↑ 客席が設けられ、コンサートを待つばかりだったのに…
新型インフルエンザの”見えない敵”ウィルスに、振り回された。
25日は、「豊かな湖(うみ)づくりフェスティバル2009 in 南郷」に協賛して、
ウォーターステーション琵琶を拠点に活動する「琵琶の会」も
『水辺の♪よし笛コンサート♪』 はじめ、各市民団体の活動をアピールするポスターセッションと工作教室などを、催すことにしていた。
「新型インフルエンザにかかってしまって。すごい高熱です」「中学校で学年閉鎖、ウチの子は発熱はしていないが咳と口内炎がひどくて」「人が集まる場所へは自粛するようにと禁足令」「中学生の姉がダウン。妹は大丈夫だけれど…」
前々日から、こんなメールや電話連絡が相ついだ。
本番前夜になって、状況は悪くなるばかり。
『水辺の♪よし笛コンサート♪』に参加できるメンバーは5人か。この調子なら、さらに減るかも。
こんな少人数では、コンサートでアンサンブルも成立しない。
なによりも、インフルエンザのためとはいえ、来て下さったお客さまには失礼。
思案のあげく「中止」もやむなし。苦渋の決断をした。
参加できるメンバーの保護者に電話を入れて、事情を説明した。
みなさんには了承していただいたものの、翌日に備えるメンバーの様子を聞いて、心を痛くした。
「こんどは難曲が多いからと、いつになく一生懸命練習していました」
「楽譜を演奏順に並べて整理し、譜面台を用意したとことです」
本番に備え意気込む顔、楽しそうな顔、顔、顔。
病床に伏している子もかわいそうだけれど、出鼻をくじかれた元気な子の落胆の様子は想像がつく。
当日。
コンサートを告知してくれた新聞社が取材に来てくれるかもしれない。
いつもなら、報道していただくことは、うれしい。
連絡はしたものの、この日ばかりは、忙しい記者さんたちに無駄足を踏ませては申しわけない。
対応と謝罪のため、終日、会場で控えた。
ただ、この日は県内で町長選、市議選があり、県内初の裁判員裁判をひかえており、各地で各種のイベントが目白押し。
これらの記事で紙面はいっぱいになるにちがいない、などと勝手なことを考えていた。
心にもない話だが、1社の取材もなく、ほっとした。
それにしても、ジュニアたちの顔を思い浮かべながらの、苦しい、長~い1日ではあった。
子どもの1日も早い回復を願わずにはおれない。
なにより、うれしかったのは、急きょ、琵琶の会の加盟団体「旧南郷洗堰を保存する会」のメンバーが、快くピンチヒッターをつとめてくださったことだ。
コンサートの時間帯に、紙芝居『洗堰ものがたり』を2ステージもつとめてくださった。
助け合うこと、協働を、これからも大切にしてゆきたい。
「旧南郷洗堰を保存する会」には、ただただ感謝あるのみ。