キムラトモミの絵と版画 制作ノート

日常の中の非日常、目に見えない大切なものを
少しでも形にしたくて制作しています。猫のいるこの世界が好きです

読書メモ がまくんとかえるくんができるまで アーノルド・ローベルの全仕事

2021年09月16日 | 読書メモ



今年の2月頃 ふらりと立ち寄った 恵文社さんで見つけました。
大好きなアーノルド・ローベル さんの全仕事!
欲しい🥺
しかしながら 価格が2500円もする〜
いつもでしたら、もう少し待って見て古本で買おうかな…🤔💭とケチな考えをしがちなワタクシですが...

「これは出会いだ
絵に関する本は買いたい時に買わなければ!」
と珍しく即買い致しました。

「がまくんとかえるくん」
私の心の友です

ドジでまっすぐながまくんは自分に似ています
落ち着いていてやさしいかえるくんとの
ほんわかして
泣き笑いしてしまうような
物語を描いたローベルさんは
生涯どんな仕事をしたのでしょう

この分厚く美しい本には
54歳の短い生涯で107冊もの絵本を残した彼の
秘密が詰まっていました

何度も何度も書き直した下絵達
沢山の沢山のアイデアとスケッチ
悩み抜いて
諦めかけて
お話しを書くことは自分の定めだと信じて
ミューズの恩恵を受けるのに値する
努力を重ねて
1冊1冊の絵本を生み出した様子が
真摯に綴られていました

1981年にコールデコット賞を受賞します
(アメリカの図書館協会が創設した児童書の賞)

その時のスピーチにも
自身の心の葛藤や創作でのスランプ、編集者とのやり取りが失敗談を交えながらコミカルに語られていました。
スピーチの最後にローベルさんは
「望みが叶いかかっている時は慌ててはダメです。皆様どうもありがとうございました。」
と語っておられました

泣けます

編集者さんにポートフォリオ(作品集)を見せてから21年の月日が経ち 沢山の絵本を描き 壇上に立っている今の自分
ローベルさんは時間を大きく広く受け止めておられたのですね

せっかちな私は
早く人に認められたいって
焦っているのです

コツコツ
積み上げて
妥協のない作品を発表し続けなくちゃね

ところで
この本にはローベルさんの娘さんと息子さんの
インタビューがたっぷり掲載されています。
父親としての素顔も
晩年の同性愛者というカミングアウトも

私は大変驚きながらも
なるほどと納得致しました。

だって

がまくんとかえるくん

友達の関係にしてはものすごく深い気がしてならなかったんです

ソウルメイト
ツインソウル

魂が共鳴するような2人の関係に
私はずっと憧れているのでした

性別や年齢や人種を超えた
人間愛の結びつき

そういう関係を
ローベルさんは教えて下さいました









読書メモ「あなたの人生の物語」テッド・チャン

2021年02月14日 | 読書メモ
読書メモ「あなたの人生の物語」テッド・チャン

SF作品の短編集です。とはいえ読み応えたっぷりの分厚さ!
映画「メッセージ」の原作となった作品が表題となっています。
しかしながら私は映画はまだ見ていないのでした。
ご覧になられた方には馴染みのある小説なんでしょうねぇ

エンリケバリウスの著「アミ小さな宇宙人」をネットで探している時、この作品がヒットしたのです
「あなたの人生の物語」はテッド・チャンによる「アミ小さな宇宙人」への解釈が込められた作品と紹介されている記事がありました。
(この情報源が今となってはどこにも見つからないのです・・・不思議)

どこがどうそうなのか?
今ひとつ理解しにくかったのですけど興味深く読むことができました。
SFって面白いものなのですね。
物理や化学が苦手なので、難しそうと抵抗があったのですが、難しいところは飛ばして読んでますが(笑)
近未来を体験するような新感覚を味わえました。

恥ずかしながらワタシ。SFのSってサイエンスっていうこと知りませんでした。宇宙の意味、スペースかと思ってました・・・・

8編の短編の中。
特に面白いなぁと感じたものが
「理解」と「地獄とは神の不在なり」

「理解」は交通事故にあった主人公が怪我を克服するために投与された薬でどんどん知能が発達していく物語です。
知能と併せて身体機能もコントロールできるようになり・・・
ありえる設定をリアルに描写されるこのテッド・チャンさんは技術書の翻訳ライターをしながら小説を書いておられるんだそう。
二足の草鞋・・・現実のお仕事がフィクション作品を執筆するのによいアイデアをもたらすのですかね。

