まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

弘前建築めぐり12忘れられない建物2つ

2016-03-20 21:38:33 | 建築まち巡り東北北海道 Tohoku, Hokkaido

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前々回あたりの記事で「堀江佐吉関連の建物はこれで終わり」と書いたような気がしますが、訂正です。

弘前教会を探していたときに、不意にこの建築に出会いました。

フランクロイドライトです。しかも中央部には和風建築。

 

和館も立派な近代和風です。そして洋館のほうに接近してみましたが、やはりライトです。

どういうことでしょうか。しかも次のサインを見て大変驚きました。この旅館・料亭は旧高谷家だというのです。

日本建築学会の『日本の建築1』に出ていました(p208)。この建築は旧五十九銀行の頭取高谷(たかや)氏の別邸として1934(昭和9)年に作られたものです。設計は堀江佐吉の長男彦三郎、施工は堀江組です。高谷さんのなかにも偉い人がいらっしゃるんですね。

偶然見つけたので少々得をしたような気持ちで歩いていましたら、次のような建物が・・・。

上ってみます。三階には理髪組合があります。まさに似合っていますね。

下のほうにはお店があります。モダンジャズを聴きながらシードルを一杯だけ飲みました。りんごの産地にはシードルが多いようです。

シードルとはブルターニュのお酒だと聞いたことがありますが、そうでもないのですね。

こネットで調べるとこの建物は1927年築の三上(旧無尽社)ビル。弘前で2番目のRC(鉄筋コンクリート)造。当時の弘前は経済、文化の先進地(もちろん今でもそうです)ですから東北でもかなり早いほうのRC建築でしょう。

 

 

外に出てみると日が落ちてネオン看板がともっています。いいですね。映画酒とバラの日々の悲しいラストシーンですね。看板の右上の2階でシードルをいただいたようです。

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