虚構の世界~昭和42年生まれの男の思い~

昭和42年生まれの男から見た人生の様々な交差点を綴っていきます

中間管理職の狭間で

2017-08-18 13:58:00 | 小説


 「これお願いしたいんだけれど・・・」と課長の高橋 聡、51歳が静かに依頼した。
 「私、もうこれ以上業務が増えるのが無理なのでこの仕事は断らせていただきます」と部下の高田 強、34歳は返してきた。

 この時、部長である高橋は一瞬驚きを隠せなかった。髙橋はこの業務を三か月前から高田にお願いしていた。高田もまたこれを引き受けていた。それを今になって引き受けないとは・・・・・・。


 「ふざけてんじゃねえぞ」と一瞬出かかった・・・・・。
 しかし、高橋は深呼吸をして、
 「わかった。これは私がやろう」と静かに低音な口調で切り返した。


 中間管理職とは、このような場面が頻繁に訪れる。いちいち怒鳴っていたのでは仕事ができなくなる。

 高橋は、腹が立った時こそ、冷静にするように過去の失敗から学んだ。

 人が思い通りに動いてくれない時こそ、間接的にどうやって動いてもらうかを判断するようにしている。

 中間管理職とは、じっと耐える場面が必要だ。


 暑い夏の日々・・・。会社の中では、感情をコントロールして働いている中間管理職がたくさんいる。

 感情的になりそうな時こそ、冷静に・・・。

 さあ、深呼吸をして働ていくのだ・・・・・・・。



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