「地獄とは神の不在なり」
神への信仰とはなんだろう。
アミは神とは愛なんだよ。そう言っていました。
この小説の世界では天国と地獄とこの世が縦軸でつながっていて、時々天使が降臨します。その神々しい現象に死者もでるほど・・・
天使の降臨によって妻を亡くした主人公は、信仰心とは何かを模索します。考えさせられる作品でした・・・
天使降臨とは、自然災害で命を失うことの比喩かもしれません。

作品覚書が本の終わりにつづられていて、作者の執筆にまつわる思考の断片が伺えます。
「ぼくはヨブ記は信念を貫く勇気にかけているように思う。~割愛~」作者の真意はここにあるのかもしれません。
最後の最後まで奪われた状態・・・でも、この小説の読後の救済感はなんなのでしょうか?
神の不在な世界で神の存在を信じることができる状態は幸福なように感じられました。

自分の中に持てる愛の量=神
そんなイメージを勝手に描いているこの頃の私です。

ポーの話 いしいしんじさん著書

2021年01月20日 | 読書メモ
長編の物語
いしいしんじさんの小説を読むのはこの作品が初めてです。
以前、読んだ
とある小説の解説を書いておられて、そのおかげで読後のもやもやが少し晴れた体験がありました。
いつか、いしいさんの小説を読んでみたいなぁと思い数冊買いこんだうちの一つ。

「ポーの話」
最初は穏やかなファンタジーの物語なのかなと思いました。
主人公のポーはうなぎ女たちの育てた黒くて手には水かきをもち、泥の中を苦も無く泳げる不思議な子供。
うなぎ女たちは人ならざる生き物のようです。
発する声は「うー」とか「あー」とか。けれど、時折思念のような想いが 詩のように出てくるんです。
それが、ふっとあったかい気持ちにさせられます。
きっとこの世のすべての母親という母親はこんな愛情を子たちに注いでいるのではなかろうか・・・

「スフスフ。
スフスフ。
かあさんたちの命は、いつだっておまえのしあわせとともにある。」

ポーがどんな困難に強いられていても、あるいは素晴らしい出会いに恵まれた時も

ポーはいろんな出会いを経験していきます。
人の気持ちによりそうことを知らないポーは出会いを通して、心のあたたかさを学んでいるようです。

ある少年は鳥が大好きで巣箱を一生懸命作っています。その少年のセリフより
「どの鳥にもきっとそれぞれ、ちょうどいい、理想の巣箱があるんじゃないかな。からだのサイズや暮らしかたにもぴったりで、そこでならほんとうにきもちよく、その鳥らしい鳴き声をあげられるような、そんな巣箱さ・・・・(中略)」

「ぼくは体が悪いから、ほかの人より、ちょっとのしごとしかできないだろ?だから、そのちょっとのことだけはさ、大切にね、ほかの人がやらないくらいにていねいに、やらなくちゃいけない、って気がするんだよ」

以前、ポーはこの少年に「身体が曲がっているから泳いだら沈んでうなぎのえさになる」と悪気もなく発言していました。
さらに、大怪我をした人の伸びた足を悪びれもせず踏んでしまったり
メリーゴーランドと呼ばれる男の真似をして盗みをしてみたり
でも盗みをした日は
「背中が汗でべたべたになって、朝は寝る前より一層胸が詰まっている。ぬるい水の中にとじこめられているような感じなんだ」
動物園のゾウにバナナを与える。その行為をメリーゴーランドから「つぐない」だと教えられます。

つぐない
罪悪感

このあたりが、この小説のテーマなのかもしれません。
少年の祖父「犬じじ」は狩猟で生計を立てています。
ポーは犬じじに聞きます。
「じゃあさ、ほんとうのつぐないって、いったいどういうのだろう?」
「みんなそいつを、一生かけてさがすんじゃないかね。泥の中をのたくるみたいに」


