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ハイイロのおと。(移転しました)

感じたこと、考えたこと、備忘録。

夏の周防大島旅行~無人島編~

2005-08-13 05:57:32 | 旅記(国内旅行)
釣り船編で記述した周防大島旅行記の後編である。

今回は無人島でサバイバルに挑む。
要は、無人島へ行き、モリ一本で食料を調達するのである。

午前の干潮を見計らって、周防大島町平野の港から無人島(鍋島)へ向かう。
なぜ干潮かというと、干潮になると水深が浅くなるので、重要な食料のひとつであるサザエが獲れやすくなるのである。
また、海底に潜むタコ、ガシラ、メバルなど底物系も狙いやすくなる。
とにかくモリ一本が唯一の武器なので、息の続く限り獲物に接近せねばならない。

ちなみに装備は、モリ(3,4,5叉各種。性能に差は無い。釣具店で一本400円程度。)、シュノーケル+ゴーグル、マリンシューズ、足ヒレ(あるのと無いのとでは機動力がぜんぜん違う。また潮の流れに逆らい進むことができるので必須アイテム。)、水着、軍手、長袖シャツ(岩場にはチクチク刺してくる海草やクラゲがいるので、着た方が良い。岩場で切り傷を作らないためにも重要。海の危険な生き物を避けるためにも、できれば全身を覆うような装備が望ましい。)である。
持ち物は、魚を入れる網、クーラーボックス、焚き火用の新聞紙、焚き火用の大枝数本、チャッカマン、絆創膏、消毒液など。

鍋島に向かう途中に前小島がある。この周辺にはタコの繁殖用に沈めた蛸壺が多くあり、よく壺に入ったタコが獲れる。

前小島近影 前小島と中小島 鍋島から見た前小島と中小島

左から:前小島近影、前小島と中小島、鍋島から見た前小島と中小島

鍋島に近づく。鍋島は周囲数十メートル程度の小さな島で、干潮時には長い鼻のような道が出現し手前の岩礁と繋がる。

鍋島と小さな岩礁 鍋島に上陸

左から:鍋島と小さな岩礁、鍋島に上陸

鍋島に上陸し、早速サバイバル開始である。ここで魚を獲らないと、今日の昼飯・晩飯はごはんのみとなってしまう。
勇んで飛び込んだものの、海水は天気が悪いため8月なのに冷たい。
また、天候と潮の流れのせいか、プランクトンなどで視界が悪くなっている。
島の周囲10~20mくらいは、水深2~5mの起伏にとんだ浅い海が広がっており、それほど恐怖感は感じないが、それを過ぎると急に深くなり、青くかすんだ海底へ吸い込まれそうな恐怖を感じる。
この辺り(に限らず島の多い瀬戸内海全体)は海流が激しいので、外海へは行かないほうが良い。

モリを引き絞り、魚に気づかれないよう接近して、モリを放つ。
しっかり狙わないと、当たらないし、当たっても弾かれてしまう。
ベラなどは、石をひっくり返すと、石の裏の藻を食べにくるので、それを待ち伏せても良い。
メバルは、意外にも動きが鈍いので、群れを見つけることができれば、すぐ獲れる。
タコは、たまに見つける蛸壺の中、もしくは岩の下あたりに潜んでいるので、モリで引きずり出すか、強引に突く。
吸盤に気をつけよう、吸い付きは跡が残るほど強力である。
ガシラは、海草や藻の間に潜んでおり、海底に潜れば見つかる。なかなか逃げないので、見つけることができれば、すぐ獲れる。
スズメダイは、群れがいる部分で待ち伏せ。
サザエは、岩の割れ目の間、海底の穴の中にいる。ウニも同様。
他にもチヌやイシダイなどの大物がいるけれど、動きが速く獲ったことが無いので、攻略法は自分で考えてください。(というか教えてください。)

注意点。
海中では、総じて物が大きく見え、海上に引き上げてみて意外に小さくガッカリすることが多いが、小さいものは獲らないようにしよう。
当たり前だが、自分たちが食べる分だけ獲る、乱獲はしない。
そして、モリを扱うので周囲の状況には注意を払うように。
また、海には危険な生き物(オニオコゼ、ハオコゼ、ゴンズイなど)がいるので、岩や海底に触れるときは、十分確認する。ゴンズイは、ダマのような群れをつくっているので近づかない。

開始から3時間、獲れたのはガシラ5匹、メバル5匹、タコ2匹、サザエ10個、アイナメ2匹、ベラ数匹、ススメダイ1匹が獲れた。
島の石で簡単なかまどを作って火をおこし、獲れたメバルに木の枝を突き刺して、そのまま焼く。
メバルの白身がうまい。
味付けは海水で十分、うますぎる。
サザエは酒としょうゆで味付けし壺焼きにするが、これもうまい。
獲れたての天然物はどれもうまい。

