なんじゃそりゃってなりました?
別にいくらでもネタはあるんですよ。quitとかquaterとか。
でも公演前なんです、もう。
宣伝しないとプロデューサーが怒るんです。チケットが完売するまでは夜も眠れない、とか。
ぼくはぐっすりなんですけどね。(ちょっとうそですけど)
さて、このQはジェームズ・ボンドこと007が活躍する(これって逆かなあ)スパイシリーズの名作ダブルオーセブンシリーズのQから取っています。
ほんの少しだけ調べてみると、どうやらQはQuatermaster の略のようですね。
これは補給係の略のようですね。
いつも007にいろんな工夫された武器を渡す役の人です。
え、これが公演に何の関係があるのかって?
今回は、何の照明も音響も使わない、という触れ込みです。
ひょっとしたら地明かりとして使うかもしれませんが、照明の変化を効果として使うことはしない、ということです。
では、何を使うか。
もちろん俳優さんたちの生身の肉体。そして実は、小道具です。
といっても、そんなには出てこない。
ちなみに一押しは、ブックカバーです。
なかなか面白いですよ。
僕が今まで見た舞台では、野田秀樹さんが一番小道具使いが面白かったです。
あ、なんでブックカバーが出てくるかってことですが、本を読む俳優、というのが登場します。
昨年「劇を読む」をやっていましたよね。あれでも台本を読む俳優が出てきました。
台本を読んでいながら、虚構の世界に引き込んでいく。
観客としていながら、何度も語りかけられる。そんな体験を提供しました。
僕の芝居には、そもそも本を読んでいる人が多数出てきます。
ジュリエットにはずばりジュリエットの物語を読む少女が出てきました。
まるでネバーエンディングストーリーのように。
2004年のHello Out There では、ピアノを弾く語り手が出てきました。
今度小説化される「ハーフ」では、主人公がその小説自身を書いています。
こういうメタ構造というか、「物語を語っている構図」が好きなんでしょうね。
それはまさしく僕自身の姿と重なるからかもしれません。
今回も、台本を読む俳優が出てきます。でも観ている人をいい意味で裏切る作品に仕上がりつつあります。
普通のお芝居ではありません。
舞台ならではの、それもこの小さな空間ならではのものをお届けします。
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