ポーとともに旅をしてきた「天気売り」とよばれる子供がいるのですが
あんまり詳しく描くと未だ読んでおられない方に失礼なので我慢します。
この天気売りがけなげでとても良いパートナーです。
天気売りの想いより
「そうです。空、でかいかがみです。目に見えないおおぜいのかおうつっているのです。(中略)ひとりではないのです。」



このあと、想像を超える展開がポーにも読み手にも起こります。
読みながら泣いて泣きながら唸って、偉大なるものへの畏敬の思いでいっぱいになってしまいました。
人は出会いと別れを繰り返して
与えられ
うばわれ
つぐないをする生き物なのでしょうか・・・・

かなしきデブ猫ちゃんとはちわれブレンドと牡丹

2020年11月16日 | 読書メモ
少し前にこんな立派な絵本を贈って頂きました。
故郷の愛媛を舞台にはちわれ猫の主人公デブ猫ちゃんが黒猫マドンナと出会うお話しという事で
、ちとせやさんのみっきーちゃんとうちのチハトマを思い出して下さったとのことデス
愛媛の名所を旅しながら、デブ猫ちゃんは自分探しと共に愛しのマドンナを追いかけるそんな可愛いおはなし
二匹が並んでいる後ろ姿がなんとも素敵で印象的なシーンでした。
四国はいつかのんびりと旅行に行きたい場所でございます。
海の見える風景や愛媛の美味しいものもいっぱいあるんだろうなぁ!

私は広島県出身なので、瀬戸内海を挟んでお向かいさんなんですよね

素敵な贈り物をどうもありがとうございました😊
ちとせやさんとお揃いだなんて
お心遣い嬉しいです。



はちわれブレンドは、先日のぎおんギャラリーでちとせやさんから差し入れして頂いたもの
すっきりしてコクのある美味しい珈琲デス

牡丹もデブ猫ちゃんが好きなのかしら?




岡本太郎さんの 自分の中に毒をもて 読書メモ

2020年10月17日 | 読書メモ
横浜で毒と表現と冠をつけて個展をさせて頂きました。
内なるものをつらつら表現して 嫌われることを恐れずにやってみたいという試みでした。

その展示前に いつも応援してくださる かおるさんから1冊の本をお借りしました。

岡本太郎さんの「自分の中に毒をもて」という著書

岡本太郎さんの言葉は刺さるものがあります。
岡本太郎さんの作品は太陽の塔以外は気味が悪くて好きじゃないのですが、太郎先生の生き様やご著書は大変尊敬します。
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読書メモ

「嫌な感じ」にはもう1つ理由がある。芸術に触れる時、相手の高みにまで踏み込んで行かなければならないからだ。
日常の小賢しい自分のままで、ぬくぬくとすわったまま、つかめるはずがない。
感動するという事は背のびを強要されることだ。
だが、対するものが素晴らしければ、せいいっぱい背のびをしても間に合わない。
その距離は絶望的だ。身体をズタズタに切って伸ばしたって届かない...。
しかし、そのアガキの中にこそ、今までの自分の知らなかった新しい自分が出現してくるのだ。
美しい感動。だが不気味だ。

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刺さります。
感動しているのに、脳が追いつかない妙に焦らされるような時があります。
なるほど...
作者の高度な次元に及ばずにじたばたと私はうろたえていたのです。
それでも アガキ続ける事でしか
自分の成長はないんだよ

岡本太郎さんが優しく諭して下さるような本でした。
おかしくださりありがとうございます😌🙏

読書メモ 「大洪水」J.M.G.クレジオ

2020年06月14日 | 読書メモ



今から8年は昔に、何気なく詩人の知人に「今おすすめの本」を教えてもらいこの大洪水を読むことになる。
けれど、私にはとてもとても難解で、見事に3ページ目で挫折をしてしまったのでした。
読むのがこんなに苦痛な小説があるとは
というか これ 小説っぽくないな・・・

これまで 数回にわたり チャレンジしてみても 10ページくらいで辛くて辛くて先がすすまない。
これは何の話なのだろう?一体?
乏しい自分の理解力では立ち往生。
なんか知ってる小説の進行と違う・・・変な文字の羅列が出てきたし。みたことのない表現?にわくわく感もあるのです。あるのですが
面食らって 読む速度が落ち、見る見るうちに読書意欲が低下し、ついに読むことを諦めていたのです。それが8年前

