横山専務の闘う営業日誌

福島県の不動産屋です、42歳で大腸癌を患って健康と日常の「当たり前」に感謝。闘う不動産屋として情報発信していきます。

買うVS借りる「2014年版」前編

2014年06月27日 00時38分28秒 | 日記
「家を買うのと借りるのとどっちが得なのか?」テレビで特番も組まれたこともありましたが専門家の意見は様々・・・結局はその人個人の生活環境や経済状況などで相対的に判断すべきもので一概に答えが出ない・・・というのがいつもの結論なのですが・・・そう言っても答えが欲しいですよね。

TSUTAYAで見つけた本を引用する形で記事を書いてみました。
「買うVS借りる~決断する前に読む本~」興味のある方は書店にてお買い求め下さい。

はじめに統計データをご紹介したいと思います。
人は「いつ」家を買おうと思うのか?についてです。

総務省統計局「住宅・土地統計調査」によると、持ち家世帯の割合は「25歳~29歳」では11.5%ほどですが、「30歳~34歳」になると29.8%と3倍近くに増え、「35歳~39歳」では46.5%とほぼ半数に近づきます。

また「出生統計」(2010年)によれば、平均出産年齢は31.26歳、1人目ができれば「家族が増えたのでそろそろ」と思い、2人目ができると「手狭になってきたのでいよいよ」と考えるようです。

30代というと経済的にも余裕が出てきて家族も増えてくる時期ですね。約半数の方がこの時期に住宅の購入を検討されるようです。

上記のアンケート結果を踏まえれば私も丁度住宅を購入考えても良い年齢に差し掛かったと言えます。
地元の同級生からも住まいの購入をどうしたら良いか相談されることがあります。
答える内容は人によってそれぞれによって違います。
お財布事情や家族構成、親から受け継ぐ住まいがあるのかなどその人それぞれの事情によってどれが正しいかが異なります。

その人にとってどれが正しい選択となるのか?得な選択となるのか?

先のことまで想像してみることで見えてくるものがあると思います。

記事を読んで頂いた後に指針となるものが見つかれば幸いです。

①『あなたにとって家を買いたい理由は?』
分譲マンションの購入を検討する理由を聞いた調査によると、もっとも多いのが「もっと広い住まいに住みいから」(25.3%)なのだそうです。ほかにも「もっと交通の便の良いところに住みたいから」(19.4%)、「都心に住みたいから」(15.1%)、「子どもの教育環境が良い場所に住みたいから」(11.7%)、「防犯上安全な地域に住みたいから」(8.8%)など様々な理由があがっている。メジャーセブン「マンショントレンド調査」より

この調査でわかるのは、購入を検討する理由が家そのものではなく「広さ」や「交通の便」や「教育環境」だということです。これらは家を買うことによって実現できますが、借りることによっても実現は可能ですね。

②『家を持つことがステータスなのか』
男だったらいつかはマイホーム、一国一城の主という言葉が以前は信仰のように蔓延していた時代がありました。
統計調査によると「土地と建物を両方とも所有したい」と考えている人の割合は、ここ14年で8%程度減少しているそうです。また一方で一生賃貸で構わないと考えている人の割合が6%程度上昇しているそうです。
かつては10人のうち9人が憧れる状態でありましたが、30年後にはその数が5人程度に減ると推測されています。「21世紀の土地利用の将来像に関するアンケート調査」より

現在の若者は車への興味がなくなってきているとニュース番組で取り上げていましたが、価値観は時代とともに変わっていくものなのです。

③『家の経済価値と金利について』
低金利の時代が続いてきました、住宅メーカーの営業さんから「低金利の今がチャンスです」と言われて「家を買おうかな」ときっかけになる人もいると思います。「低金利のときに住宅ローンを組む」のは正しい選択です。
それは金利が低いほど返済総額が安くおさまるから・・・なのですが・・・
参考までに3000万円を35年ローンで借入れたときの返済総額を比べてみたいと思います。
金利2.0%⇒返済総額4,170万円/月々の返済額10万円弱
金利3.0%⇒返済総額4,850万円/月々の返済額11万5000円
金利5.0%⇒返済総額6,360万円/月々の返済額15万円以上

返済総額における金利の比重の大きさがわかると思います、「3000万円の住宅を買う」イコールが最終的にいくら支払うことになるのか・・・把握しておくことは重要なポイントのひとつです。
アベノミクスの影響で住宅ローンの金利は徐々に上昇すると思われます。金利の動向は専門家でも予測することが難しいと言われています。金利の負担を軽くするには頭金をできるだけ多く用意することが必要です。