無人島サバイバルは、こうして「うまい、うまい」を連発しながら終幕したのである。

獲れた魚とサザエ・装備など 獲れたアイナメ サザエとベラとウニ


かまど メバルを焼く 岩礁から鍋島を望む

左上から:獲れた魚とサザエ・装備など、獲れたアイナメ、サザエとベラとウニ
左下から:かまど、メバルを焼く、岩礁から鍋島を望む



潜って獲って運動して、うまいものも食べられる、そんな海を満喫できる島、それが周防大島である。

夏の周防大島旅行~釣り船編~

2005-08-13 02:26:08 | 旅記(国内旅行)
周防大島とは、山口県の東南部に浮かぶ東西に長い島である。
本州とは大島大橋とつながっている。
交通アクセスは、JR大畠駅からバス等が利用できる。



2005年7月29日(金)。
仕事の後、急ぎJRを乗り継いで、山口県の大畠(おおばたけ)駅に到着する。
そこから知り合いの車で、今回の拠点である山口県周防大島町平野に向かう。

翌朝6時前に起床。釣り船が待つ大畠港へ。
釣り場所は本州と周防大島を結ぶ大島大橋(全長1020m。連続トラス橋としては世界第2位の長さを誇る)の下である。
ここに大畠漁業協同組合に依頼した釣り船を出してもらうことになっている。
ここは日本三大潮流のひとつ「大畠瀬戸の渦潮」があり、潮の流れが速いため※、鯛、チヌ、ガシラ(カサゴ)、メバルなどが良く釣れるのである。

大畠漁業協同組合の連絡先
〒749-0101玖珂郡大畠町大字神代4825-1
TEL:0820-45-2321, FAX:0820-45-2093


※最大潮流9ノット、最狭部は約700m、水深約20m。灯台のある大磯の他に大小の暗礁があり、海の難所の一つに数えられている。

大畠港と大島大橋 朝焼けと大島大橋 大きな大島大橋下を通過

左から:大畠港と大島大橋、朝焼けと大島大橋、大きな大島大橋下を通過


釣り方は、竿を使わない手釣りというやつで、初心者でも生きエビに釣り針を突き刺すことができれば大丈夫である。
長い釣り糸の先に付いた針に、小エビの頭を刺し、後はひたすら糸と小エビを海底までおろす。
エサが海底まで着いたら、糸を約1メートル引き上げる。
4~5分おきに糸を大きく上下させ、小エビに刺激を与えて泳がせるのがコツ。

早朝7時から12時まで釣り続けた結果、釣り人4人で「ガシラ30匹、グチ(かまぼこに使われる魚)4匹、メバル2匹、青ベラ6匹、エイ1匹(!)」が釣れた。
メンバーの中にはベテランの釣り師がいたが、やはり天然鯛は難しいようだ。

孤島に立つ灯台 釣れたガシラ 釣れたメバル

エサの小エビ 大漁(ガシラ30匹、グチ4匹、メバ2匹、ベラ6匹) 大漁(エイまで釣れる)

左上から:孤島に立つ灯台、釣れたガシラ、釣れたメバル
左下から:エサの小エビ、大漁(ガシラ30匹、グチ4匹、メバル2匹、ベラ6匹)、大漁(エイまで釣れる)


周防大島の拠点に帰り、釣れた魚を早速料理する。
ベラは焼き魚に、グチはフライに、メバルは刺身に、ガシラは煮付け・刺身にする。
数時間前まで海を泳いでいた魚だけあって、どれもうまい。
特にメバルとガシラが非常にうまい。
エイはちょっと迷ったが、結局、ぶつ切りにして煮付けにする。
漁師は、エイ肉はゼラチン質で柔らかく食べやすいと言うが、確かに柔らかく不思議な味である。骨もあるが気にならないほど柔らかい。普段味わえない珍味である。

メバルとガシラの刺身 ガシラの煮付け エイの煮付け

左から:メバルとガシラの刺身、ガシラの煮付け、エイの煮付け



日常生活とはちょっと時間の進み方がちがう、夏休みを過ごすにふさわしい島、それが周防大島である。

後半の無人島編につづく。

夕暮れの厳島神社~日本三景・宮島~

2005-07-17 04:47:13 | 旅記(国内旅行)
 夕暮れの宮島・厳島神社を写真に収めようと、午後の遅い時間に宮島に向かった。広島電鉄を利用し宮島口のフェリー乗り場へ向かう。(広島駅から広電宮島口駅までは1時間程度)
≪広島電鉄≫ 
広島電鉄の車内 車窓から見る風景 広電の案内板
左から広島電鉄の車内、車窓から見る風景、広島電鉄の案内板

フェリーに乗り込む。
≪フェリーの内部と発着場≫
フェリーの内部 フェリー発着場

宮島に到着(宮島の案内図)。相変わらず鹿がたくさんいる。
≪鹿≫
①鹿と大鳥居 ②午後の光を浴びてのんびり鹿 ③千畳閣で座っていた鹿
④ゴミ箱をあさっていた鹿 ⑤宮島水族館前でビールの空箱を食べる鹿
左上より、①鹿と大鳥居・②午後の光を浴びてのんびり鹿・③千畳閣で座る鹿・④ゴミ箱をあさっていた鹿・⑤宮島水族館前でビールの空箱を食べる鹿(宮島の鹿はよくゴミを食べる)

