テレビとうさん

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「嘘」 と 「思い込み」

2020年06月02日 | 倫理・道徳
 子供の頃に「夢(寝てみる夢)」を見て、大人になってから思い出しても、それが「夢だったのか現実だったのか」の確証が持てない時が有ります。また、「過去の事件」で強烈な印象が残った場合、忘れたころに「似た事件」が起こると現実には起きていない記憶と重なり合って、恰も現に「強烈な事件」が起こっていると錯覚する人もいるようです。

 これは、他人には見えない虚象(虚像)なのですが、「実際に見える」と思う人にとっては「事実」となります。この現象で「本人にとって不利」になると判断された場合にはPTSDと診断される事もありますが、「本人とって有利」に思える場合は「嘘」や「思い込み」と判断されます。

 「虚言癖」のある人は、「自分がウソをついても何の得にもならない」と言って「ウソ」をつきます。また、妙に自尊心の高い人が「他人から助けられた」ことが有っても、自分が助けられた事を否定したり忘れるために「自分は助けられる価値のある人間だ」と「思い込む」のも自然な行為で、裏切りとか「嘘の意識」は有りません。

 幼少期の「
純粋経験」で、嘘で儲けた人や嘘で損した人に対して「強烈な印象」が残っている場合は、「嘘」が本人の「道徳」として定着しやすいので、他人がこの「特有の道徳心」を正す事は難しく、若しもその人が「良い人」なら「倫理」を教える事で本人の「気づき」を俟つしかなく、「悪い人」なら無視する以外に手の打ちようは有りません。「悪い人」にも人権派弁護士が付いているので、糺すと逆に「人権侵害」で訴えられます。

 現在の法律(刑法)では、「罪を犯すと罰せられる」事は書いていますが「悪い事をしてはいけない」とは書いていません。
 
第三十五条 法令又は正当な業務による行為は、罰しない。
第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

等、罰するか罰しないかを書いているだけで、「罪を犯してはならない」とは書いていません。それなりの覚悟が有れば、或いは「罰」を望むのなら、犯罪を推奨しているようにも見えます。

 日本人の様に見える法学部を卒業した国会議員や官僚などにも平気で「嘘」を吐く人がいますが、自分自身は正しいと「思い込んでいる」のかも知れません。それは、法律には「”正しい”行為は罰しない」と書いてあると「思い込んでいる」ような気もします。

 「正しい」かどうかは自分の判断で決めれますが、「正当」の場合は法律や道理にかなっていなくてはなりません。




2 コメント

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Unknown (goozmakoto)
2020-06-03 19:12:53
法律の文章などめったに読むことはないのですが、読むたびに日本語としてどうかと思うことが多いのです。やはり法律は欧米から取り入れたものがベースだからでしょうか。何でこんな面倒な言い方をする、と思うことが多いのです。
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Unknown (yk-soft-85)
2020-06-03 21:49:58
猫の誠さんへ。

十七条の憲法や、武家諸法度などは「しなさい。してはいけない。する事。すべからず。」と書いているところを見ると、やはり明治以降は、欧米の「民主主義」が原因ではないでしょうか。
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