釣り船編で記述した周防大島旅行記の後編である。
今回は無人島でサバイバルに挑む。
要は、無人島へ行き、モリ一本で食料を調達するのである。
午前の干潮を見計らって、周防大島町平野の港から無人島(鍋島)へ向かう。
なぜ干潮かというと、干潮になると水深が浅くなるので、重要な食料のひとつであるサザエが獲れやすくなるのである。
また、海底に潜むタコ、ガシラ、メバルなど底物系も狙いやすくなる。
とにかくモリ一本が唯一の武器なので、息の続く限り獲物に接近せねばならない。
ちなみに装備は、モリ(3,4,5叉各種。性能に差は無い。釣具店で一本400円程度。)、シュノーケル+ゴーグル、マリンシューズ、足ヒレ(あるのと無いのとでは機動力がぜんぜん違う。また潮の流れに逆らい進むことができるので必須アイテム。)、水着、軍手、長袖シャツ(岩場にはチクチク刺してくる海草やクラゲがいるので、着た方が良い。岩場で切り傷を作らないためにも重要。海の危険な生き物を避けるためにも、できれば全身を覆うような装備が望ましい。)である。
持ち物は、魚を入れる網、クーラーボックス、焚き火用の新聞紙、焚き火用の大枝数本、チャッカマン、絆創膏、消毒液など。
鍋島に向かう途中に前小島がある。この周辺にはタコの繁殖用に沈めた蛸壺が多くあり、よく壺に入ったタコが獲れる。
左から:前小島近影、前小島と中小島、鍋島から見た前小島と中小島
鍋島に近づく。鍋島は周囲数十メートル程度の小さな島で、干潮時には長い鼻のような道が出現し手前の岩礁と繋がる。
左から:鍋島と小さな岩礁、鍋島に上陸
鍋島に上陸し、早速サバイバル開始である。ここで魚を獲らないと、今日の昼飯・晩飯はごはんのみとなってしまう。
勇んで飛び込んだものの、海水は天気が悪いため8月なのに冷たい。
また、天候と潮の流れのせいか、プランクトンなどで視界が悪くなっている。
島の周囲10~20mくらいは、水深2~5mの起伏にとんだ浅い海が広がっており、それほど恐怖感は感じないが、それを過ぎると急に深くなり、青くかすんだ海底へ吸い込まれそうな恐怖を感じる。
この辺り(に限らず島の多い瀬戸内海全体)は海流が激しいので、外海へは行かないほうが良い。
モリを引き絞り、魚に気づかれないよう接近して、モリを放つ。
しっかり狙わないと、当たらないし、当たっても弾かれてしまう。
ベラなどは、石をひっくり返すと、石の裏の藻を食べにくるので、それを待ち伏せても良い。
メバルは、意外にも動きが鈍いので、群れを見つけることができれば、すぐ獲れる。
タコは、たまに見つける蛸壺の中、もしくは岩の下あたりに潜んでいるので、モリで引きずり出すか、強引に突く。
吸盤に気をつけよう、吸い付きは跡が残るほど強力である。
ガシラは、海草や藻の間に潜んでおり、海底に潜れば見つかる。なかなか逃げないので、見つけることができれば、すぐ獲れる。
スズメダイは、群れがいる部分で待ち伏せ。
サザエは、岩の割れ目の間、海底の穴の中にいる。ウニも同様。
他にもチヌやイシダイなどの大物がいるけれど、動きが速く獲ったことが無いので、攻略法は自分で考えてください。(というか教えてください。)
注意点。
海中では、総じて物が大きく見え、海上に引き上げてみて意外に小さくガッカリすることが多いが、小さいものは獲らないようにしよう。
当たり前だが、自分たちが食べる分だけ獲る、乱獲はしない。
そして、モリを扱うので周囲の状況には注意を払うように。
また、海には危険な生き物(オニオコゼ、ハオコゼ、ゴンズイなど)がいるので、岩や海底に触れるときは、十分確認する。ゴンズイは、ダマのような群れをつくっているので近づかない。
開始から3時間、獲れたのはガシラ5匹、メバル5匹、タコ2匹、サザエ10個、アイナメ2匹、ベラ数匹、ススメダイ1匹が獲れた。
島の石で簡単なかまどを作って火をおこし、獲れたメバルに木の枝を突き刺して、そのまま焼く。
メバルの白身がうまい。
味付けは海水で十分、うますぎる。
サザエは酒としょうゆで味付けし壺焼きにするが、これもうまい。
獲れたての天然物はどれもうまい。
無人島サバイバルは、こうして「うまい、うまい」を連発しながら終幕したのである。
左上から:獲れた魚とサザエ・装備など、獲れたアイナメ、サザエとベラとウニ
左下から:かまど、メバルを焼く、岩礁から鍋島を望む
◇
潜って獲って運動して、うまいものも食べられる、そんな海を満喫できる島、それが周防大島である。
今回は無人島でサバイバルに挑む。
要は、無人島へ行き、モリ一本で食料を調達するのである。
午前の干潮を見計らって、周防大島町平野の港から無人島(鍋島)へ向かう。
