実家の近くに小さな赤い鳥居があって
いつもお祈りに行っていた。
良い神様かどうかはわからないけれど
じーちゃんがばーちゃんをいじめませんようにって祈っていた。
魔法が使えますように、なんて祈ったりもした。
ある時、夜中に酔っ払いが鳥居のそばで転んだか何かで足が動かなくなった、との噂を大人が話してるのを聞いた。
私はいつも神様に真剣だったけど、やっぱり神様とふざけて向き合う事は良くない事だなぁと感じた。
神様は、人間に対して100%都合の良い存在ではないんだなと理解した。
それから、雷様に願いを叶えてもらった事もある。
私の実家は雪があまり降らず、ほぼ積もらない。
子供の頃、学校で
「雷様は歌や踊りが好き」
という物語を聞いた私は弟と二人で外に出て願いを込めた。
ぐるぐるぐると、二人で回った。私が前で、弟が後ろ。
雪を降らせてください〜
雪よ降れ〜
なんて歌いながら、踊りのつもりで回った。
そうしたら、本当に雪が降ってきた。
雷様、ありがとう‼︎と笑った。
純粋な子供の頃の、良い思い出。
あの時の雷様、私と弟に雪を見せてくれてありがとう。
大人になってから、奇跡に気付いたよ。
絶対に忘れない。
今となっては、
「良い神様」と「神様でない存在」
がいるのを知ったので、どんな鳥居の中でもお願いをしたりは絶対しないけど。
感謝だけ。
生かして頂いてありがとう御座います。
だけを置いておく。
全てのものが、解放されますようにと思いながら、今日も過ごす。