Simon)

Today is Tomorrow / Dayna Stephens

2012-03-22 | 音楽
Today Is Tomorrow
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Criss Cross


 リーダーのDayna Stephensは初めて聴くが、ピアノ(Aaron Parks)、ギター(Julian Lage)、ベース(北川潔)目当てに発売前から予約。発売が伸びに伸びていたが最近漸く手に入れた。目当ての3人の中でもAaron Parksの活躍が目覚ましく、アルバムのテイストを決定づけている印象。3曲だけ参加のJulian Lageも登場場面では印象的な仕事をしており、この辺りだけでも当初の期待は果たせた感じ。初聴のDayna Stephens の彼らの持ち味を活かすようなコンテンポラリーな曲作りとクールな演奏は好感度高く、他の作品も聴いてみたくなった。

Dayna Stephens (ts),
Michael Rodriguez (tp, flh on 2,6),
Julian Lage (g on 4,6,7),
Raffi Garabedian (ts on 3),
Aaron Parks (p),
Kiyoshi Kitagawa (b),
Donald Edwards (ds);
Criss Cross 1345

01. Skylark (Hoagy Carmichael)
02. Kwooked Stweet (Dayna Stephens)
03. Radio-Active Earworm (Dayna Stephens)
04. De Pois Do Amor, O Vazio (R.C. Thomas)
05. Loosy Goosy (Dayna Stephens)
06. Black Narcissus (Joe Henderson)
07. Haden's Largo (Dayna Stephens)
08. Hard-Boiled Wonderland (Aaron Parks)
09. The Elite (Dayna Stephens)
10. Cartoon Element (Aaron Parks)