五輪の観戦者が世界中から集うロンドンで、東日本大震災に対する日本への支援に「ありがとう」を伝えるイベントが28日、始まった。被災地の写真を展示するほか、日本文化に触れてもらうよう民芸品販売や日本酒が飲めるバーなどが用意されている。
建築家安藤忠雄さんやデザイナーコシノジュンコさんらが実行委員となって企画した。初日は、五輪に出場した経験があり、震災後は寄付金集めなどに注力してきた元スポーツ選手2人も出席した。陸上競技400メートル障害で活躍した為末大さんは「いま五輪で戦っている選手たちの分まで謝意を伝えたい」とあいさつ。バーをプロデュースしたのは元サッカー日本代表の中田英寿さん。「世界一大きな祭典の開催中に、日本文化を知ってもらい、つながりを強めたい」と英語で話した。
会場には宮城県南三陸町在住の写真家佐藤信一さんの作品が掲げられ、被災地への寄せ書きコーナーもある。三味線・和太鼓の演奏や生け花の実演も日替わりで予定されている。