僕の細道

【となりの山劇】第20話

<PC買って悪いか! の巻>

 先ず最初に。PCと言っても、いわゆる「パーソナルコンピュータ」の略文字ではなく、テレビゲーム機の「PCエンジン」の方の話であります。誤解なきよう。

 先日の事。保育園に通う息子用に何か簡単なソフトは無いだろうかと、岐阜市郊外の「コンプマート」へ行ったのです。すると、PCエンジンのコーナーが辛うじて残っていて、「にこぷん」と「ドラえもん」のソフトを見つけました。しかも価格はそれぞれ350円と超激安特価!。

「おお!素晴らしい!

値段におおいに感動した私は、さっそくカミさんに「これとこれを購入してたもれ。」と手渡し、料金を支払いに行かせたのです。すると、レジの方で何やら店員が騒いでいるではありませんか。

「お客様、これはPCエンジンと言って、NECの機械でないと使えませんが、よろしいでしょうか?ウンヌン・・・」
「PCエンジンのソフトはHuカードと言って、クレジットカード大のウンヌンカンヌン・・・・・・・・・・・・・」

 店員はこの女性が価格につられてソフトを選んだと思い込んだようで、それでも一応確認のために機械とソフトの形状について説明を初めたようです。
 機械の事など何も知らないカミさんは、店員の質問にすっかりうろたえていたのです。

「えっ?何? オロオロ」
「私、知らないわ。 オロオロオロオロ」

 そうすると、店員はなおさらのこと声を大にして「PCエンジン」「PCエンジン」と連呼して説明を繰り返し、周り半径約5メートル以内の客が何事だと注目を始めたではありませんか。

「しまった!まずったか!」

 事の成り行きに慌てた私は、クドクドクドと説明する店員に素早く近づき、

「わかっているからいいです。早く済ませてください。」

 と伝え、品物を受け取ると足早に店から離脱したのでした。

あー恥ずかしかった。私がそんな事も知らないでソフトを選ぶとでも思ってるの? ったく、声が大きいんだよ、声が。 でも、最近のソフト屋は変わったね。もうPSとサターンの2大勢力で埋め尽くされ、あれだけ栄華を誇ったSFCでさえも隅の方で小さくなっている始末。
いや、SFCはまだいいんだよ。いまやFCとかMDとかPCなんて「あ、そういうのもあったねえ」という感じで下手すると店内に存在すらしていない場合がある。GBは未だ根強い人気があるが、FCのディスクシステムなんて憶えてる人いるかい?。「マリオ2」というソフトがあって、昔、持ってたんだよ。

そーいえば最近、ドラクエがPSに移るという話があって、もう今後はPSの一人勝ちだという記事が出たり、バンダイとセガの合併の話が出たりして驚いたけど、まだまだ状況は変わるなという予感がするね。(合併記事中の、売れなかったゲーム機というのは「ピピン」の事だろう。きっと。)

それにしてもPCはいい機械だと思うよ。何と言っても本体が小さいのがいい。特に2代目の黒いやつはピン出力までついていた。それとゲームのケース自体はCDと同じ大きさだが、ソフトがクレジットカードとほぼ同じ大きさでコンパクト。かさばらないのがいい。ソフト自体の値段も他の機種と比較するとさほど高くなく、グラフィックや音もFCなんかと比べるとはるかに高レベル。そういう理由で結構好きだったんだけど、CD化するのが遅すぎて、時代の波に乗り遅れてしまったようだ。そうしているうちに後発が出てきて、あっと言う間に時代おくれ。こりゃまいったね。

※注意
文中にもある通り、これはバンダイとセガが合併交渉中だった頃の話です。当然ながらPS2もCUBEもXBoxもGBカラーもワンダースワンもアドバンスも未だありません。

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