ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

MT登山部第2回山行は石老山

2013年03月03日 | ハイキング/MT登山部

2013/2/28  先々月の12月12日、高尾山へ第1回のMT登山部山行を実施しました。今日はその第2回目。参加メンバーはU山君とM君です。
二人とも山は超初心者。でも、M君は富士山に登ったことがあるそうです。

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▲石老山へは相模湖駅から9:39のバスに乗り、10分もかからず登山口のバス停に着きます。後方の信号あたりにバス停があります。9:49ころ。
それはともかく、今回僕としては初めての試みにチャレンジしました。初めてと言っても恥ずかしいことで、多くの人が普通にしていることなのですが、それは写真に手を加えることです。僕のブログを読んでいる人はほとんどいないとは思いますが、基本誰もが見ることが出来る訳ですから、写真に登場する人のプライバシーは守らなくてはなりません。名前をイニシャルにするのもそうですし、出来るだけ顔の分からない写真を使うのもそのためです。
この写真をクリックして拡大してもらえれば分かると思いますが、顔の部分を塗りつぶしているのです。初めてやってみました。出来るものですね。モザイクやらボカシが出来ればもっといいのでしょうが、その方法は分かりませんでした。

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▲山道になってからは左右に巨岩・奇岩が続くようになります。写真の岩屋なのか岩屋の中の石像のことなのか、「滝不動」と呼ぶようです。10:09ころ。

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▲岩屋の中の様子です。10:10ころ。

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▲これが「屏風岩」なのでしょうか? 次々と名前のある大岩が出現するので、どれがどれだか分からなくなりますね。10:12ころ。

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▲この岩が「仁王岩」なのか「阿吽岩」なのか、はたまた「駒立岩」なのか岩も説明板もたくさんあってどれがどれだか混乱してしまいました。
ただ言えるのは、M君がこの巨岩を支えている訳ではないこと。10:17ころ。

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▲これは「駒立岩」です。10:20 ころ。
ついでですから、説明板も載せておきますね。

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▲説明板です。写真をクリックすると拡大されます。

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▲M君が「力試岩」に挑戦中! ほんの少し持ち上がったとか・・・・ 10:22ころ。

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▲いよいよ顕鏡寺の境内に入るようです。上に見えているのは鐘楼。その手前に衛兵のように立ち聳えている巨木も見事です。10:23ころ。

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▲階段を登りきると、下から見えていた巨木の根が見えるようになりました。一瞬、高尾山の「たこ杉」に似てるなと思いましたが、よ~く見ると、蛸ではない! 蛇です! 「蛇木杉」と言う名前が付けられているのだとか。推定樹齢も400年なのだそうです。10:24ころ。

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▲顕鏡寺境内の日当りの好い広場で休憩しました。東方向が望めるのですが、見えている町はどこなんでしょうね? 10:35ころ。
ちなみに、顕鏡寺の山号は石老山です。石老山顕鏡寺。しかも、山名にちなんで山号としたのではなく、山号が先にあって、山名が付いたのだとか。珍しいですよね。

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▲「岩窟」です。むかし、道志法師と源海法師がここを住居として修業されていたようです。岩窟の中には「福一満虚空蔵尊」が安置されています。10:37ころ。

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▲この辺りの巨岩は大きく前傾したものが多く、支えなしでは倒れてしまいます。それで、木をつっかい棒にして支えている訳ですけれど、写真のようにたくさんのつっかい棒が必要です。
・・・・と言うのは冗談にしても、誰が最初にこんな枝を立て掛けたのでしょうかね? 10:45ころ。

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▲まだまだ巨岩・奇岩は続いています。「蓮華岩」「大天狗岩」「鏡岩」「小天狗岩」とあって、この写真の奇岩は「吉野岩(弁慶の力試岩)」です。10:48ころ。
弁慶が自らの拳で打ちあけたとも言い伝えられているようです。M君は拳だけではなく、頭突きでも空けられたようですが・・・・

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▲飯縄権現神社に覆いかぶさるような巨岩は「擁護岩(雷電岩)」と呼ばれています。この神社を守護する役割を与えられているのでしょう。石老山でも最も大きな岩だそうで、高さ22m、幅19mあるのだそうです。10:49ころ。

