
あの浜辺に また来ていた
坂田の事が忘れられずに
もう一回 どうしても会いたくて
彼女の幻だけでもいいから感じたくて
もう いまさらだけど
好き過ぎて どうかしてしまいそう
坂田は今月末で転校することが決定している
始めてキスした日に 彼女が言った事が現実になってしまった
だからって 今となってはどうする事も出来ず
会話が無いまま2週間経ってしまった
とうとう明後日 彼女は旅立ってしまう
あ「横田氏・・・」
横「??!」
あ「やっぱりここにいると思ったよこの男 来るのに800円かかったから 帰りはデフォで奢るように」
横「坂・・・田・・・・」
あ「バカじゃネ?泣いてんの?横田氏 ねえ横田氏」
横「うるせーよ 繊細なんだよ センシティブなんだよ俺は!」
あ「あたし消えちゃうわけじゃないんだから 泣かなくていいよ」
横「・・・・・・」
あ「思いっきり乙女モードだね 普通逆じゃね?w」
横「・・・立ち直ったよ」
あ「嘘だね」
横「大丈夫だって」
あ「さあね」
横「生意気」
あ「上等だね」
砂に足をとられながら 2人しかいない海岸 大きな声でお互いの名前を呼んだ
「ここ この前来た時は 梅雨時だったな」
「起きたら雨降ってたよね」
あ「ねえ あの頃みたいにさ 抱きしめてよ」
横「やだ」
あ「なんで? 抱きしめてよ」
横「悲しくなるじゃん」
あ「なんないよ」
横「なるよ」
あ「へんなの・・・ つか 本当は抱きしめたくてしょうがないんでしょ?でしょ?」
横「・・・・うん・・・」
あ「うんとか言ってんの なにこの純情少年!ピュアピュア!」
横「坂田がいなくなるのに 坂田に元気付けられてるな ありがとうね」
あ「へへっ」
横「大好きだよ」
あ「・・・大好き」
お互い少し上手くなった舌使いで
鈍い歯の感触を楽しむように
何度も何度も唇を重ねた
涙の味がするキスなんて 歌の歌詞みたいじゃねーかなんて
内心現実に戻ったりしながら
横「最後のキス か・・・」
あ「意外と最後じゃないかもしれないよ」
横「なら いいけどね」
あ「行くな って言ってくれないの?なんで?ねえなんで?」
横「言わないよ」
あ「なんで?」
横「坂田が決めた事だし 止める権利はないよ」
あ「バスを走って追いかけたり 列車と平行して走るトラックの荷台で手を振りながら”ずっと待ってるから~”とか叫んだりしないわけ??」
横「どこの三丁目の夕日だよそれ」
あ「そうなんだ 言ってくれないんだ・・・」
横「(本当は 言いたくて仕方がないんだよ)」
あ「今日ね 泊まるって言ってきた だからフリー!」
横「ふぅん」
あ「あたしから 誘って あ ・ げ・・・
あ「んぐっ
坂田の口に手をあてて
横「そこまで!」
あ「やだやだ 一大決心してきたのに のにのに」
横「もっとちゃんとしたヤツと決心しろよ」
あ「なにそれ なにその世界で一番お殿様」
横「ちゃんと一歩引いてるだろ えらいな俺」
あ「えらくないよ」
横「いままで 本当にありがとうね 何度も何度も 坂田に救われたんだよ」
横「感謝してもしきれないよ 必ず恩返しするからね」
あ「別にいいよ あたしも・・・」
横「送ってくよ 仰せのとおり デフォで帰りの電車賃は出すからさ」
あ「横田・・・」
あの時2人で見た時と違う 冬の星座に包まれて
何度も何度も抱き合いながら
確かめながら
最後のデートを 心から楽しんだ
あずきちゃん いままでありがとう
<おわり>
坂田の事が忘れられずに
もう一回 どうしても会いたくて
彼女の幻だけでもいいから感じたくて
もう いまさらだけど
好き過ぎて どうかしてしまいそう
坂田は今月末で転校することが決定している
始めてキスした日に 彼女が言った事が現実になってしまった
だからって 今となってはどうする事も出来ず
会話が無いまま2週間経ってしまった
とうとう明後日 彼女は旅立ってしまう
あ「横田氏・・・」
横「??!」
あ「やっぱりここにいると思ったよこの男 来るのに800円かかったから 帰りはデフォで奢るように」
横「坂・・・田・・・・」
あ「バカじゃネ?泣いてんの?横田氏 ねえ横田氏」
横「うるせーよ 繊細なんだよ センシティブなんだよ俺は!」
あ「あたし消えちゃうわけじゃないんだから 泣かなくていいよ」
横「・・・・・・」
あ「思いっきり乙女モードだね 普通逆じゃね?w」
横「・・・立ち直ったよ」
あ「嘘だね」
横「大丈夫だって」
あ「さあね」
横「生意気」
あ「上等だね」
砂に足をとられながら 2人しかいない海岸 大きな声でお互いの名前を呼んだ
「ここ この前来た時は 梅雨時だったな」
「起きたら雨降ってたよね」
あ「ねえ あの頃みたいにさ 抱きしめてよ」
横「やだ」
あ「なんで? 抱きしめてよ」
横「悲しくなるじゃん」
あ「なんないよ」
横「なるよ」
あ「へんなの・・・ つか 本当は抱きしめたくてしょうがないんでしょ?でしょ?」
横「・・・・うん・・・」
あ「うんとか言ってんの なにこの純情少年!ピュアピュア!」
横「坂田がいなくなるのに 坂田に元気付けられてるな ありがとうね」
あ「へへっ」
横「大好きだよ」
あ「・・・大好き」
お互い少し上手くなった舌使いで
鈍い歯の感触を楽しむように
何度も何度も唇を重ねた
涙の味がするキスなんて 歌の歌詞みたいじゃねーかなんて
内心現実に戻ったりしながら
横「最後のキス か・・・」
あ「意外と最後じゃないかもしれないよ」
横「なら いいけどね」
あ「行くな って言ってくれないの?なんで?ねえなんで?」
横「言わないよ」
あ「なんで?」
横「坂田が決めた事だし 止める権利はないよ」
あ「バスを走って追いかけたり 列車と平行して走るトラックの荷台で手を振りながら”ずっと待ってるから~”とか叫んだりしないわけ??」
横「どこの三丁目の夕日だよそれ」
あ「そうなんだ 言ってくれないんだ・・・」
横「(本当は 言いたくて仕方がないんだよ)」
あ「今日ね 泊まるって言ってきた だからフリー!」
横「ふぅん」
あ「あたしから 誘って あ ・ げ・・・
あ「んぐっ
坂田の口に手をあてて
横「そこまで!」
あ「やだやだ 一大決心してきたのに のにのに」
横「もっとちゃんとしたヤツと決心しろよ」
あ「なにそれ なにその世界で一番お殿様」
横「ちゃんと一歩引いてるだろ えらいな俺」
あ「えらくないよ」
横「いままで 本当にありがとうね 何度も何度も 坂田に救われたんだよ」
横「感謝してもしきれないよ 必ず恩返しするからね」
あ「別にいいよ あたしも・・・」
横「送ってくよ 仰せのとおり デフォで帰りの電車賃は出すからさ」
あ「横田・・・」
あの時2人で見た時と違う 冬の星座に包まれて
何度も何度も抱き合いながら
確かめながら
最後のデートを 心から楽しんだ
あずきちゃん いままでありがとう
<おわり>
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