健康と福祉を考えるブログ

双極2型障害の患者「レモンメロンパン」が、現代の医療、健康、福祉を素人なりに考えて綴るブログです。

小児/思春期のうつ病

2007-10-16 07:20:05 | 精神疾患
10月10日の記事で、「子供の気分障害」について触れたが、それに関するブログ記事を見つけたので、引用させて頂く(詳細は下記のリンク先参照のこと)。

> 実は私は、いわゆる本当の「うつ病」は酸いも甘いも噛み分けた大人がかかる病気であり、子どもはかからないものだと思っています。つまり、いわゆる「小児のうつ病」はより典型的な「成人のうつ病」とはちょっと別の疾患と考えるべきなのではないか? という考えを持っています。

この示唆は、たいへん興味深い。

> 以前の研究から、「小児のうつ病」は大人になってからパーソナリティー障害になる傾向があることが示唆されていたため、著者らは12歳の子どもたちが21歳になる時まで追跡調査し、パーソナリティー障害の発生率を調べています。その結果、「小児うつ病」は反社会性人格障害(オッズ比10.5)、依存性人格障害(オッズ比14.5)、受動攻撃性人格障害(オッズ比9.8)、などのリスクを有意に相当に高めてしまうことが示されました。

(小児の)うつ病と人格障害の関係については、私も日々気になるところである。

> しかし私には、むしろその人がもともと持っている「パーソナリティー障害」の小児期での表れ方が「抑うつ症状」という形をとりがちである、ということではないか? と思えるのです。

もちろん、大人の人格障害にも抑うつ症状はしばしばみられるのであるが、小児の場合、それが顕著である、ということであろうか。

> いわゆる「小児のうつ病」がただの普通の「うつ病」ではなく、抗うつ薬だけ与えて治せるような簡単な問題ではなかろう・・・という議論の意味がお分かりになるかと思います。

大人の場合もそうだが、特に小児を対象とした場合、うつ病と人格障害との見極めが重要ということであろう。

「夜回り先生」の名で有名な水谷修氏によると、日本の青少年のリストカット人口は100万人を超えたそうである。
リストカットや自傷行為をする若者が、100%人格障害とは一概に言えないが、この行動化と精神疾患との関係がより明らかになれば、リストカットに走る若者を減らすことができるのではないか、と考える。

日本にも、パーソナリティ障害を専門とする精神科医がもっと増えてほしいと切に願う。


【関連記事】(トラックバックを張れる記事については、トラックバックさせて頂きました)

子どもの「うつ」が抱える問題の深刻さ(Yahoo!ブログ - Dr.KOBAの身もふたもない話)

夜回り先生


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