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▲「八方岩」です。でも、四方八方見える訳ではなく、180度の視界しかありません。丸っこい岩の上に立っているのはM君。10:54ころ。

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▲M君とU山君。見えている景色は先ほどの顕鏡寺からの景色と同じです。10:55ころ。

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▲平らで広い山道が延びていました。11:00ころ。

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▲融合平見晴台です。相模湖が眼下に広がりました。11:06ころ。

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▲いくら低山と言っても、標高が500mを越え、日陰の道になると残雪が見られるようになります。土に浸み込んだ水分は霜柱となって、昼気温が上がると融けて、土を泥にします。11:27ころ。

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▲その結果がこれ。靴底は泥だらけになります。こんなに泥が付いたのは、今日初めてでしたから、綺麗にしようと頑張っていますが、これ以降ずっとこんな状況が続きましたから、そのうち何にもしなくなりました。11:29ころ。
ちなみに、下の写真の靴は僕の靴です。

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▲石老山山頂が近づいて来ました。三角点はこの山頂から少し離れた場所にあったように記憶しています。三角点は694.3mです。山頂の方が少し高く、二万五千図で見ると、700mは越えていました。703m前後ではないでしょうか?11:50ころ。

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▲山頂は南側に開けています。丹沢方面がよく見えます。道志の山々も見えているのだと思いますが、僕には山座同定は出来ませんね。下の写真の中央に、本来なら富士山が見えるはずだと思うのですが・・・・ 11:52ころ。

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▲何を想うかM君。
ここで昼食にしました。今朝、相模湖駅でもうすぐバスが出発するという時に、「ところで、昼のお弁当は持って来てるよね?」と聞くと、二人とも「いや」と答えるではありませんか! あわてて、近くのお店でお弁当と飲み物を買いました。ホッ。
男共って、こんなことには本当に無頓着ですよね。

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▲お昼を食べ、山頂を後にします。と、いきなり、ズルッ! U山君が尻餅をつきました。12:16ころ。

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▲階段の下りが長く続きます。12:25ころ。

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▲大明神山(551m)山頂です。小休止。12:52ころ。

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▲大明神展望台はすぐ近くでした。ここで小休止をとるべきでした。振り返ると、石老山が・・・・ 13:07ころ。

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▲展望台から相模湖方面の眺望が広がっています。この写真の右端、写真からははみ出したあたりが高尾山だと思います。
すぐ手前には花粉をたっぷりつけた杉の木が。これまでもそうでしたから、花粉症のM君はずう~っとクシャミ続きです。可哀想。13:08ころ。

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▲写真中央に相模湖駅のホームが見えます。その先の植木による文字ですが、「さがみこ」は駅で見て読めていました。でも、その左の文字はなんと読めますか? こうやって写真にしてみて初めて分かりました。「かんげい」と書いてあるのですね。13:09ころ。
この写真も手を加えてあるのです。何をしたかと言うと、トリミングをし、結果的に若干の拡大がなされているのですね。

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▲どんどん下ります。標高が下がると、顕鏡寺周辺と同じように巨岩が増えて来ます。でも、あちらほどには個性的な岩はほとんどありません。名前の付いている岩もないようです。
写真は林道に着いたところです。これで山とはさようなら。13:41ころ。

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▲林道横を流れる沢の水面が光に当たって輝いていました。何でもない光景が美しいですね。写真でこの美しさを切り抜く技術がありません。ご免なさい。13:43ころ。

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▲集落に出て来ました。以前、「相模湖ピクニックランド」と呼ばれていた遊園地が見えます。今は「プレジャーフォレスト」と呼ぶようです。13:54ころ。

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▲プレジャーフォレスト前バス停です。14:03ころ。
予定していたバスよりも1本早いバスに乗れました。1本と言っても1時間に1本くらいですから、予定より1時間早い下山です。山頂まではコースタイム1時間45分のところを約2時間(休憩込み)。山頂からはコースタイム1時間30分のところを約1時間45分(休憩込み)。ですから、ほぼコースタイムと同じスピードで歩いていたことになります。
今日は元気者ばかりでしたからこうでしたけれど、MT登山部は今後もこんな気軽なハイキングを続けていこうと考えています。

