建築設備実務の知識とセンスを養う!(全日本土木建築情報センター提供)

1960年創業の春日書房(全日本土木建築情報センター)提供の給排水設備・衛生設備・空調設備・電気設備に関する最新情報集。

本当の「チカラ」がないと勝ち残れない。この苦境をチャンスに変える!

2010年03月19日 | 建築・建築設備最新情報
ある関東地方の市の工事において、公共下水道工事発注で材料の単価を100倍で積算したミスが発生し、担当課長など職員が懲戒処分になったニュースは記憶に新しい。

報道によれば、ミスは、汚水管を敷設する工事について、設計者の主査がマンホールの材料単価2万6800円を誤って100倍の268万円としてパソコンに入力。設計金額が約863万円も過大に積算され、入札を行った、ということらしい。

ケアレス・ミスと言えばそれまでで、よくある話といえば、よくある話でもあります。

人間がやることだから、ミスをするのは当たり前であるが、それを最後まで発見できずに入札にまで至ってしまうのは、組織の問題であったり、再鑑態勢の欠落であったり、上司とのコミュニケーション不足の問題かもしれません。

あと気になるのは、「パソコンに入力」というところです。

パソコン、積算ソフト、EXCELなどは、計算負担を解消してくれる非常に有難いツールではありますが、それらのツールには計算工程を「順をおって」進めていくプロセスがまったくないので、今回のようにマンホール単価の異常値に気づかぬまま、もっともらしい積算総額をはじき出せてしまうところがリスクポイントであるわけです。


積算とは計算を積み上げていくわけであるから、積み上げ対象の各々の計算金額が正しくなければ正しい結果を導き出せないのは言うまでもありません。

積算業務の省力化、事務軽減のために、パソコン・ソフト類を使うのはもちろん構わないのですが、原始的な(手)計算の方法をきちんと理解していないと、検算もできないわけで、ここで積算実務者の基本に忠実な力量、「チカラ」が求められるところであると思います。
その「チカラ」があれば、今回の積算ミスは絶対に防げたのではないでしょうか。

当センターの積算の本は、計算の1ステップ、1ステップを、「丁寧に」解説しておりますから、実際の皆さまの業務でも、きちんと再現することができます。
「丁寧に」の意味するところは、わからない人が当然わからないであろうところを先回りしてくわしく説明しているという意味で、手元に置いておけば、いろいろ役立つ御守りのような本に仕上げてあるつもりです。

是非、ここをクリックして、当センターのHPを覗いてみてください。