22-081「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」（日本）

車がツッコむんかい！
　個人タクシーの運転手として働く偏屈で無口な男・小戸川は、なるべく他人と関わらないように生きてきた。
　しかしある人物をタクシーに乗せたことで、巷を騒がせる「練馬区女子高生失踪事件」に巻き込まれてしまう。事件には巨額の金を手にした男や半グレ集団、売出し中のアイドル、カリスマ化される大学生など、様々な者たちの運命が複雑に絡みあっていく。
　そしてある計画の実行をきっかけに、事態は一気に収束したかに見えた。
　だが関係者たちの証言をつなぎあわせることで、事件の新たな輪郭が浮かび上がる。（「作品資料」より）


　２０２１年に放映されたというＴＶアニメの劇場版。
　アニメのことは知らなかったが、宣伝ではサスペンス風味だったので、鑑賞することに。

　舞台は東京のようであるが、登場人物は全て動物。

　小戸川というタクシー運転手を中心に、インタビュー形式でそれぞれの登場人物が語る。

　その話を基にストーリーが綴られていく。

　〝練馬区女子高生失踪事件〟が発生し、その女子高生を小戸川がタクシーに乗せたという噂から小戸川は、ある事件に巻き込まれていく。

　小戸川は無口で、なるべく人と関わらないようにしながら日々を過ごし、タクシー運転手をしている。

　しかし、どうも怪しい人物とも知り合いであったり、事件に関わり合いのありそうな人物を客として乗せていたりしており、事件に巻き込まれていく様子。

　そんな中で、これからアイドルとして売り出していこうとする女性たちや、インフルエンサーとしてカリスマ化されていく男。
　更に、グランプリ優勝を目指す芸人などの話があり、そこに海に沈められていた若い女性の死体発見の事件が絡み合っていく。

　物語がどの方向へと向かっているのか、なかなか読み辛い展開で惹き込まれるものはあったな。

　しかし、それ以上に小戸川自身が抱えている秘密が最後に明かされると、驚きと納得が交錯する。

　インタビューを交えながら、徐々に謎を解き明かしていくミステリー風味のアニメ。
　全体的な雰囲気もダークで、面白い一本であった。

/５　

監督：木下麦
声の出演：花江夏樹、飯田里穂、木村良平、山口勝平、三森すずこ、小泉萌香、村上まなつ、昴生、亜生、ユースケ、津田篤宏
　　　　　たかし、村上知子、浜田賢二、酒井広大、斉藤壮馬、古川慎、堀井茶渡、汐宮あまね、神楽千歌、虎島貴明、ＭＥＴＥＯＲ
於：ＴＯＨＯシネマズ渋谷