マルチビタミン・ミネラルサプリ摂取で「早く死ぬ」研究結果
2011年10月10日発表
「A、Eなど脂溶性ビタミンは過剰摂取で健康被害を生む」である
ビタミンやミネラルをサプリとして摂取する習慣のあるグループは
習慣がないグループより死亡リスクが高くなるケースが多数あったと、
米国医師会の内科専門誌に発表された。
特にリスク上昇と強い相関関係があったのが、
■鉄分のサプリ、は総死亡リスクの上昇と強く、かつ用量依存的に結びついていた。
■ビタミンE大量摂取で前立腺がん発症割合が17%上昇
■ビタミンE、
ビタミンA、
ベータカロチン、
など一部の抗酸化物質のサプリが有害になりうる
■カルシウムのサプリは一貫して総死亡リスクの低下に結びついていた。
用量依存性は不明という。
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サプリメントの摂取は大半の人で不要、逆効果も 研究
2011年10月11日発信地:ワシントンD.C./米国
【2011/10月11日 AFP】
ビタミンサプリメントの摂取は大半の人では必要ない。
それどころか、年配女性では死亡リスクが高くなる恐れもある。
米国医師会(American Medical Association)の、
内科専門誌「アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン(Archives of Internal Medicine)」、
に2011/10/10日、このような研究結果が発表された。
米国では、2人に1人が何らかのビタミン剤を摂取している。
東フィンランド大(University of Eastern Finland)と、
米ミネソタ大(University of Minnesota)の研究チームは、
200億ドル(約1兆5000億円)規模のサプリメント産業が既に栄養状態の良い国民の寿命を延ばすことに貢献しているかを探るため、
米アイオワ州の女性を対象にした健康調査「Iowa Women's Health Study」の、
データ(参加人数3万8772人、平均年齢62歳)を分析した。
1986年、1997年、2004年のサプリメントに関する自己申告を見ると、
当初サプリを使用していたのは全参加者の66%だったが、
04年にはこの割合が85%に上がった。
サプリを使用している人は健康的なライフスタイルを示す指標が高かった。
サプリを使用していない人よりも非喫煙者が多く、低脂肪食の割合が高く、運動量も多かった。
ただし、
サプリを使用した人の死亡リスクが使用しない人よりも高くなるケースも多数あった。
特に、
■鉄分のサプリは総死亡リスクの上昇と強く、かつ用量依存的に結びついていた。
一方で、
■カルシウムのサプリは一貫して総死亡リスクの低下に結びついていた。
用量依存性は不明という。
研究チームは、
■鉄分サプリの使用者で死亡リスクが高くなる理由について、
サプリを使用せざるを得ない根本原因が存在する可能性を排除しておらず、
さらなる研究が必要だと述べている。
■年配女性に有益なサプリはビタミンD3だけか
今回の結果を受け、
医師らは、栄養不足を解消するために必要な場合を除き、
摂取した場合のリスクを考慮すべきだと呼び掛けている。
セルビア・ニス大(University of Nis)のGoran Bjelakovic医師らは、
解説記事で、「『多ければ多いほど良い』というパラダイムは間違いだ」と述べた。
今回の結果は、
ビタミンE、
ビタミンA、
ベータカロチン、
など一部の抗酸化物質のサプリが有害になりうることを示す新たな証拠だとした上で、
「ビタミンとミネラルのサプリは、少なくとも栄養状態が良い人には予防措置としてすすめられない」と記している。
Bjelakovic医師らによると、
年配女性、そして恐らくは年配男性にも有益と見られる唯一のサプリは、
ビタミンD3だという。食事または日光暴露により十分なビタミンD3を得られなかった場合に、有効だという。
なお、
カルシウムサプリを摂取すべきかの問題については、
「さらなる調査が必要」としている。
(c)AFP-AFPBB News
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