CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-178「碁盤斬り」(日本)

2024年06月16日 21時30分49秒 | 日本映画
お金の十両は血の一滴です

 身に覚えのない罪をきせられたうえに妻も失い、故郷の彦根藩を追われた浪人の柳田格之進は、娘のお絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしていた。実直な格之進は、かねて嗜む囲碁にもその人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心がけている。

 そんなある日、旧知の藩士からかつての冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は復讐を決意。

 お絹は仇討ち決行のため、自らが犠牲になる道を選ぶが。(「作品資料」より)


 江戸の長屋に娘の絹と共に住んでいる浪人、柳田格之進。

 かつては彦根藩に仕えていたが、ある理由によって、今は浪人暮らしをしている。

 しかし、性格も穏やかで、囲碁を嗜むが、その勝負も正々堂々としたものを心掛けている。

 囲碁を通じて、金貸しの萬屋源兵衛と出会い、源兵衛も格之進の姿勢に影響されていく。

 前半は、そんな2人の交流、そして絹と萬屋で働く弥吉の淡い恋模様が描かれていく。

 しかし、そこに旧知の藩士が現れ、格之進が藩を追われることとなる冤罪事件、そして妻が亡くなった真相を聞かされ、格之進はにわかに復讐心を燃えたぎらせる。

 折しも萬屋で50両が紛失し、格之進に疑いが向けられる。

 再び濡れ衣を着せられた格之進は、それを晴らすと共に復讐の旅路に出る。

 亡き妻の復讐という展開は、よくある話のように思うが、それに加えてお金の紛失の濡れ衣を晴らさねばならない展開。

 絹は50両のためにある決断をし、格之進は大晦日までに復讐を果たし、50両を用意しなければならない。

 タイムリミットがある展開でもある。

 果たして格之進は大晦日までに復讐を果たし、濡れ衣も晴らすことが出来るのか。

 先行き気になる話であった。

 クライマックスの勝負は囲碁で行われる。

 全く囲碁は判らなかったが、緊迫感は伝わってきたな。

 格之進は清廉潔白であり、少しの悪行も見逃せず、注進することにより何人もの藩士が藩を終われ、苦しい生活をしていることを知る。

 それを顧みる格之進。

 これって、集団生活、社会生活の中で考えさせられることだったな。

 もちろん清廉潔白であることが正しいとは思うのだが。

 物語の展開と共に興味深い話であった。

 タイトルの碁盤斬りは、終盤の結末を予測させるものであったな。

/5

監督:白石和彌

出演:草彅剛、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、立川談慶、中村優子、斎藤工、小泉今日子、國村隼

於:グランドシネマサンシャイン池袋

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