近年は、夏場の酷暑で、記録を書く余裕がなかったのですが、久しぶりに。
この間、何人かの戦争体験者の知り合いの方を見送りました。
ガイドは、年に1~3回ペースで続けています。
戦後75年の報道などがどうなるか、気にしていましたが、テレビでは特番の本数が減り、特に当事者を中心にしたものが減少。NHKは地方局放送のものや過去の人気作を集中再放送しているだけで、レベルのばらつきが目立つ。
個人的にも、取材対応などでも、メディア内部の人員配置の変更や圧縮による業務集中を感じることも多く、現場記者が知識面でも、労働面でも苦しくなっているうえに、基礎知識としての歴史知識が少ない人が多いことを感じています。
毎年靖国の定点観測は続けていますが、一昨年あたりから、一層高齢世代と右翼団体の数が減り、40~30代の家族連れ、50~40代と思しきグループなどが増えていて、維持または漸減はコスプレチームという感じです。
今年は新型コロナウイルス感染症拡大の中、高齢世代はほぼいない、加えて高齢世代のために家族でという形態も見えませんでした。40~30代の家族連れ、50~40代と思しきグループなどが一層増えた印象です。
Webメディアなどでは、今年の参拝者は減少と靖国神社が発表したようにも書かれていますが、ソーシャルディスタンスを守るような指示・掲示はされていましたが、外苑や神門前までは特に足もとに印があるわけでもなく、神門から境内に入ると、黄色いテープでコの字のマークがあり、列に分けられて距離をとって拝殿へ参拝するようにはなっていました。
午後3時頃でも、神門を出て、二の鳥居の先まで列はありましたので、人数的には昨年よりは少なくとも多かったように感じます。昨年だと同じ頃には、神門の中でもほとんど列になっていない状況でした。昨年より多かったように見ています。
今年は政府の戦没者追悼式にも参列者が少なく、式典後に靖国神社に流れる人が少なかったと考えられます。
また、例年外国人の見学・参拝者が一定数いました。昨年や一昨年は何でもない日に行くと、半数以上は海外からのゲストということも珍しくなかったので、インバウンドの効果を感じていました。それがコロナでほぼ壊滅。
確実に少なかったのは国会議員等の参拝でそのために到着殿付近はそもそも警備がほとんどなく、柵で仕切られているだけで、近くまで行けるようになっていました。参拝~遊就館の流れが強く存在した一方で、カメラ小僧も含めたポイントのところを中心に見たり、政治家を応援するための見学のような人は少なかったのかと感じました。
あとは、坂の途中の右派が関心を持ちそうなテーマの宣伝チームも全体的に少なめ。法輪功はその中では多く目立ちました。
遊就館内は、先日来立場に関わらず靖国関係者以外のガイドが禁止となりました。そのためか、今回は展示を説明している人を見ることはありませんでした。
展示修正もいつも気にしているところにはなかったように思います。
館内の人の動きは、ある程度スムーズでした。見学者は少ない印象で、70年などではかなり多かったと思い、5年おきの切りのいい年はやや増加する感覚ですので、少し意外でした。
見学コースにショートカットが加わって以降、それを利用している人が多いのだろうとは思います。休憩スペース等も数が一部減らされていましたが、人が座れないほどいる、ということはありませんでした。
一方、人を制限して開けていた売店コーナーは盛況でした。
見つけたのはこれ。


コクーンの作者にジャケットの絵を描かせるとは、そして辻田さん監修ですか(受ける方も受ける方)。監修したからこのラインナップとも思えませんでしたが。
坂を下りると、九段下の交差点は例年のバリケードで在特会の対応中。今回は人数が少なく、囲む人も少なく。
はす向かいには、解体が進んでいる九段会館(軍人会館)が。

いろいろな意味で想定とは違った75年目の靖国でした。