U山君は今日の午後6時から仕事です。M君と一緒に帰ります。僕も打ち上げなしで自宅へ直行。家にはまだ陽が高い時刻に到着しました。


U山君とM美さんの初登山

2012年12月16日 | ハイキング/MT登山部

仕事仲間のU山君を以前から山へ誘っていたのですが、今週やっと実現しました。しかも、彼の彼女のM美さんも参加することに。
U山君もM美さんも登山経験はありませんから、登山用具は一切ありません。ですから、そんな人でも普通に大丈夫な山を選ぶとなると、やっぱり高尾山ですよね。ここなら歩くこと以外にも様々な楽しみが落ちていそうですし。

2012/12/12  121212の日、実に珍しい日だそうです。そんなことには関心はありませんが、高尾山口駅前に9時集合の予定です。U山君とM美さんは車でここまで来ることになっています。

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▲ところが、車が渋滞に巻き込まれて、2人の到着は30分くらい遅れそうとの連絡が。S子も駅前をブラブラしています。8:57ころ。

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▲でも、それほど遅れることなく、駅横の駐車場に停め、スタート。写真はケーブルカー駅ですけれど、今日は乗りません。駅舎左にある登山口から歩きます。9:29ころ。

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▲稲荷山コースの登山口がこれ。階段が多いコースとは聞いていましたが、最初から階段です。9:30ころ。

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▲階段は続きます。登山経験のない2人にはどんな服をどれくらい着ればいいかは分かりません。そこら辺は体験してもらうしかないのです。冬ですし、木綿の衣服だけは避けるようにとしか言っていませんでした。やっぱり暑過ぎるようなので、着過ぎた服を脱いでもらいました。9:38ころ。

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▲コース中に設置してある里程標。登山口から高尾山山頂までが3.1kmだそうです。まだ0.4kmしか歩いていません。9:45ころ。
まあ、今日は山歩き初体験ですから、とりわけ歩き初めは超ゆっくり。年輩のハイカーに抜かされても動じません。

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▲カエデの黄葉です。黄色に色づいたというよりは、枯れ残っている葉です。とはいえ、陽光に透けて美しいのは同じ。10:14ころ。

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▲展望台が出て来ました。南は横浜のみなとみらい、北は埼玉、東京都心はすべて展望できます。この場所自体が何なのか、標識も無かったので、その時は分からなかったのですが、どうやらここが稲荷山だったようです。10:18ころ。

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▲大気がかすんではっきりとは見えませんが、写真中央のビル群の向こうにヒョイと聳えている塔がスカイツリーだと思います。写真をクリックして拡大して見て下さい。10:20ころ。

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▲この葉っぱ、なんの葉か分かりますか? 

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▲同じ木の別の枝です。これなら分かるでしょうか? そう、柊(ひいらぎ)です。植物にはさほど詳しくないので、間違っているかもしれませんが、多分、柊です。
ひとつ上の写真の葉っぱはほとんど全部、すぐ上の写真にもたくさんの葉っぱがそうですが、葉っぱの縁の棘がありませんよね。柊は老木になって来ると、葉の棘がどんどん減って来るのだそうです。10:40ころ。

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▲今日が初登山の二人には超ラッキーな、今日の初富士山! 11:10ころ。

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▲最後の最後まで階段は続きます。この階段を登りきると、高尾山。11:20ころ。

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▲高尾山山頂広場です。11:25ころ。
これほどの快晴、こんなに美しい富士山が眺められたのも幸運ですね。

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▲一段下にも展望台があって、「いつまでも上がって来ないなぁ」と心配していたら、二人熱々で富士山を眺めていました。左の二人です。ご馳走さま! 11:27ころ。

