あるぼんやりと晴れた日の朝、絵描きは夢を見ました。いつもの駅で電車を待っていたら、一羽の小鳥がすうっと視界を横切って、鳥が通ったあと、萌黄色の木たちがまるで魔法をかけられたように躍動を始めたのです。到着を知らせるアナウンスで夢から醒めた絵描きは、小鳥から始まる物語の最初の一枚を描きたいと思いました。