デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー、海外旅行記、吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

吾輩も猫である 52 ( 向田邦子さんのマミオ )

2014-04-28 12:24:59 | 吾輩も猫である
   
    隣の女子高生が気になるプラトニックな吾輩    セーラー服の似合う ちぃたん

 猫と芸術家
 猫と漱石について吾輩のブログでは前にも少し触れた。漱石に限らずダリとオセロット猫バブーピカソとシャム猫ミノーなど芸術家が愛した猫の逸話は多い。ついでに小泉今日子とロシアンブルーの小雨にも触れたいが、ややテーマから外れるので割愛する。

 学歴コンブレックス?
 ダリやピカソは兎も角、漱石は左程!猫好きではなかった。その点、向田邦子さんの猫好きは人間界でも猫界でも有名で、最初の愛猫「伽俚伽」は頭が良いからと「東大卒」を吹聴された。向田さん、もしや学歴コンプレックス?と思わせるエピソードなり。

 向田さんの死とマミオ
 タイにコラットなる銀色の猫がいる。旅行中、この猫に「感電!」した向田さんは「伯爵(マハシャイ)」と呼ばれる生後3か月の高貴なコラットを迎え「マミオ」と命名。恋人のように大切にしマミオもまた向田さん以外は「認めない」間柄?となった。

  
   マミオ近影(「向田邦子ふたたび」より)

 マミオ 半狂乱!
 向田さんが飛行機事故で亡くなると(1981.8.22)、マミオは向田さんの妹の和子さんに引き取られる。暫くの間、マミオは自室に引籠る。が、49日頃から火が付いたように「帰らぬ人」を探し求め、和子さんに咬みつき頭にとびつき半狂乱の様相に・・・。

 マミオの晩年
 和子さんは意を決し「私があなたの主人だ」とマミオに対峙、傷だらけになりながら一歩も引かない。向田さんの死を誰よりも悲しみ打ちひしがれ破裂したマミオもやがて和子さんを主と認める。4年後、向田さんの許へ旅立つ経緯は「向田邦子ふたたび」に。

   

 吾輩と主人一家
 なんとも烈しいマミオの生涯。マミオは5代続く完全無欠の血統書付、吾輩は血統に見るべきものはない。敢えて言えばキジトラ猫系の捨て猫なり。その捨て猫を飼い猫にしてくれたのが主人の息子であり、息子から養猫として引き取ったのが主人と細君である。

 吾輩の人となり 否! 猫となり
 吾輩は、猫の特性(徳性)として、主人だからと闇雲に媚びるのを潔しとしない。甘えたい時に甘え、眠りたい時に眠り、意に反する猫可愛いがりは拒むものである。が、主人と細君の愛情に対して薄情に非ず。態度や言葉で示すのを潔しとしないだけである。

 猫は 傲慢? 孤高?
 人間には、愛情や感謝を「言葉で伝える」ことを厭う者がいる。逆に言葉で表さないのは非常識だと言う者もいる。言葉が発達したあまり言葉に依存しすぎた人間文化の頽廃とも言える。それを言うと「だから猫は傲慢だ」「孤高ぶる」と貶されるのだが・・・。

 吾輩と主人、どちらが長く生きるにせよ、いつか別れの時が来る。マミオのように!とは言わないまでも幾許か思いを伝えたい。この地上に生きとし生けるものは遅かれ早かれ等しく天上に昇る。猫と人間とを問わず共に生きた各々の思いをもって天に召される。

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【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
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6 コメント

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雨の朝です。 (michi)
2014-04-29 07:01:49
今日も一日雨のようです。
さ~~何をしようかな~~~
いろいろな物の片づけをしなくては・・・・
整理整頓は苦手です。
主人とはま反対の性格です
デ某さんちはいかがでしょうか?

犬を5匹飼ってみて分かった事ですが
人に付く犬、仲間が好きない犬、その他いろいろ個性があります
うちにはとにかく娘を大好きな犬がいて追いかけます
娘がいない時は娘のベットにいます。
探し回る犬を見ると・・・縁ってあるんだな~と
向田さんのネコのように慕われると嬉しいですね。
私は「あい」という捨て犬をこよなく愛しているいるのですが如何せん「あい」は冷たいです
返信する
特別なひと 特別な思い (デブと某医)
2014-04-29 16:42:32
michiさん

コメント、いつもありがとうございます。

> 今日も一日雨のようです。さ~~何をしようかな~~~

妻が「雨降りの日は家にいても仕様がない。ウメダに行きましょう」と言うので
余り気が進みませんでしたけど、久しぶりに繁華街へ。
人、ヒト、ひと・・・出不精(デブ症?)の私には結構!刺戟的でした。

