
草盧を出た諸葛亮は劉備と共に新野に入った。
軍事能力は、正直言ってひどいありさまだった。
まず兵力が足りないのである。
諸葛亮はまず戸籍調査を徹底し、兵力を5000人まで上げた。
しかし全員の鎧、全員の武器も準備は、できなかった。
兵一人一人の能力をあげるため、
指揮に敏速に動けるように訓練した。
劉備は自分の入る余地がないことと
諸葛亮が毎日、訓練する日々を見て、
わらの笠を編んで渡した。
諸葛亮「危機が迫っているのに、こんな編む時間があるのですか?」
張飛 「兄じゃがお前のために作ったものを。どういうつもりだ。」
諸葛亮「劉備将軍は私の主君であるのだから、
領民のことを考えて頂きたいのです。
将軍の夢を成就さすため、私は草盧を出たのです。
劉備将軍の考えていることが理解しづらいです。」
劉備が張飛と諸葛亮の間に入って止める。
諸葛亮「劉備将軍の気持ちはわかるし、嬉しいです。
しかし、いつ曹操軍が進軍してくるのか。」
劉備 「すまん。諸葛軍師が現状について、
よくよく考えていることを
劉備はわかった。
それより曹操は既に曹仁、夏候惇が10万で進軍した。
何か手はあるのか?」
諸葛亮「心配に及びません。博望坡にて向かい討ちますので。
ご案内します。」
劉備と諸葛亮は博望坡まで馬は走らせた。
博望坡とは
博望山を縦断し、馬車が一台なら通れる程の道である。
片側は土手が壁を作り、もう片測は林の壁で挟まれた道である。
劉備は博望坡の地形が
どの程度、曹操軍を撃破するのか考えられなかった。
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208年6月******************************************************************
曹操軍は新野から北の博望山近くに迫って来た。
劉備「曹操軍10万が博望坡から40里のところまで来たのだが、どうする?」
諸葛亮「主公はどうなさりたいですか?」
悩む劉備は何も答えられない。
諸葛亮「はっはっは。
情勢は緊迫しておりますな。
主公が心配しているのは曹操軍でなく、
私の策がどこまで上手くいくのか?
ですな。」
劉備「私はすべて軍師にまかせてあるから。。。
でっ、どうすれば良いのだ?」
諸葛亮「主公の度胸が据わっておられるなら、何とでもなります。
私はいろいろ考えていますから。」
劉備「う~~ん。よし。
剣と印鑑を渡そう。
軍の指揮すべてを軍師にお任せする。
我々の命は軍師に預けよう。」
諸葛亮「主公の誠意は、よく理解できました。」
と剣・印綬を預かった。
新野城軍議**********************************************************
諸葛亮「皆、よく聞け。
曹操軍10万で博望坡の北30里まで来ている。
皆、命令どおり動け。
各兵馬は、手早く配置につけ。
もし、軍規に背く者あらば」
一同「軍師に背く者ありません。すべて軍師の指示どおり動きます。」
諸葛亮「今回の戦いは博望坡にて迎え撃つ。
曹操軍は博望坡を迂回して新野に進軍するであろう。
ここへ進入させることが重要である。」
前哨官、兵糧官、新野守城官へと指示を出してゆく。
諸葛亮「関羽っ。博望坡は右が豫山、左に安林に挟まれている。
兵1000人を引き連れ、豫山に理伏せよ。
曹操軍が来ても攻撃せず、南より火があがれば、
同時に曹操軍目がけて、火矢を一気に放て。」
「張飛っ。兵1000人にて関羽の後方に理伏し、
関羽の火矢が終わったら、間髪いれずに攻撃せよ。
「関平、劉封はそれぞれ兵500人に火がつきやすい物を持たせ、
博望坡の南にて待機せよ。
曹操軍が来たら火を放て。」
「趙雲っ。先鋒に立ち、博望坡数里のところで軍を構え、
曹操軍を誘い込むように、わざと負けよ。」
「主公(劉備)は次鋒とし、趙雲の援護をして下さい。
決して勝ってはならない。負けるのです。敵を誘い込んでください。」
劉備「はいっ。軍師の指示通りします。」
関羽「我ら全員、出陣し敵を向かえ討ちますが、軍師は何をなさるのですか?!」
諸葛亮「私はただ新野城に座って守る。」
張飛「我らは全員出陣するのに、軍師は城にてただ座るだけですか!
