僕の細道

ピースサイン

1945年夏、記者会見場にチャーチル首相が二本の指を立てて登場した。
すかさず、記者は「それは、ヴィクトリーサインですね」と言った。
チャーチルは、「いや、違う。これはピースサインだ」と答えた。

記者は、「なぜ、ピースサインなのですか?」と尋ねた。
チャーチルは1本目の指を立て、「ヒロシマ」、二本目の指を立て「ナガサキ」、
続いて「この二本で、世界に平和が訪れた」と話した。

指を二本立てる形はVの様となり、Victory(ヴィクトリー)を表します。
その上で、何故、指二本の形が、ピースサインと呼ばれるでしょうか?

私たちが、写真を撮る際によくするポーズである「ピースサイン」の本当の意味を知っていたら、日本人としては出来ないポーズであろう。

1960~70年代の朝鮮戦争時に、アメリカからサイケブームとニコちゃんのフェイスマークブームのヒッピー文化とともに、ピースサインは日本中に輸入された。おりしも、日本は高度成長時代に突入し、大阪万博が開かれ、大衆に写真機が普及していき、あっという間に「ピースサイン」も広がっていった。

1980年代になると、オートバイの世界でも対面するライダー同士でピースサインをする行為が見受けられた。北海道を訪れるライダーが増えると、ここでも一気に広がっていった。今でも、「ライダー同士でピースサインを広めよう」というHPサイトがあるが、彼らは、「ピースサイン」の意味をどこまで知っているのだろうか?

芸能人やタレントのピースサイン姿は、中身が無いから仕方ないのかもしれないけれど、広島や長崎の地で、修学旅行生たちがピースサインをして写真を撮っている姿を見ると、切なくなるのは、私だけだろうか?



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