ある時、まったく別の作者によるまったく別のテッド・チャンの「あなたの人生の物語」というSFっぽい小説を読んでいる時にふっと 
何かに似ている感じがよぎりました。
大洪水・・・だ。

具体的に表現が似ているというわけではないのですが、「大洪水」を再びめくってみようと気になったのが
本当に 今でも 不思議です。

しかし大洪水はやはり読みにくく、苦痛な(何が苦痛かというと、理解が追い付かない表現・・・が ずっと続くから・・・混乱する状況を継続したまま読み進むことが苦痛だったこと)ページを耐えて 
詩のようなストーリー性があるよなないような・・・でも詩にしてはすごい量の文をかき分けていくような・・・修行かなと思うくらい ほとんど理解不能な中 やっと第一章が終わり、
第三章くらいから小説的な登場人物の会話とか行動が描写され読みやすく感じました。

登場人物に感情移入するようなことも特になく、主人公の13日間に起こる事柄や外界の描写が描かれていました。
たまに ハッとする美しい描写が胸をどきんとさせます。何物でもない自分が嫉妬してしまう。こんな表現力、こんな暗喩ができるのか~~
と感動する箇所もありました。
なんだか それでも 頑張って最後まで読んで
一体何だったのだろう・・・と
思うわけです。

この作者 J.M.G.クレジオさんは2008年に「調書」という小説でノーベル文学賞を受賞されています。
そして この大洪水は1966年に書かれたものでした。
えらい昔の本やったんか!
私はここに一番驚きました。
えっとこれ小説?
と何度も首をかしげる文体やつくりに、この本は最近の新しい実験的なものかのかなと思っていたので
54年も前の・・・

解説は訳者である望月芳郎さんと、文庫版のためにいしいしんじさんのも読めてお得でした。
私のようなちんぷんかんぷんにもわかりやすいように構造を書いてくださっていました。
なんだか国語の時間のようです。ありがたいです。
日本語に訳されてあるからと言って、なんでも理解できるものではないのですねぇ~
フランス文学とかも全く興味もなく無知な私ですが
望月さんの解説より
どうやらクレジオさんは、「フランス文学界における新しいフランス小説の流れを明確化した時期」に前衛的な実験をしたようです。
書き写していてもちんぷんかんぷん度はぬぐえませんが、小説の在り方に挑んだ挑戦だったのかな?と理解しました。
(間違っていたらすみません・・・どなたかわかりやすくご教授ください~)
小説とは何か?と深く掘り下げて 生み出した作品なのなら 私が意味を理解できなくてもしょうがないなと、理解できなかったけど「何かすごいことを考えてやり遂げてノーベル文学賞まで取って頭のいい人はすごいな」というレベルで納得できました。

~抜粋~
登場人物とベッソンの心理描写もさほどなく、ひたすらベッソンの意識を中心として、物語は悲劇的結末に向かって進んでいく。心理描写がフランスの小説のなかで大きな役割を占めてきたことはいうまでもないが、ル・クレジオに言わせると、伝統的な心理描写は真実なものと言いがたく、人間間の心理よりも「ある人間と、テーブルとか風景など、彼の周囲にあるものすべてのもののあいだの心理の方が真実であり、人間存在とは独自なものであり、現実から発し、彼を取り巻く世界から発する関係によって決定される」と大洪水を書いた後まもなく述べている


そして いしいしんじさんの解説では
ベッソンという人間と、その人間をくりぬいた世界との、同じ輪郭を持ったもののせめぎあいが書かれていく。
と くりぬきガム「スポロガム」を引き合いに面白い解釈を与えてくれました。
いしいさんの本を一冊だけ持っているのですが、この人の考えていることも知りたいなぁと思えたことは嬉しい発見です。
クレジオさんの「調書」も読みたいなぁと思います。

解説って大切ですね。
現代アートもそうなのですねぇ。そういえば。
自分の感性や力量だけで理解するのは大切なのですが、解説という他者からの目を通して知ることでさらに新しい価値が付与される。
解釈の幅が広がると自分に新しい価値が生まれる。
読後はへとへとで 読むのがしんどかった大洪水ですが、読書メモで 整理すると、自分の中に新しい余白が広がるような気持ちになりました。