> 整理整頓は苦手です。主人とはま反対の性格です

わが家では整理整頓は妻の領域、私は掃除が主な役まわり・・・です。
ま反対と言うより「まぁ反対」のところはあります。

> 犬を5匹飼ってみて分かった事ですが
> いろいろ個性があり・・・縁ってるんだな~と

5匹も飼えば「研究」対象になりますよねぇ。
アフリカでチンパンジーの生態を研究される方がいますけど、
研究と言うより、お遊びなんでしょうね(紙一重です)。

> 向田さんのネコのように慕われると嬉しいですね。
> 私は「あい」という捨て犬をこよなく愛しているのですが如何せん・・・冷たいです

猫は普通は慕いませんから、向田さんは特別の人だったのでしょう。
犬は普通は慕いますから、michiさんは特別の人なのでしょうね(笑)
でもいつの日か別れるその時は特別な思いが伝わりましょう
返信する
Unknown (Anne)
2014-04-29 22:16:59
向田さんが飛行機事故で亡くなったのは覚えていましたけれど、
猫ちゃんを残して逝ったんですね!
基本的には私より先に圭佑が逝ってくれると思っています。
やっぱり自分が最後まで看取ることが責任だと!
残して逝く方が心残りかも!
以前犬を看取っているので、圭佑と暮らす時点で別れを覚悟してのことですけど、やっぱり考えたくないのも事実だなあ(^_^;)
もちろん向田さんのマミオちゃんのように、家族が圭佑を愛してくれるでしょうけれど!
作家さんには猫を好む方も多いですよね!
返信する
いつの日か・・・ (デブと某医)
2014-04-30 11:43:59
Anneさん

お早うございます、いつもコメントありがとうございます。

> 向田さんが飛行機事故で亡くなった・・・猫ちゃんを残して逝ったんですね!
向田さんご自身、良い意味で気位の高い方でした、書かれた作品同様に・・・
向田さんにもマミオにも、そして彼女の作品を愛した人々にも無念の事故でした。

> 私より先に圭佑が逝ってくれると思っています。残して逝く方が心残りかも!
> 以前犬を看取っているので・・・やっぱり考えたくないのも1実だなあ(^_^;)
わが家にも14年いっしょに暮らした柴系雑種の子がいました。
1996年5月、連休のちょうど今の時期、虹をわたりました。
妻の喪失感は容易に癒されず、とてもつぎ!には行けない状況でした。
6年前、結婚を控えた息子から
「シマジロウを預かってほしい」と頼まれなかったら、今!はあり得ませんでした。
↓「吾輩も猫である3~4」の「名犬コロの生涯」をご参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c3eb32e21f355e480f8f6190110aa8df
http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/d39e8ebf5267a681d52c711a89e744ee

> マミオちゃんのように、家族が圭佑を愛してくれるでしょうけれど!
そうですね、ご家族の存在は心強いですよね。
でも、Anneさんのもとでず~~っと!ですよね。
わが家でももしも・・・の際は息子のもとに「帰る」ことになりましょう。
今でも息子がくればべた~と甘えます、生後数か月から3歳まで育てましたから・・・。
でも、「いつの日か・・・」は、ず~~っと先であることを願い
天寿をまっとうさせてやりたいですね、健康に長生きして・・・。
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赤毛のアンで、 (讃岐おばさん)
2014-04-30 23:40:01
アンの息子が戦争に出征して、駅で帰りを待つワンコのストーリーがありますが、若かりし頃に読んで感動しました。
愛情って伝わるんでしょうね。
向田さんの猫ちゃんも感動ですね。
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Unknown (デブと某医)
2014-05-01 00:39:48
讃岐・・・さん

こんばんは!
コメント、ありがとうございました、とても嬉しかったです。

> アンの息子が戦争に出征して、駅で帰りを待つワンコのストーリー・・・
他にも「忠犬ハチ公物語」は仲代達也主演の映画、R.ギア主演のハリウッド版・・・。
「フランダースの犬」は、ルーペンス聖母被昇天の絵の下、少年と犬が息絶えるラスト。
いずれもいつもとめどなくうるうるしてしまいます。

> 愛情って伝わるんでしょうね。
先日、TVで放映された三浦しをん作「舟を編む」でも、しばしば猫が登場します。
なんということもないシーンですが、通じ合うものを感じて心に残ります。
この作品、また次の機会に触れたいと思っています。

> 向田さんの猫ちゃんも感動ですね。
向田さん、生きていらっしゃったら・・・
どんなにか素晴らしい作品に接することが出来たのにと・・・改めて残念に思います。
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