たつへの想いを整理していて、その中で、思い出したことがあった。
全然、たつとは関係ないんだけどね。
高2から、2年付き合った、孝のこと。
高1の終わり、先輩と付き合っていた。
先輩と遊んできて、駅から自転車に乗って、帰ろうと思った。
そこから、約2時間、全く記憶が無いんだ。
思い出せない。未だにね。
気づいたときは、自宅の玄関。
顔中血だらけ。
まして、知らない男の人と一緒だった。
親があわてて、病院に・・・。
即、入院だった。
その男の人の話によると、自転車に乗った悠美と、その人がぶつかり、
悠美は顔と頭を打ったとのこと。
入院して、そこで、孝と出会った。
仲良くなり、悠美が先に退院して、お見舞いに行くようになった。
付き合っていた先輩とは、そんなに好きではなかったし、うまくいっていなかった。
孝に会うたび、引かれていった。
ある日、先輩と会って、別れ話をした。
察しがついていたのか、すぐにさよならした。
その足で、孝に会いに行き、別れたことを告げた。
孝が何日ヶ後に退院するから、会おうといった。
そこから、2年。
波乱万丈で付き合っていった。
波乱万丈。
本当に・・・。
何回か、本当に、死んでしまおうと思ったことがあったくらいだった。
激しい恋をしていた。
今思うと、若かったな~と思うよ。
高校卒業して、1年たったら、結婚しよう。
と、約束をしていたんだ。
でも・・・・。
悠美は、高校卒業して、1年しないうちに、結婚してしまったんだ。
たった一つの、大切な約束。
たった一つの、大切な気持ち。
それを、孝が裏切ったから。
いや、孝は、気づいていない。
未だに、わからないだろう。
でも、悠美は許せなかった。
今となっては、孝に会うことも無い。
孝が住んでいた家も無くなった。
孝が働いていた会社も、今、取り壊す作業をしている。
何年か前、サッカーのW杯の、チケット問題があった頃、
連日のようにテレビを賑わせていた。
旦那と、ニュースを見ていて、思わず声を上げてしまった。
チケット無いけど、行って来ます!!
そう、叫んでいる孝が、画面いっぱいに・・・。
もう、会うことは無い人。
でも、たくさんのたくさんの、思い出をくれた人。
ちょっと、思い出しちゃいました。
たつへの気持ちとともに、心の奥の奥の引き出しに、
鍵をかけて、しまっておこうかな。
今、孝が、幸せでありますように