'88年頃の冬のことである。福岡~札幌便に搭乗していた
小生は、10000メートル上空から見下ろす快晴の冬の山々
や町の様子をつぶさに見ながら、機内での時間を堪能して
いた。オフシーズンということもあり乗客は少なかったと記
憶している。新潟付近上空を飛行していた時のことである。
ふいにCAさんに声を掛けられた。
CA "よろしければ操縦室にいらっしゃいませんか?"
小生 "えっ?"
CA "どうぞ "
小生 "は、はい"
突然CAさんに促されるように連れて行かれたのである。
コックピットは思っていた以上に狭い。
"こんにちは操縦士の〇〇です。"
にこやかに話しかけられコーヒーをすすめられる。巡航中
は実に和やかな雰囲気である。数え切れない程の計器類
に興味深々であれこれと質問させていただいた記憶はある
が、よく覚えてはいない。ただ
"ここは成層圏ですから、
この窓の外は夏冬限らず-50℃です。"
という言葉が強く印象に残っている。着陸態勢に入るまでの
15分間位の出来事だったろうか? あれは夢だったのかも知れ
ない。
SINCE1962