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▲山頂にあったテーブルのひとつで休憩していたら、ボワ~ッ、ビュホッ~、ビヒ~ッ、と音程や鳴り方の様々な法螺貝の音が響き渡りました。山岳修験の山伏たちのようです。11:41ころ。さっきまで僕たちがいた展望所の方へ行きました。
分かったことがひとつあります。法螺貝同士では調和した鳴らし方は出来そうにないということ。遠くで聞く分には混ざってしまうのでいいのですが、近くで同時にたくさんの法螺貝を聞くと、そのバラバラさ加減が酷いものだと感じてしまいますね。

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▲しばらくすると、再び近くで法螺貝が響き渡りました。山頂のお店の前で般若心経を唱え始めたのです。法螺貝よりもこの唱和は僕の心に響きます。しばし、聞き入ってしまいました。11:54ころ。

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▲高尾山薬王院は8世紀半ば行基菩薩によって開山されたと伝えられています。当初、薬師如来を本尊としたことに由来し「薬王院」という名前になったようです。
先ほど山伏の姿が見られたことからも分かるように、高尾山は山岳修験の影響も強かったようで、この写真の御本社にも飯縄大権現が祀られています。長野県の飯縄山や戸隠山の山岳修験と由来を一にするようですね。天狗と縁が深いのもそのあたりに理由があるとのこと。
詳しく知りたい方は http://www.takaosan.or.jp/index.html 高尾山薬王院公式ホームページを読んでみて下さい。12:23ころ。

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▲御本社の横には小さなお稲荷さんが祀られていました。その祠には狐の奉納物が整然と並べられています。12:26ころ。
S子と2人だけのハイキングならこれほどあれこれと時間を費やして見て回ることはなかったでしょう。U山君とM美さんと同行できたメリットがこんな所にも発現します。
今日は2人のペースにあわせて行動することに決めていますから。

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▲天狗様の祠には鉄下駄がたくさん奉納されていました。いったい何に願をかけての奉納なのでしょうか? 「下山」と記されていますから、安全無事登山なのでしょうか? 「ark」と記された下駄も多かったのでNoah’s ark(ノアの箱舟)と何か関係があるのでしょうか? それとも単に「歩く」という意味なのでしょうか? 12:33ころ。

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▲階段を下って来ると、御本堂です。この辺りが薬王院の中心。12:38ころ。

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▲仁王門の御本堂側には大天狗と小天狗が置かれている。前面には阿吽二対の仁王像。
写真は小天狗で烏天狗の姿です。ちょっと漫画チックですね。12:41ころ。

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▲参拝客が多いせいなのでしょう、境内には様々な種類の祈願モノがあります。写真は「五円(御縁)がありますように」との願い処です。12:42ころ。

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▲立派な山門には持国天、増長天、広目天、多聞天の四天王像が祀られている。12:45ころ。

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▲灯篭の並ぶ参道をゆく。灯篭に火が灯ると綺麗だろうなぁと想いながら。13:58ころ。
ずいぶん時間が経過したのは、権現茶屋でラーメン等を頂いていたからです。
右からU山君、M美さん、S子。

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▲高尾山名物のたこ杉です。14:02ころ。
以前来た際にはこんな無粋な柵はありませんでした。あまりに多くの人が触り、ごく一部の不届き者は杉皮を剥いで持って行ったのかもしれません。それで柵が出来たのでしょうね。今度は触れないのが可哀想ですから、代わりにつるつる頭の蛸の像を置いたのでしょう。「開運」となっているのはたこ杉に関する言い伝えに関係しています。

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▲高尾山のケーブルカーに並行してリフトがあるのは知っていましたが、乗ったことはありませんでした。U山君とM美さんがリフトで降りたいというので、ケーブルカーを予定していた僕たちと下のケーブルカー駅で落ち合おうということに。でも、ケーブルカーは出発したばかりで、次のまで20分以上待たなければなりません。そんなこんなで僕たちもリフトで降りることにしました。14:14ころ。
ザックを前に抱えるようにしなければなりませんから、ちょっと不自由です。しかも、思いの外寒い! 毛糸の帽子をかぶったり、手袋もして、防寒対策万全で乗るべきでした。

U山君とM美さんの初登山は無事終了。とても条件に恵まれた山行が出来て良かったと思います。実際にやってみて分かったことを、今後の山行に少しずつ反映していければいいのではないでしょうか。