北斗星の祈願は失敗に終わった。
諸葛亮は成都の劉禅に使者をだす。
「劉禅陛下、北伐は今だ成らず。
いつからか病気になり、命を何とかつなげている日々であります。
悲しみを筆では書き表せないですが、
私はもう力がないので、陛下が私の目標を達成してください。
陛下に願うことは、
君子の心を愛民へ募らせてください。
先帝劉備玄徳は仁愛のもと、悪い者は遠ざけ、賢者を近くに置き、
良識を持って、民の生活を安定させました。・・・・・」
手が震えて書けない諸葛亮を姜維は
「お身体を休めて、早く治しましょう。
それでは余計に身体を壊します。」言う。
諸葛亮「私も身体の限界を人のように感じることがある。
しかし、私にはしなければならないことが、
たくさんあるのだ。
集中力が続かず、手が震え、言うことを聞かない身体がつらい。」
と述べるが、少し休んでは、また再び書き出した。
何日か過ぎた後、姜維が枕元に呼ばれた。
諸葛亮「私が今まで学び実践してきた兵法書24巻を書き上げた。
心に修めるべき8ヶ条、戒め7ヶ条,恐れるべきこと6ヶ条、
警戒すべき5ヶ条。
よく切磋琢磨するのだぞ。」
次に馬岱、楊儀が呼ばれる。
「私が亡くなったら全軍撤退するのだ。
危険が起こったら、この絹袋に計略が書いてあるから、
開けよ。」
成都からは劉禅の使者として李福が駆けつけた。
「志半ばにあって今だ五丈原にいることが、とても悔しい。
私が死んだ後も、国家体制は変えるな。
私が重視した人間を軽んじてはならないぞ。
兵法は姜維に申し送った。彼は国家のため私の意志を引き継いでくれるだろう。
私が死んでも葬式をしてはならない。
司馬懿によく注意するのだぞ。
退却はゆっくりゆっくりと行軍せよ。
司馬懿が追撃してきたら、兵を返して攻めよ。
司馬懿が逃げれば、再び退却せよ。」
死期を知った李福は訊ねる。
「以後、蜀漢は誰に任せれば良いでしょうか?」
「蒋琬」
「そのあとは?」
「費禕」
「そのあとは?」
諸葛亮は答えず首を振るだけだった。
そこまで蜀は長くないという意味だろうか?
それとも、任せれる人物はいないということだろうか?
諸葛亮は少し眠った。
再び目が覚めた諸葛亮は、楊儀に最期の願いを述べる。
「最期に、陣営と蜀兵が見たい・・・。
それが私の仕事である。(私の復興を願った)蜀漢である。」
楊儀は泣きながら諸葛亮を抱き起こした。
陣営では秋風が吹く中、蜀軍が訓練を続けていた。
車に揺られながらこちらに来る丞相(諸葛亮)を姜維は見つけた。
「丞相、早く元気になってください。」とひざまつく。
兵士も丞相を見つけて、一斉にひざまついて願う。
「丞相、早く元気になってください。」
「丞相、早く元気になってください。」
「丞相、早く元気になってください。」
諸葛亮は兵士に向かってうなずき、見上げた空には「克服中原」の旗がなびく。
涙がこみ上げてくる。
「私にはもう、逆賊討伐を行えない。
悠悠蒼天 和博与我。
(はるか遠くの天は、私に慈悲をくれない・・・。)」
諸葛亮孔明は息を引き取った。
劉備玄徳を一緒に草盧を出てから27年後、54才にてこの世を去った。
中原(黄河領域)を占拠すれば形勢逆転し、天下統一も間近であった。
臣民を愛した諸葛亮は、全軍無事に帰国することを願い、
最期の作戦を言い残していた。
諸葛亮の最期
諸葛亮は成都の劉禅に使者をだす。
「劉禅陛下、北伐は今だ成らず。
いつからか病気になり、命を何とかつなげている日々であります。
悲しみを筆では書き表せないですが、
私はもう力がないので、陛下が私の目標を達成してください。
陛下に願うことは、
君子の心を愛民へ募らせてください。
先帝劉備玄徳は仁愛のもと、悪い者は遠ざけ、賢者を近くに置き、
良識を持って、民の生活を安定させました。・・・・・」
手が震えて書けない諸葛亮を姜維は
「お身体を休めて、早く治しましょう。
それでは余計に身体を壊します。」言う。
諸葛亮「私も身体の限界を人のように感じることがある。
しかし、私にはしなければならないことが、
たくさんあるのだ。
集中力が続かず、手が震え、言うことを聞かない身体がつらい。」
と述べるが、少し休んでは、また再び書き出した。
何日か過ぎた後、姜維が枕元に呼ばれた。
諸葛亮「私が今まで学び実践してきた兵法書24巻を書き上げた。
心に修めるべき8ヶ条、戒め7ヶ条,恐れるべきこと6ヶ条、
警戒すべき5ヶ条。
よく切磋琢磨するのだぞ。」
次に馬岱、楊儀が呼ばれる。
「私が亡くなったら全軍撤退するのだ。
危険が起こったら、この絹袋に計略が書いてあるから、
開けよ。」
成都からは劉禅の使者として李福が駆けつけた。
「志半ばにあって今だ五丈原にいることが、とても悔しい。
私が死んだ後も、国家体制は変えるな。
私が重視した人間を軽んじてはならないぞ。
兵法は姜維に申し送った。彼は国家のため私の意志を引き継いでくれるだろう。
私が死んでも葬式をしてはならない。
司馬懿によく注意するのだぞ。
退却はゆっくりゆっくりと行軍せよ。
司馬懿が追撃してきたら、兵を返して攻めよ。
司馬懿が逃げれば、再び退却せよ。」
死期を知った李福は訊ねる。
「以後、蜀漢は誰に任せれば良いでしょうか?」
「蒋琬」
「そのあとは?」
「費禕」
「そのあとは?」
諸葛亮は答えず首を振るだけだった。
そこまで蜀は長くないという意味だろうか?
それとも、任せれる人物はいないということだろうか?
諸葛亮は少し眠った。
再び目が覚めた諸葛亮は、楊儀に最期の願いを述べる。
「最期に、陣営と蜀兵が見たい・・・。
それが私の仕事である。(私の復興を願った)蜀漢である。」
楊儀は泣きながら諸葛亮を抱き起こした。
陣営では秋風が吹く中、蜀軍が訓練を続けていた。
車に揺られながらこちらに来る丞相(諸葛亮)を姜維は見つけた。
「丞相、早く元気になってください。」とひざまつく。
兵士も丞相を見つけて、一斉にひざまついて願う。
「丞相、早く元気になってください。」
「丞相、早く元気になってください。」
「丞相、早く元気になってください。」
諸葛亮は兵士に向かってうなずき、見上げた空には「克服中原」の旗がなびく。
涙がこみ上げてくる。
「私にはもう、逆賊討伐を行えない。
悠悠蒼天 和博与我。
(はるか遠くの天は、私に慈悲をくれない・・・。)」
諸葛亮孔明は息を引き取った。
劉備玄徳を一緒に草盧を出てから27年後、54才にてこの世を去った。
中原(黄河領域)を占拠すれば形勢逆転し、天下統一も間近であった。
臣民を愛した諸葛亮は、全軍無事に帰国することを願い、
最期の作戦を言い残していた。
諸葛亮の最期
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