つたない私の文にお付き合いくださりありがとうございます。

7日間ブックカバー チャレンジ のまとめ

2020年04月23日 | 読書メモ
インスタグラムでご紹介したブックカバーチャレンジのまとめです


4/17
mg_0905 さんのご紹介で
#7日間ブックカバーチャレンジ

私も参加させていただきます

1日目は
アーノルド・ローベル さんの
FROGandTORD
和訳では
がまくんとかえるくん
(だったかなぁ)

対象年齢 4-8歳 らしいですが
きっと 死ぬまで 手離したくない
愛の詰まった1冊です(*´罒`*)💕





4/18
読書文化を広めるコンセプト という
#7日間ブックカバーチャレンジ
今日は2日目です
サマセット・モームさんの
#月と6ペンス
英訳では #TheMoonandSixpence

私がフリーとなるきっかけのひとつとなった1冊の本です
当時 PSWとして訪問看護にお伺いしていたお宅でお借りしました。
読書後に 「すごく感動しました😭」とお伝えしたら 「私はもういらないのでそのまま差し上げますよ」と譲って頂いた宝物です。(贈答など本当はよくないと思われる方もおられるかも。ですが当事者の方との心を通い合わせる関係のあり方を学ばせて頂いたので、ありがたく頂くことにしたのでした。) #7days #7bookcovers
#BookCoverChallenge
#WilliamSomersetMaugham
#読書
#本
#表紙
#本の内容にプラスされる思い出がある
#ペンスが無かったのでセントを
#小説
#勇気を貰った1冊





4/19
今日は3日目です
#レイモンド・カーヴァー さん
#村上春樹 さん訳
#CarversDozen

表紙が何処かに紛失中で 裸ですみません
文庫本を読む時 表紙を外す癖があるんです
しかしながら この #中央公論社 さんの 鳥さんの絵が可愛くて 好きでございます #7days #7bookcovers
#BookCoverChallenge
#book
#読書
#本
#表紙
#ささやかだけれど役に立つことが好きな短編ですねぇ
#レイモンド・カーヴァー傑作集
#小説
#ミニマリズム





4/20
今日4日目は
#パウロコエーリョ さんの
#アルケミスト
#夢を旅した少年
#PauloCoelho
#oalquimista

この本がずっと背中を推し続けてくれているように思います。

ブックカバーチャレンジを教えて下さった mg_0905さんと被った奇跡な1冊でもあります(=・ω・=)✨
#7days #7bookcovers
#BookCoverChallenge
#book
#読書
#本
#錬金術師





4/21
今日5日目は
#ベンジャミンホフ さんの
#クマのプーさんののんびりタオ
#TheTaoofPOOH
#EHシェパード 絵
#吉福伸逸 + #松下みさを 訳

何度も読み返してます

#7days #7bookcovers
#BookCoverChallenge
#book
#読書
#本
#タオイズム
#BenjaminHoff
#TAO
#道





4/22
今日6日目は
#フランクパブロフ さんの
#茶色の朝
#ヴィンセントギャロ さんの絵
#高橋哲哉 さんメッセージ

#藤本一勇 さん訳

背筋が寒くなる
茶色はすぐ近くまで
せまって来ておる
他人事では無い物語です...😢 #7days #7bookcovers
#BookCoverChallenge
#book
#読書
#本
#matinbrun
#franckpavloff
#vincentgallo
#brownmorning





4/23
今日で最後の7日目となりました

本を選ぶ楽しさと悩ましさと
久しぶりに真剣になれたように思います

#古賀大介 さんの
#歌集
#三日月が小舟

#日本語のやさしさ
#祖国の言葉のあたたかさ
#7days #7bookcovers
#BookCoverChallenge
#book
#読書
#本
#歌
#言葉
#Japanese
#日本語






読書メモ 丸木俊 「女絵かきの誕生」

2020年03月18日 | 読書メモ
先だって 梅田の蔦屋書店さんでのちいさな銅版画展でお世話になった時、近くの古書コーナーでこの本を見つけました。

丸木俊「女絵かきの誕生」

原爆の図
など
ご主人の丸木位里さんと共同で制作されておられる あの丸木俊さんの本...
すごい本を見つけてしまいました。
もうお2人は既に他界されてます。


30代の頃、沖縄の佐喜眞美術館で沖縄戦の図を見た時の 身の毛がよだつ恐ろしさと 悲しさと 憤りをずっと忘れられません。
丸木夫妻を知ったのは この時が初めてでした。

戦争の恐ろしさや愚かしさ 痛々しい傷付けられたり 殺められた人体...
どうして こんなにも このお2人は 描き続けられるのだろう...
反戦や原爆を世にしらしめる使命感がどんなにあったとしても
これほどまでに ひたすら 惨たらしい世界を描き続けていたモチベーションが 信じ難く思います...

