Heal-log

つれづれなるままに。

アルゴンプラズマ凝固法。

2005年10月18日 | つれづれ
『鼻レーザーで、花粉症に打ち勝つ』
そんな目標を掲げること半年、ついにその日がやってきた。

『鼻レーザー』
私が受けたのは、正確には『アルゴンプラズマ凝固法』という名前だ。

これは、電気を使って鼻粘膜を焼いて感作を起こさないようにするもの。
鼻閉(つまり鼻詰まり)やハナタケ(つまり蓄膿)などに効果があるらしい。
レーザーよりも広範囲の施術が可能なので、短時間オペが可能なのだ(病院のポスターには10分とあった)。

と、言うわけで午後2時に仕事を抜けて、都内の某病院へ。
同期のツテもあって予約済み、そして料金も無料。
勿論、『無料』には代償があって、それは研修医の練習台になるということ・・・。
<この先は食事中の方および、痛いのが苦手な方は読まれないほうが懸命かも>

一応『手術』というからには、麻酔が必要だ。
外来待合室のポスターには、『麻酔は表面麻酔を使用しますので、注射は必要ありません』とあるので、安心と思いきや・・・。

『表面麻酔』
それは、麻酔薬を染み込ませたガーゼを鼻に突っ込まれ、粘膜に吸収させるもの。
軽くスプレーで鼻粘膜に麻酔をされた後に、最初の試練はやってきた。

大量のガーゼが両鼻に詰め込まれていく。スプレー麻酔も効いているのだかいないのだか。また、この詰め方が尋常ではない。まるで「親の敵だ」と言わんばかりに押し込まれる。

口(既に麻酔の味がしている)で呼吸をしながら、ひたすら耐える。もの凄く痛いという訳ではないけれど、勝手に涙が溢れて流れていく。
まるでウミガメだ。
そしてウミガメのまま、麻酔が効くまで30分待機となる。

30分後、『表面麻酔』の効果は覿面で、ガーゼを抜かれても、何も感じない。
そして、いよいよアルゴンプラズマの登場である。
機械に繋がれた器具を片手に、緊張ガオの研修医さん。これはかなりの恐怖だ。

ここで2度目の試練が始まる。
鼻粘膜は痛くないのだけれど、今度は歯に激痛が走る。
何でも機械の振動はダイレクトに、上前歯の歯根に伝わってしまうらしいのだが、これは正直かなりのものだった。
渡されたガーゼを噛み、再びウミガメと化す。

『10分』という手術は本当にあっけなく終わった。
研修医の出来栄えをDrがチェックして、多少修正する(まずい個所があったらしい)。
当日のお風呂(シャワーは可)、2,3日のアルコール、1週間のプールを禁じられて、無事終了。
(ちなみに土曜日のダイビングはOKだそうだ・・・)

3度目の試練は、麻酔が切れたあとのこと。
研修医の処置がまずかったと思われる右鼻の痛みと喉痛(これは多分口呼吸のせい)、そして止まらない鼻血・・・。

そういえば、外来のポスターには「注射はありません」「手術時間10分」とは書いてあったけれど、「痛くありません」とか「血は出ません」とは書いていなかった。
看板に、偽りはない。

鼻血はまだ続いている。
この効果を実感できるのは、しばらく先になりそうだ。