なぜ干潮かというと、干潮になると水深が浅くなるので、重要な食料のひとつであるサザエが獲れやすくなるのである。
また、海底に潜むタコ、ガシラ、メバルなど底物系も狙いやすくなる。
とにかくモリ一本が唯一の武器なので、息の続く限り獲物に接近せねばならない。
ちなみに装備は、モリ(3,4,5叉各種。性能に差は無い。釣具店で一本400円程度。)、シュノーケル+ゴーグル、マリンシューズ、足ヒレ(あるのと無いのとでは機動力がぜんぜん違う。また潮の流れに逆らい進むことができるので必須アイテム。)、水着、軍手、長袖シャツ(岩場にはチクチク刺してくる海草やクラゲがいるので、着た方が良い。岩場で切り傷を作らないためにも重要。海の危険な生き物を避けるためにも、できれば全身を覆うような装備が望ましい。)である。
持ち物は、魚を入れる網、クーラーボックス、焚き火用の新聞紙、焚き火用の大枝数本、チャッカマン、絆創膏、消毒液など。
鍋島に向かう途中に前小島がある。この周辺にはタコの繁殖用に沈めた蛸壺が多くあり、よく壺に入ったタコが獲れる。
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左から:前小島近影、前小島と中小島、鍋島から見た前小島と中小島
鍋島に近づく。鍋島は周囲数十メートル程度の小さな島で、干潮時には長い鼻のような道が出現し手前の岩礁と繋がる。
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左から:鍋島と小さな岩礁、鍋島に上陸
鍋島に上陸し、早速サバイバル開始である。ここで魚を獲らないと、今日の昼飯・晩飯はごはんのみとなってしまう。
勇んで飛び込んだものの、海水は天気が悪いため8月なのに冷たい。
また、天候と潮の流れのせいか、プランクトンなどで視界が悪くなっている。
島の周囲10~20mくらいは、水深2~5mの起伏にとんだ浅い海が広がっており、それほど恐怖感は感じないが、それを過ぎると急に深くなり、青くかすんだ海底へ吸い込まれそうな恐怖を感じる。
この辺り(に限らず島の多い瀬戸内海全体)は海流が激しいので、外海へは行かないほうが良い。
モリを引き絞り、魚に気づかれないよう接近して、モリを放つ。
しっかり狙わないと、当たらないし、当たっても弾かれてしまう。
ベラなどは、石をひっくり返すと、石の裏の藻を食べにくるので、それを待ち伏せても良い。
メバルは、意外にも動きが鈍いので、群れを見つけることができれば、すぐ獲れる。
タコは、たまに見つける蛸壺の中、もしくは岩の下あたりに潜んでいるので、モリで引きずり出すか、強引に突く。
吸盤に気をつけよう、吸い付きは跡が残るほど強力である。
ガシラは、海草や藻の間に潜んでおり、海底に潜れば見つかる。なかなか逃げないので、見つけることができれば、すぐ獲れる。
スズメダイは、群れがいる部分で待ち伏せ。
サザエは、岩の割れ目の間、海底の穴の中にいる。ウニも同様。
他にもチヌやイシダイなどの大物がいるけれど、動きが速く獲ったことが無いので、攻略法は自分で考えてください。(というか教えてください。)
注意点。
海中では、総じて物が大きく見え、海上に引き上げてみて意外に小さくガッカリすることが多いが、小さいものは獲らないようにしよう。
当たり前だが、自分たちが食べる分だけ獲る、乱獲はしない。
そして、モリを扱うので周囲の状況には注意を払うように。
また、海には危険な生き物(オニオコゼ、ハオコゼ、ゴンズイなど)がいるので、岩や海底に触れるときは、十分確認する。ゴンズイは、ダマのような群れをつくっているので近づかない。
開始から3時間、獲れたのはガシラ5匹、メバル5匹、タコ2匹、サザエ10個、アイナメ2匹、ベラ数匹、ススメダイ1匹が獲れた。
島の石で簡単なかまどを作って火をおこし、獲れたメバルに木の枝を突き刺して、そのまま焼く。
メバルの白身がうまい。
味付けは海水で十分、うますぎる。
サザエは酒としょうゆで味付けし壺焼きにするが、これもうまい。
獲れたての天然物はどれもうまい。
無人島サバイバルは、こうして「うまい、うまい」を連発しながら終幕したのである。
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左上から:獲れた魚とサザエ・装備など、獲れたアイナメ、サザエとベラとウニ
左下から:かまど、メバルを焼く、岩礁から鍋島を望む
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潜って獲って運動して、うまいものも食べられる、そんな海を満喫できる島、それが周防大島である。