辛くは無いのか?
精神をどうやって維持出来るのだろうか?
特別な人達なのか?

この本を読むにつれて
涙が止まりませんでした

俊さんがどんなにも絵が好きで好きでたまらなかったか...
北海道から東京の美術学校に何とか入り
時には 似顔絵を描いて お金を作ったり
ドラマのように 次から次に展開する
エピソードに真夜中5時間くらいずっと本から目が離せませんでした。

そして

広島出身のご主人 丸木位里さんの里帰りの際に
原爆投下があり
そこから
2人は宿命のように 共作で原爆の図シリーズを描くようになります...

最後に 丸木位里さんが 寄稿されてました
「私は何度か焼いてしまおうと思った事がある。しかしこれは俊との共同制作だ。私と俊が夫婦にならなかったら、おそらく 原爆の図も南京大虐殺の図もアウシュビッツの図もなかったろう。」
胸がグッとなります。
夫婦にならなかったら 水墨画で大好きな牛を描いていただろうともありました

悩みながら悩みながら 戦争の辛さを絵にしていたんですね。どんなに使命感を持っていても それをずっと維持していくのは並大抵の努力ではないですね...
周囲からも プロパガンダだの展示禁止だの かなりの圧力があったそうです
信じられないことに...

俊さんのように 絵画で社会の真実を訴えるような活動 は なかなか出来ることではないです
凄い偉業...世界中に原爆の図を持って 反戦運動をされておられたそうです。
大きな衝撃です。

私は
今 平和に暮らせて 好きなような絵をかける
身にあるのだから
精一杯 自分の世界を追求して
私なりに 平和活動に繋がればイイなぁ

ちいさなちいさな幸せを
絶やさず
いずれ
大きな潮流になるように
コツコツ
続けていこうと思います

読書メモ 悪魔とプリン嬢

2020年02月03日 | 読書メモ
パウロ・コエーリョ著
悪魔とプリン嬢
⚠️完全にネタバレです

前半のあらすじはこうです。

人は生まれながらの悪なのか、善なのか

武器を商売にしてきた男はテロリストに妻と娘を殺される。自分の身に起こった出来事は身分不相応で 男は人間の本性は悪なのだと証明しようと 小さな田舎町に1週間滞在する
1人の娘に自分の提案を伝え 住民に知らせるようにと言う。
その提案とは
「町中の住民が一生食べていける黄金と引き換えに、1人の住民を殺せるか?」

黄金のひとつの隠し場所を娘に伝えさらに
「ここに隠すことをお前に教える。だがこれは俺の物だ。お前が盗むことも出来るがお前は罪を追うことになる。人間は悪だという証明になる」
というものでした。

娘は悩みます
この話を住民に伝えるべきか?
伝えてしまったら誰かが殺されるかもしれない

ずっとこの田舎町から出たがっていた娘は
黄金を盗んで町を出ようかとも思います。

1日1日 悩みながら 娘は自分の中の善悪に気付く
そして 住民の善を信じられるかどうか にも向けられます

物語は 登場人物たちの 神への不満 や 人生への不満 人間への不信 などのエピソードが絡み合って進むのですが。

自分の身に起こるいいようのない不幸な出来事
神から見捨てられたのだ という絶望感 
私のような不出来な 信仰心のないものは
すぐに投げやりになるだろうなぁと思います。
何故 自分だけこんな目に合うんだ
なんて 悲観的にもスグなります
自分ならどうするかなぁ
お金の為に殺せるか?
自分が悪いメッセンジャーに仕立てあげられるという不運にどう応えるだろう?
自分は善人のつもりでいるだけで臆病者だという娘に共感さえしました。
1人の犠牲で落ちぶれかけた町は黄金で救われるかもしれない(という幻想)にキチンと反論出来るだろうか?


