雲随の歴史話

歴史人物の生き方、考え方、行動など一緒に学びましょう。
現在は諸葛亮孔明について記載しています。

「魏延を処罰する。」諸葛亮孔明

2008年10月28日 | 死せる孔明、生ける仲達を走らす
蜀軍が漢中撤退にて事件がおこる。

諸葛亮を亡くした蜀軍は悲しみに包まれ、戦闘能力、戦意を失っていた。
必然的に退却するしかないと作戦は決まっていた。

「丞相(諸葛亮)がおらぬとも、まだ戦える。わしがおるではないか。」
そう主張するのは、諸葛亮を臆病者とののしっていた魏延だった。
この一言に作戦会議はしらけた。

諸葛亮も自分の死後、魏延が裏切って蜀軍に被害を生じることは
見切っていたので、姜維に計略を書いた絹袋を渡していたのである。

魏延が戦いたいなら、魏延一人で戦えば良い。
蜀軍が全体がその犠牲になってはならないと
皆、黙っていた。
とりあえず、蜀軍全体での斜谷道を使って撤退と決まる。

司馬懿の追撃を、諸葛亮の木象で追い返したあと
事件は起こった。

魏延は兵5000を引き連れて、桟道を焼き、
蜀軍退却を阻止した。
これを知った姜維は、魏延の背後をついて、
叛乱兵を次々、谷底に落とした。

魏延は逃げて、体制を立て直しているところへ
馬岱が加勢してくれた。魏延は大いに喜ぶ。


姜維と楊儀は諸葛亮が最期にくれた計略を読んだ。

姜維・楊儀・王平と 魏延・馬岱は対峙する。

王平「叛乱に加担せずおのおの郷里に帰るがよい。
   いまなら、処罰はせぬ。」
魏延の兵の大半は逃げてしまった。

楊儀「魏延よ。【わしを殺せる者はおるか】と3回言ってみよ。」
魏延は笑ったあと、
  「わしは丞相(諸葛亮)とは違う。
   簡単なことよ。
   天下にわしと肩を並べる勇者はいない。
   【わしを殺せる者はおるか】
   【わしを殺せる者はおるか】
   【わしを殺せる者はおるか】」
「ここにおるぞ!!」と横にいた馬岱が
白刃を一閃して、魏延の首は刎ねられた。

こうして魏延の謀反は抑えられた。



諸葛亮孔明の棺は成都にたどりついた。
劉禅は文武百官を従えて、喪服姿で出迎えた。
老若男女を問わず、蜀漢の人民すべては、
泣き崩れた。






また下の動画では私の好きなMVです。
諸葛亮孔明の一生を述べて
「あなたほど、忠義を尽くした方はいません。」と
歌われています。
「蜀相」諸葛亮


日本語訳(だいたいこんな感じです。)
「蜀漢丞相 諸葛亮孔明に贈る」


多くの書物では、心美しいものが破れる。

あなたの眉間に美しい万里の国がある。

臥龍崗の田地に潜むのが、この世で最も安すらげる場所かもしれない。

あなたは「行かなければならない」とよく話す。

どうしてあなたは行ったまま帰らないのか。

窓には早梅が咲くのじっと待っている。

馬のひづめが白雪を踏む音「三顧の礼」

正義のために自分の血を流さなければならないことを胸いっぱいに知っている。

陸中から広大な天下に出ていった。

この世に生まれた臥龍は、世の風雲を継承し、形勢を変える。(博望坡の戦い)

広大な知識は三度長江を驚かす(赤壁の戦い)

東南の火風は千帆を燃やし尽くす

鮮やかな議論は珠蓮のように輝く

領民の塗炭の苦しみもいつかは安泰す

周瑜故人を祭って霊前に酒を注ぐ

三千青髪任江涛拍乱(漢詩の一文)

奇才の詩人が目を通すならば

青史簡書は何度書き変えられるだろう






山河の老いた豪傑(張松)が地図を献上す

荊州より蜀への険しい道を進軍す

夷陵の岸に連なる陣営は焼き尽くされる(夷陵の戦い)

白帝城の空高い月光は冷たい(白帝城にて劉備が孔明に遺言を残す)

乱世の君子は志半ばで途絶え、「苦難の道」を託す

幼い主君(劉禅)が蜀漢皇帝に継ぐ。

衰えた仁徳を、剣のような手腕で勢いを盛り返す
(魏国・呉国・羌族・南蛮・猛達の進軍を制する)

南蛮征伐に、初めて馬に鞭打つ

もし臥龍が凡人なら、7度捕まえ7度許すことはなかっただろう。

出師の表を記し

蜀漢の誰であっても意見を聞く

血に染まる蜀旗、街亭惨敗の采配を悔やむ

親しい間柄も断ち、必罰に涙を撒き散らす(泣いて馬謖を斬る)

しばらく兵馬を養生し、戦いの準備をする

再び祁山に逆賊征伐に出る

しかし戦勝の志は夢のように成らず

蜀漢兵士達の悲しみの風は、荒れた五丈原を吹き過ぎる

志の未だ成らず。真に、この世を遺憾に思う

臥龍亡き後に代わりをできる人はいない

戒子書に「心静かに、さらに境地に達する」とある

千秋道義は竹簡に励ましの言葉を書き記す

またいづれ誰もが道厳しくて誤る

古来より兵法を悟る者は 戦いを望まず

一人の肩に栄華盛衰を担う

この人に もう2度と英雄の苦悩はない

清廉潔白なあなたには、この世の道は難しかっただろう

あなたほど、この世に忠義に名を残した人はいない

臥龍は、遠く長江を振り返って微笑んで見ている

罪多き我々は、諸葛亮孔明を現在の人々に伝えられてゆく

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