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香水と酒とコスメとウマいものについて語りたい

グルマン・コキャンとチョコレートグリーディ

2017年12月17日 | 香水
冬と言ったらグルマン、グルマンと言ったらコレ、という2つの香水について
しかしながら、まず前提条件として、この記事を書いている人間はグルマンがとてもとても好きであるのに関わらず、肌質と非常に相性が悪いのか、グルマン香水は総じてうまく香らせることが出来ないタチであります
そのことを踏まえたうえで、以下ご覧ください


○ゲラン エリクシールシャルネル グルマン・コキャン(2008年)
調香師:クリスティーヌ・ナジェル、シルベーン・ドラクルト

トップノート:ブラックペッパー
ハートノート:ローズ、スモークティ
ベースノート:ラム、チョコレート
(公式サイトより引用)

この香水について巷でよく言われるのは「チョコレートの香り!」で、実際チョコが含まれているのですが、正直なところラストノートまでいっても「チョコレート…かもしれないが…どうだろうか…?」という、非常に歯切れの悪い印象です
ラストノートの残り香も僅か、ほぼ消えうせる直前という段階になってようやく、なんとなく甘い香りがしてきます
つまり、それほどまでにチョコレートが香ってこない場合もあるということです。バニラ??どこにあるのか分かりませんね…
私の肌の上で優勢なのは、トップからラストにいたるまで、ラム、ラム!!ラム!!!にスパイス、スモーキー調。つまり、印象としては「渋ッ!」って感じなのです。メンズかと思うくらい
(甘めのメンズ~ユニセックス香水だと、こういうのはよくある)

グルマンが肌に合わない体質だからかな、と思いきや、Fragranticaでも似たようなレビューをぽちぽち見かけます
この香水、結構合う合わないが激しく出るタイプなのかもしれません

と、ここまでが手首~腕の内側で試した印象。では腰・横腹・太ももの内側ではどうか
上半身で印象の悪い香水は、下半身で評価が変わるパターンがままありますし、強い香りの香水なんかはむしろ下半身にまとうの推奨だったりしますので、こちらで試してみる
…しかしさほど印象は変わらなかった!!
香水ってのは温度、pHによっても香り立ちが違うとはよく言われるところなので、身体を温めて体温上げてみたり、肌に無香料クリーム塗って馴染ませてから香水プッシュしたりと色々試している最中ではありますが、気難しい香水だなと痛感しています
これ、素直にチョコレートのあまーい香りに感じられる人が羨ましくて仕方ないです

なお、持続はそこそこ(4~6時間)です。布につくと、もっと長持ちします
一方拡散性についてはかなり控えめといわざるを得ないです。日本の気候には適しているといっても良いかと
まったく拡がりません。つけたては多少拡散しますが、あっという間に控えめになって、肌上5cmでたゆたうくらいです
多分、付けていることに気づいてもらいにくい香水と思います

この値段(およそ4万円)を出してコレかと思うと悲しいものがありますが、グルマンという先入観をいったん捨てると、優秀な香水ではあります
なにより、ゲルリナーデの印象がちゃんとあるんですよね。複雑で深みと渋みのある低いトーンの甘さがずっと続き、非常に大人っぽい香りです。バラが微かなベリー調を持っているせいか、アポロチョコという意見があるのも納得
(甘さやチョコレート感がちゃんと香る体質の方には、そういう印象になるのでしょう。実際ラストノートでそんな香りになります)

買うときは、絶対肌上でチェックしてからにしような!!


~~~

追記:その後なんだかんだ言いながらもつけてたらだんだん癖になってきて、しまいにはこの渋甘グルマンに夢中になりました。
下のチョコレートグリーディとともに、冬香水としてローテしまくりました
やっぱりゲランの香水は、ちゃんと肌上でテストしてから買ったほうがいいよ、というのには変わりはありませんが、印象は変わることもある…、と申し添えておきます。



○モンタル チョコレートグリーディ(2007年)
調香師:ピエール・モンタル

香調:コーヒー、カカオ、トンカビーン、ビターオレンジ、バニラ、ドライフルーツ
(Fragranticaから引用)

グルマン香水は腕につけるな、を体現しているかのような香水です。腕にプッシュした日には、トップはむせるようなアルコールとオレンジの香りがします
他のブランド、たとえばラルチザンとかペンハリガン等ではトップのアルコールでむせた記憶は無いので、安いアルコール使ってるのかなと疑心暗鬼になったりも
チョコレートの印象が無いわけではないので、オランジェットぽいな~、って感じです。あるいはコアントローショコラとかさ
しかし待って欲しい。この香水は下半身にまとう事で真価を発揮するタイプなのです。太ももの内側につけてみると、めっちゃチョコレートです!!これだよこれ、グルマン香水に求めていたのはさあ!
厳密にはチョコレートというよりは、チョコクッキーというかチョコウエハースというか、多少サクサクほろっとした軽やかな香り。ココアパウダーぽいというか
グルマン香水うまく使えない人間でもここまでちゃんとチョコの香りになってくれるなんて、感激です。マジオススメ
太ももに1~2プッシュして、この冬の時期に駅の階段を下りているときが一番美しく香ってくれます
歩いていて体温上がる→階段を下りるときに、下からの空気が立ち昇ってくる→えもいわれぬチョコレートの甘い香り、というコンボ
持続性、拡散性ともに文句なしです。服についたら朝から晩まで香ります。というか、洗濯するまで匂いが抜けません
拡散もけばけばしくない程度には拡がります。つけすぎにはくれぐれも注意です

しかし、最初に手に取ったとき、ボトルのあまりの軽さにビビりました。えっ、こんなんで本当に50ml入っているの!?と不安になる軽さです。買った直後なのに「ストックしなきゃ…」という強迫観念に駆られたりも
他に持っている香水はほぼガラスボトルなので、同じ50mlでもモンタルに比べて3倍くらい重いです。ガラスって重いんだな、と改めて実感したりしました
あるいは、香水のボトルがことさら分厚くしてあるものなのかも(かさ増し的な意味で)。でも香水って50ml使い切ることすら難しいから、ぶっちゃけ15~35mlのサイズ感で出てくれると、多少割高になってもありがたいのだけれど


次はA*men買おう。日本に正規販売代理店が無い(よね?)から二の足を踏んでいましたが、理想のグルマン(フルーティ・フローラル抜き)を探す旅は続く…