先日読んだ 「アミ 小さな宇宙人」では
愛は神 神は愛なんだよ
地球で殺し合いが起こること
競争をして人より多くのものを持とうとすること
自己中心的な考えを持つことは
愛が欠けている状態なんだ
進歩した社会は愛が溢れている

というような 本当にまっすぐでキラキラしたメッセージをアミが優しく男の子に話していました。

悪魔とプリン嬢は対照的な切り口ですね
人間の善を信じたい
と実は男も娘も思っているのですが...

物語は意外な展開になって行きました
(この先はぜひお読み頂きたく思います)

善悪 や 神について 例え話として いくつかのセンテンスが散りばめられています。
この辺り コエーリョさんの仕掛けが効いてるなぁと感心して感動します。

例えば
「アハブの言い伝え」というエピソードが繰り返し 内容は変われど 出てきました
その昔、罪人たちが吹だまったこの田舎町を1人の暴漢アハブが支配していたが、ある晩 名高い聖職者と過ごし 一晩でアハブは改心し町の繁栄に尽力したというエピソードがあります。
何故、改心したのか?
アハブは聖職者との対話の中で 彼の内に自分を見つけ(自分と似ていると感じた) 聖職者がアハブを恐れず 寝床に着いた (殺されるかもしれない恐怖の中で)ことから自分は生まれて初めて信じて貰ったという体験を得て

自分も聖職者のように人の為に尽くせるのではないかと次第に生き方を変えていく...

アハブ は悪から善へ と

他にも
最後の晩餐の絵のモデルになった青年のエピソードも並列でありました

ダビンチは 聖歌隊の青年の美しさに キリストを見出し彼を モデルにし
3年後 浮浪者の卑しさに ユダを見つけて彼をモデルに描いた
けれど その浮浪者は 聖歌隊の青年の3年後の姿だった...というものでした
こちらは 人間が善から悪に成り果てた一例として 男が語っています。


悪魔とプリン嬢にはもう1人 欠かせない登場人物がいます。
それは 夫に先立たれたお婆さんです。
このお婆さんは 姿のない夫と心で対話をする事が出来たり 何かとマイペースだったりして 町では魔女扱いをされているのです
なんの罪も無い このお婆さんが 1番 善人なんですが、そうは誰にも思われていない。
このお婆さんが 善悪をはかる恐ろしい男の実験にどう巻き込まれるのかも、ぜひご一読頂きたいです。

よかったら 悪魔とプリン嬢の感想など教えて下さい。
読後 悶々としております。

(話はそれますが 私も絵という魔法で人々に幸せを分け合える魔女になれたら良いなぁとこの頃思います)







読書メモ 「アミ 小さな宇宙人」エンリケ バリオス

2020年01月29日 | 読書メモ
お世話になっている猫猫寺の順子さんに教えて貰った この本
スマホにメモしてから 半年以上すっかり忘れていたのです
メモに気付くや否や 無性に早く読まなければ!と気持ちが高まります。
最初はネットで購入しようと検索したのですが、何故か中古しかヒットせず
しかも プレミア価格
定価700円くらいの文庫本なはずが、中古で3500円とか5000円とかしております!

なんでこんな事になってるんだろう?
ますます読みたい

世界11ヶ国語で訳されて 著者の母国 チリではベストセラーにもなったというのに

日本では徳間書店から出ているのですが、権利問題で増刷がストップしているという噂があるんだとか...

内容が良すぎてどこからか圧力がかけられてるのかしら
とか
勘ぐっていました。

ひょっとしたら
図書館にあるかも❣️と 蔵書検索をかけると、すぐ見つかりました。
今は人気も高く待ち人数が多いです

その内容はというと...
ホントに大事な事が書かれてあります。

子供向けとは思えない
定期的に読みたくなる
手元に置いておきたい
一冊です...
地球人の未開さ野蛮さ
愛こそが未来を拓く力
どうして戦争が無くならないのか
貧富の差は無くならないのか
命の尊さ
他者への思いやりの大切さ
宇宙人アミは
静かに教えてくれます

徳間書店さんへ
もし増刷されるのでしたら
挿絵描かせて下さい!
お金はいりませんので
もっと沢山の日本人に
読んで貰いたいですね...
そして 世界に広げたいですよね
読書が精神性を豊かにして
他者と分かち合う喜びをもたらすんですよね
アミ 小さな宇宙人 
素晴らしい作品を広げたいですね
なんでもお手伝いさせてください

さくらももこさんの表紙も好きですが
リニューアルしませんか?