素晴らしいですな!」
諸葛亮「主公の剣と印はここにある。命令に背く者は斬る!!」
劉備「軍師とは千里離れた所まで、勝負できることを知らないのか!!」
次弟(関羽)、三弟(張飛)、軍師指揮に余計なことを言うな。
軍師の言うことは主公の言うことと同じである。」
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関羽、張飛は20歳下の軍師・諸葛亮の指示が、耐えられなかった。
諸葛亮には実戦歴がなかったが、
彼らは黄巾族、董卓・呂布、袁紹と戦ってきたのだから、
諸葛亮を信じられないのは当然である。
しかし、
劉備は、今まで数々の失敗を悔やんでいたから、
水鏡先生、徐庶の推薦する諸葛亮を
信じて、すべての命を賭けたのである。
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諸葛亮「孫乾、簡雍。勝利したときの祝杯を用意しておけ。
それぞれの手柄を記録するのだぞ。」
「では解散。ただちに配置につけ。」
皆が配置に付く中、劉備に元気がない。
関羽・張飛が、軍師諸葛亮に噛みつく行為が情けなかった。
なぜ私のすることを兄弟は酌んで理解してくれないのか...。
諸葛亮「主公。まだ気がかりなことがありますか?」
劉備「いいや、ない。」
劉備は関羽・張飛の件を謝りたかったが、言葉にできなかった。
諸葛亮は劉備の気持ちを悟って、微笑みながら去って行った。
軍事能力は、正直言ってひどいありさまだった。
まず兵力が足りないのである。
諸葛亮はまず戸籍調査を徹底し、兵力を5000人まで上げた。
しかし全員の鎧、全員の武器も準備は、できなかった。
兵一人一人の能力をあげるため、
指揮に敏速に動けるように訓練した。
劉備は自分の入る余地がないことと
諸葛亮が毎日、訓練する日々を見て、
わらの笠を編んで渡した。
諸葛亮「危機が迫っているのに、こんな編む時間があるのですか?」
張飛 「兄じゃがお前のために作ったものを。どういうつもりだ。」
諸葛亮「劉備将軍は私の主君であるのだから、
領民のことを考えて頂きたいのです。
将軍の夢を成就さすため、私は草盧を出たのです。
劉備将軍の考えていることが理解しづらいです。」
劉備が張飛と諸葛亮の間に入って止める。
諸葛亮「劉備将軍の気持ちはわかるし、嬉しいです。
しかし、いつ曹操軍が進軍してくるのか。」
劉備 「すまん。諸葛軍師が現状について、
よくよく考えていることを
劉備はわかった。
それより曹操は既に曹仁、夏候惇が10万で進軍した。
何か手はあるのか?」
諸葛亮「心配に及びません。博望坡にて向かい討ちますので。
ご案内します。」
劉備と諸葛亮は博望坡まで馬は走らせた。
博望坡とは
博望山を縦断し、馬車が一台なら通れる程の道である。
片側は土手が壁を作り、もう片測は林の壁で挟まれた道である。
劉備は博望坡の地形が
どの程度、曹操軍を撃破するのか考えられなかった。
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曹操軍は新野から北の博望山近くに迫って来た。
劉備「曹操軍10万が博望坡から40里のところまで来たのだが、どうする?」
諸葛亮「主公はどうなさりたいですか?」
悩む劉備は何も答えられない。
諸葛亮「はっはっは。
情勢は緊迫しておりますな。
主公が心配しているのは曹操軍でなく、
私の策がどこまで上手くいくのか?
ですな。」
劉備「私はすべて軍師にまかせてあるから。。。
でっ、どうすれば良いのだ?」
諸葛亮「主公の度胸が据わっておられるなら、何とでもなります。
私はいろいろ考えていますから。」
劉備「う~~ん。よし。
剣と印鑑を渡そう。
軍の指揮すべてを軍師にお任せする。
我々の命は軍師に預けよう。」
諸葛亮「主公の誠意は、よく理解できました。」
と剣・印綬を預かった。
新野城軍議**********************************************************
諸葛亮「皆、よく聞け。
曹操軍10万で博望坡の北30里まで来ている。
皆、命令どおり動け。
各兵馬は、手早く配置につけ。
もし、軍規に背く者あらば」
一同「軍師に背く者ありません。すべて軍師の指示どおり動きます。」
諸葛亮「今回の戦いは博望坡にて迎え撃つ。
曹操軍は博望坡を迂回して新野に進軍するであろう。
ここへ進入させることが重要である。」
前哨官、兵糧官、新野守城官へと指示を出してゆく。
諸葛亮「関羽っ。博望坡は右が豫山、左に安林に挟まれている。
兵1000人を引き連れ、豫山に理伏せよ。
曹操軍が来ても攻撃せず、南より火があがれば、
同時に曹操軍目がけて、火矢を一気に放て。」
「張飛っ。兵1000人にて関羽の後方に理伏し、
関羽の火矢が終わったら、間髪いれずに攻撃せよ。
「関平、劉封はそれぞれ兵500人に火がつきやすい物を持たせ、
博望坡の南にて待機せよ。
曹操軍が来たら火を放て。」
「趙雲っ。先鋒に立ち、博望坡数里のところで軍を構え、
曹操軍を誘い込むように、わざと負けよ。」
「主公(劉備)は次鋒とし、趙雲の援護をして下さい。
決して勝ってはならない。負けるのです。敵を誘い込んでください。」
劉備「はいっ。軍師の指示通りします。」
関羽「我ら全員、出陣し敵を向かえ討ちますが、軍師は何をなさるのですか?!」
諸葛亮「私はただ新野城に座って守る。」
張飛「我らは全員出陣するのに、軍師は城にてただ座るだけですか!
素晴らしいですな!」
諸葛亮「主公の剣と印はここにある。命令に背く者は斬る!!」
劉備「軍師とは千里離れた所まで、勝負できることを知らないのか!!」
次弟(関羽)、三弟(張飛)、軍師指揮に余計なことを言うな。
軍師の言うことは主公の言うことと同じである。」
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関羽、張飛は20歳下の軍師・諸葛亮の指示が、耐えられなかった。
諸葛亮には実戦歴がなかったが、
彼らは黄巾族、董卓・呂布、袁紹と戦ってきたのだから、
諸葛亮を信じられないのは当然である。
しかし、
劉備は、今まで数々の失敗を悔やんでいたから、
水鏡先生、徐庶の推薦する諸葛亮を
信じて、すべての命を賭けたのである。
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諸葛亮「孫乾、簡雍。勝利したときの祝杯を用意しておけ。
それぞれの手柄を記録するのだぞ。」
「では解散。ただちに配置につけ。」
皆が配置に付く中、劉備に元気がない。
関羽・張飛が、軍師諸葛亮に噛みつく行為が情けなかった。
なぜ私のすることを兄弟は酌んで理解してくれないのか...。
諸葛亮「主公。まだ気がかりなことがありますか?」
劉備「いいや、ない。」
劉備は関羽・張飛の件を謝りたかったが、言葉にできなかった。
諸葛亮は劉備の気持ちを悟って、微笑みながら去って行った。
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