④『家を買うための経費について』
家の購入時には諸経費がかかります、これが結構高額になるのですが・・・
ますは、融資手数料、これは融資を受ける際に金融機関に支払う事務手数料のことで金額は金融機関によって異なりますがだいたい3万円前後です。団体信用生命保険について、銀行などの民間の金融機関の場合には、保険料を0円にしているケースも多く、この場合の追加負担はありません。一方フラット35などのように保険料が別途かかる設定となっているケースでは、3000万円を35年ローンで借入れた場合、総額で200万円ほどかかる計算になります。
その他保険関係では、火災保険料や特約で地震保険料が必要となります。返済不能となったときのために、保証会社に支払う保証料がかかることもあります。保証料が無料の金融機関もありますが、別途かかる場合には3000万円を35年で借入れた場合で60万円ほどです。売買契約書や抵当権設定契約書に貼る収入印紙や、住宅の登記にかかる登録免許税、司法書士への報酬として登記手数料もかかります。不動産仲介業者には、仲介手数料も発生します。物件価格の10%程度が諸経費としてかかることを把握しておく必要があります。

⑤『家族で住める時間について』
「子どもと楽しく過ごすため」というのは多くの人にとっての家を購入する動機です。
ところで子どもと一緒に過ごせる時間というのは、どれくらいの期間なのでしょうか。
たとえば、同じ年の夫婦が30歳のときに子どもが生まれたとします、その子どもが小学校に入るタイミングで分譲マンションを購入したとします。仮に子どもが大学を卒業し、社会人になるときに独立して家を出るとすると、そのマンションで家族が一緒に過ごす期間は16年ほどになります。
マンションを35年ローンで買う場合を考えると12年~16年で子どもが独立してしまうのに対して、ローン完済までは19年~23年もの期間が残ります。
つまり「子どものため」「家族のため」と思って買ったマンションに、家族で一緒に住める期間は、ローン返済期間の半分にも満たないということになります。

⑥『老後について』
自分がいつまで働けるのか、年金は足りるのか、貯金はいくら必要か、そのときの健康状態はどうか・・・などなど考え始めるとキリがないほど不安のタネはたくさんあります。年金制度が心もとない現状を考えると住宅を購入してローンを返し終えれば住居費が安く収まるというのは大きなメリットです。
ただ、老後の住処を若いうちに決めてしまって問題はないのでしょうか?
物件や設備も年数が経てばさまざまな点で不便を感じるようになっているでしょう。
住まいの周辺環境はどうでしょうか?駅や商店街に近く移動や買い物に便利である環境にあるでしょうか。
高齢になったときの生活はなかなか想像しにくいものですが、高齢になるほど快適さや管理のしやすさは重要な条件となるはずです。

以上「住宅を購入する前に考えたいこと」について6つご紹介させて頂きました。

どうでしょうか?住まいの購入に関して不安が大きくなった方はまだ住まいを購入するタイミングではないのだと思います。

金利や諸費用が結構高額になるので、支払総額の全体像を掴み、営業マンの話術に乗らないことが重要です。

耳障りの良いうたい文句は迷っている時の背中を押してくれるでしょう・・・

だけど将来の責任は自分で取らなくればなりません。

価値観が変わること、また少子化が進むことで・・・いずれ住宅の価格は暴落する可能性が大きいのです。

住まなければ賃貸として貸せば良い、売却すれば良いと云った考えが間違っていると断言できます。

子どもが巣立った後、夫婦の生活をどうしていくのか?年老いた時の生活環境はどうなのか?

人生で一番大きな買い物となるはず住まいのことは先々まで考えてから決断すべきではないでしょうか。

今回の記事は前編とさせて頂きました。

PART②では、一生賃貸と一生持ち家の総費用比較など・・・金銭面に焦点をあてて記事を書く予定にしております。

※先日来店されたお客様から続きを早く書いてほしいとのお話を頂戴しました。データの整理なども含め現在作成中ですの少しお時間を頂戴できればと思います。
趣味に近い形で書いた記事を観てくださる方がいるということは大変ありがたいことだと思っています。不動産屋として見てくださる方のためになる情報を発信できればと考えております。今後とも弊社をご愛顧のほどよろしくお願い致します。












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