≪その他宮島で会った動物たち(カニ、鳩)≫
カニ つがいの鳩
清盛神社近くにいたカニとつがいの鳩

≪建物・厳島神社、千畳閣、清盛神社≫
修理中 参拝入り口 回廊1
回廊2 回廊3 舞台
舞台の先っぽ 千畳閣 清盛神社

≪宮島の町並みとあなごめし≫
町並み 橋 橋の下の鹿
宮島の町並み

あなごめし
宮島水族館前の定食屋で食べたあなごめし(¥1,250)

≪夕暮れと大鳥居≫
夕暮れと大鳥居1 夕暮れと大鳥居2

≪おまけ・みやげ物屋≫
鹿の置物 しゃもじが沢山
鹿の置物としゃもじ



 まぁベタな観光地ですが、いろいろ写真を撮ってきました。転載自由です。気が向いたら使ってやってください。宮島の各施設は早くに閉まってしまうみたいなので(厳島神社:午後6時まで、宮島水族館:午後5時まで等)、楽しむなら朝から行ったほうが良いですね。

江田島の海上自衛隊見学

2005-07-16 04:50:26 | 旅記(国内旅行)
 広島県広島市の宇品港から船で20分、江田島に上陸した後バスで5分程度南へ向かった江田島湾を臨む地に、江田島の海上自衛隊第1術科学校・幹部候補生学校がある。陸路で行くことも可能であるが、船で行ったほうが時間もかからないし楽しい。うまくいけば潜水艦が航行しているのも見ることができる。周辺地図(マピオン)


フェリーから見る潜水艦

 江田島の海上自衛隊は、もともと海軍兵学校があったところである。この海軍兵学校は明治21年(1888年)に東京築地から江田島に移転以来、第2次世界大戦の終戦により昭和20年12月に閉鎖されるまで、約60年の間、日清戦争や日露戦争などで活躍した旧海軍の人材を育成した。終戦後10年間は連合軍が教育施設等に使用し、昭和31年(1956年)1月に返還された。返還後、当時横須賀にあった術科学校が当地江田島に移転、その後昭和32年5月に幹部候補生学校が開校し現在に至っている。

≪みどころ≫
 まずは大講堂。案内人の説明によると、大講堂は大正6年(1917年)に当時40万円をかけて御影石で作られた建物であり、内部には石畳、2階の貴賓席、舵輪をかたどったシャンデリア、重厚な演壇がある。


大講堂外部

大講堂の床と柱

大講堂のシャンデリア

大講堂の演壇

 次に見えてくるのは幹部候補生学校。英国風のレンガ造りの建物であり、話によるとレンガも英国製で一つ一つ梱包して軍艦で運んできたらしい。建物内部にある連続アーチの回廊が美しい。


レンガ造りの連続アーチ回廊

 幹部候補生学校の隣にある第1術科学校の前には芝生のグラウンドが広がる。グラウンドの縁、海に面したところに戦艦「陸奥」の40サンチ主砲がそえつけられている。「陸奥」には40サンチ主砲が8門搭載されており、これはその4番砲塔で新式砲との換装のため昭和10年に撤去され、教材として設置されたもの。弾の重量は1トン、最大射程距離は30kmとのこと。


陸奥の40サンチ主砲

 最後に教育参考館。ここでは、歴代の海軍の幹部(海軍兵学校の校長、日露戦争時の東郷平八郎元帥、広瀬中佐など)の遺品や写真、血染めのコート(!)、特攻隊員の遺書が展示されている。司馬遼太郎の「坂の上の雲」など、明治期の戦争小説が好きな人は熱くなれます。なぜか館内は全面写真撮影禁止(撮影すると本人立会いの下、データをすべて消去させられる)。教育参考館の外には、昭和16年12月8日にハワイ真珠湾を攻撃した特殊潜航艇(実物)が展示されている。


特殊潜航艇

 おまけにみやげ物屋。海軍コーヒーや各種菓子類のほか、海上自衛隊手ぬぐい・戦艦大和手ぬぐい(250円)、海上自衛隊の制服・制帽、Tシャツなどが売られている。



 陸上自衛隊、航空自衛隊を見ていないので、他の自衛隊と比較できないけれど、旧日本軍色が色濃く残っているような印象を受ける。教育参考館では、歴代の海軍関係者がかっこよく展示され、特に「東郷平八郎」に至っては遺髪が祭られているほどである。愛国心を高めるにはちょうど良いかも・・・・。

参考文献
「江田島の海上自衛隊」(見学時にもらえる配布パンフレット)
「Architectural Map」 http://www.arch-hiroshima.net/a-map/hiroshima/etajima.html
(海上自衛隊第1術科学校・幹部候補生学校の各施設・アクセス方法などの詳しい情報を掲載)
「海上自衛隊第1術科学校公式HP」 http://www.dii.jda.go.jp/msdf/onemss/index.htm