木島平人

木島平の建築や

「建築論事典」日本建築学会編

2012-01-13 17:50:58 | 本と雑誌

正月から、時間がとれたので、日本建築学会編「建築論事典」をじっくりと読む。
120113text 91項のキーワードを、第1部「建築論の方法と領域」、第2部「建築家の思想」に分け、必要な解説がされている。1つのキーワードは2~4ページにまとめられ、全体としても部分としても読める。


「素材と造形の歴史」山本学冶

2011-10-20 17:54:16 | 本と雑誌

私が生まれる前に書かれた山本学冶のSDシリーズ「素材と造形の歴史」を読む。
111020book 書かれている素材と造形の考えは少しも色あせていなく、「石は、地球の年輪をその組成に刻みつけた安定性と不変性をもっている。・・・・・・。木は地球上のさまざまな条件を、それに応じた生物的風景におきかえる媒体として、常にその機能や組成を変化させてきたし、また、これからも変化してゆくだろう。」と語り、その素材へのアプローチは参考になる。


「宇宙は何でできているのか」村山斉

2011-10-05 17:08:31 | 本と雑誌

東京大学数物宇宙研究機構長・村山斉氏の「宇宙は何でできているのか」を読む。
最近ニュースで、もしかしたらニュートリノ速度が光速より早いかもしれないとの実験結果が報道された。
111005book 「宇宙は10の27乗メートル、素粒子は10の-35乗メートル。この途方もないスケールが、私たちが存在する自然界の『幅』ということになります。その両端にある宇宙研究と素粒子研究のあいだには62桁もの『距離』がある、・・・・・まったく関係なさそうに見えるこの2つが、実際は密接につながっていることがわかってきました。」と言うように、限りなく大きな世界を素粒子物理学をもとにわかりやすく教えてくれる。


「茶の本」岡倉覚三

2011-09-26 19:05:09 | 本と雑誌

100年以上も前、初代東京美術学校長を勤め、その後ボストン美術博物館の東洋部顧問として、ボストンに時代に英文で書かれた岡倉覚三(天心)「茶の本」を読む。
110925book_3 百年以上も前、「茶」を西洋人に理解させるために英文で書かれた本である。
「・・・・・。芸術が充分に味わわれるためにはその時代の生活に合っていなければならぬ。・・・・・・。伝統や型式に屈従することは、建築に個性の表れるのを妨げるものである。・・・・・・。」
と語るのは、まさに現代にも当てはまる。


「官僚の責任」古賀茂明

2011-09-15 12:11:43 | 本と雑誌

今朝も、TV朝日「モーニングバード」に出演していた経済産業省の改革派官僚・古賀茂明氏の「官僚の責任」を読む。TVでは、今後の成長分野である農業・医療・再生エネルギー分野の成長のための改革を話していた。
110912book 公務員制度改革を推し進め、更迭されている著者は、「省庁では活用する場のなくなった知恵やノウハウを、国民生活を向上させるべ独法や民間などで再利用するために天下りあるのではなく、ひたすら自分たちの生活を守るためにあり、しかも無能な人たちに高給を保証するために税金が使われる。だからこそ、天下り悪であり、禁止しなければならないのだ。」と語るのは納得する。つくづく日本という国は、改革がむずかしいと考える愕然とする。