アミ小さな宇宙人に寄せて
50号キャンバス
アクリル画
2020年制作
キムラトモミ




ガケ書房の頃

2019年12月12日 | 読書メモ


7年前 版画で身を立てようと決心して 勤めていた病院を辞めて 解放感と希望に満ちていたのは数ヶ月だけだったのではないかな。

委託販売のお願いや作品の批評を画廊やお店に持ち込み初めた一番最初は ガケ書房さんでした。ドキドキ不安を感じながらも店長さんは面白がってくれたのが、本当に嬉しかった。

後輩が偶然 ガケ書房で私の初期作品を買ってくれて、すごいすごいと喜んで応援してくれた。
その後輩はもうこの世にいません。
ガケ書房ももう無くなってしまいました。

広くて、音楽も本も手作り雑貨もどれもこれも見やすく楽しくディスプレイされていた。
友達へのプレゼントとか母へのプレゼントによくここで本を買った。

山下賢二さんの「ガケ書房の頃」を読んで
すごく 胸がつかえて 懐かしくて 有難くて
いい本だなぁって
思います。
こんなご苦労があったこと
知恵と工夫と店員さんのキャラクターと
本屋さんの苦悩に少しだけ触れることが出来たように思います。

今は ホホホ座 としてガケ書房の一部の空気が受け継がれていて、ここに今も委託させて頂けることが本当に嬉しいです。

いつの日か 自分が装丁や挿絵や手掛けた本がお店に並んだらとても素敵な事だなぁって夢見ています。今は手作りZINE「BLUESMOKE」とか「猫と暮らす手帖」とか置かせて頂いているのも自分としては進歩したなぁと思うところです...

一足飛びには行かないものですが

その時 その時に拾ってくれた人たちの
おかげさまで ようやっとここまで続けて来られたのでした。






三日月が小舟 古賀大介さん

2019年11月24日 | 読書メモ
読書メモ

日本画家の古賀友佳子さんの弟君
歌人 古賀大介さんの歌集

奇を衒うことも無く
知性はひけらかさない
やさしい歌にそっとちりばめられて
美しい心の持ち主
感動します

素敵な姉弟だなぁと敬意を感じる

装丁も美しい

ページを数枚めくる
編まれた歌 と 空間 と 歌 の 

心がほっとして
涙がこぼれた...

熊本のご出身との事

熊本のやさしい親族を思い出した



コンビニ人間

2019年11月24日 | 読書メモ

読書メモ


村田沙耶香さんのコンビニ人間をやっと読むことが出来た。
先日東京のブッティベッドという(本を読みながら寝ることも出来るという)施設で この本が光って見えたので手に取ると 面白さが止まらず5時間くらいで一気に読み終えてしまう。

人と違うということを恐れてしまう
マイノリティであることを揶揄してしまう
人間関係で疲弊してしまう
真面目な主人公が
とてもユニークで
周囲に合わせるために必死になる
健気さが気の毒に思える

自分自身が世間で言うところのマトモな生き方をしている訳では無いので
うら寒い
他者と違うことを恐れずに前を見ると
それは強みなのだな

とても面白かったので他の作品も読みたいと思う

ピエドラ川のほとりで私は泣いた パウロコエーリョ著

2019年08月28日 | 読書メモ
はしがきより

なぜなら、すべての愛の中には、成長の種子が秘められているからです。

愛すれば愛するほど、私たちは神秘的な体験に近づきます。




愛かぁ...
愛を欲してばかり
見返りを求めない真の愛にたどりつけるほど
悟れない自分です😓

この本に
昔CMで見た事のある夫婦のエピソードが
含まれていて
ハッとさせられました!

この本が元ネタだったのか!と驚き納得...


夫のプレゼントを買うために妻は自分の美しい髪を切って、懐中時計の鎖を買います

妻へのプレゼントを買うために、夫は祖父から譲り受けた立派な懐中時計を売り 銀の髪飾りを買います