なれ合い、妥協無しの本音ブログ

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総合的に考えないご都合主義で自粛を連呼する幼稚さ

2020-03-29 12:24:51 | 考え方
新型コロナウイルスの影響による自粛要請。不要不急の外出は控えてほしいということだ。感染者数が多くなるにつれて、多くの人が外出を控えるようになったのは事実である。しかし土日の外出自粛要請なので、金曜の夜はセーフという若者が都内の繁華街に集まっていたのは気持ちが悪いと言える。

中には不要不急とは何か、という意見も多数出ている。ここ数日、ようやく不要不急とはこういうことだという内容が発表されてきた。しかしその中身を見ると、実に陳腐なものだ。

1、 特に用のない外出は控える。
2、 人込みは避ける。
3、 閉鎖空間は避ける。
4、 近距離での会話は避ける。

何も目新しいことはない。今まで言われていたことと何ら変わらない。

政治家の仕事とは何かといえば、国民、あるいは地域民の「生命」、「身体」、「財産」を守ることである。つまり不要不急とはこの原則から考えればいい。

病院に行くこと、食料品を買うことは当然、不要不急とはならない。

さらにヨーロッパの国の中には給料の8割を補償するようなところもあり、金銭面での配慮がなされている。すでに法律が整備されているからこそ早急に補償を打ち出せているのだ。それからの外出自粛、あるいは違反した場合は罰則ということであり、まずは収入面での不安を軽減させているから自粛要請も受け入れやすいのだ。

アメリカは現金給付を決定した。

しかし日本はなんなのだ。行動の自粛要請だけでまだ何も補償対策を打ち出せていない。大胆なといういつもの大袈裟な表現だけで決まらない。下手をすれば和牛の購入権や商品券という話で時間を浪費する。全体主義は無責任という企業の会議に象徴されるように、時間の浪費は日本人の得意技である。阪神淡路大震災では、対策会議の名称をどうするかで時間を浪費した頭の構造は何も変わっていない。

また、現金給付は貯蓄に回るから疑問視する連中もいる。どこまで頭が悪いのであろうか。まず大事なことは、少しでも安心してもらうことではないか。貯蓄に回って安心の一助となるならそれで効果はあるのだ。それが分からない連中が政治家、大臣という国が日本である。

東京オリンピックの延期についても遅れに遅れ、ようやく1年後ということで話が進んでいるようである。しかしオリンピックの開催こそ、不要である。平和の祭典ともいうのだから、世界が大混乱しているのにグズグズと話を延ばし、それだけではなくしばらくの間は強行に開催するといっていた首相をはじめ、組織委員会連中の脳内はお花畑。

あまりのだらしなさに、海外からは選手や競技団体、協会そのものから延期要請、不参加表明さえ出てしまった。この状況を「恥」と思えないのだからもはやその価値観は底辺である。そのような連中が推進しているのだから利権、名誉だけの話としか考えようがない。

無くても多くの人に影響がないものはかなり早い段階から延期、あるいは中止で話を進め、その方向性を打ち出していれば一貫性のある話だったのだ。

オリンピックは4年に一度である。つまり3年間はないものだし、多くの人にとっては直接生命、身体、財産に関わることではない。ましてや様々な種目で毎年どこかで世界大会がある。

ずばり言うが、スポーツ大会が皆無であっても、人類の生存に直接影響を与えるものではないのだ。食い物が無ければ人は死ぬが、野球大会が無くても人は死なない。

それなのに法的拘束力もないイベントの自粛要請を連呼し、色々なスポーツ大会が中止のなか、オリンピックは開催前提でいた一貫性のなさ。この程度が日本とIOCであり、国民、人間ありきではなく利権ありきだから判断を間違っていたのである。

棋士の谷川浩司氏は、「将棋は世の中に無くても人が生きることに直接関係はない。だからこそ棋士は謙虚でなければいけない」という趣旨のことを言っている。名言である。

そして今現在、日本に帰国した人は、自宅あるいは宿泊施設で2週間待機し、公共交通機関は使わないということになっている。

しかし日本を鎖国でもしない限り、様々な事情で移動者がいる。海外状況の悪化によりやむなく帰国する人もいる。しかしSNSでは帰国者を一律旅行者と決めつけ、罵詈雑言。この時期に移動しているとは何事だということだ。ネットの自称裁判官たちがゾンビのようにうごめいているが、とにかく幼稚な人が山盛りだ。

安全を考えて帰国したが、今度は14日の自主隔離。空港から自宅が近距離の人たちはまだよい。遠距離の人たちはどうしろというのだ。

では空港近隣の宿泊施設に自腹で予約をしようとしても、今度はホテル側から拒否される事態が発生している。

どれもこれも、一貫性が無く場当たり的、包括的な対応をしていない政治の幼稚さから悪影響が出ているのだ。

あくまでも自主隔離なのだから政治は関係がないというのであれば、要請をするなということだ。自主隔離ではあっても、一定の場所は用意するというのが政治の仕事ではないか。何もしていない。

阪神淡路大震災、東日本大震災という苦しい経験をしたにも関わらず、あるいは北朝鮮の脅威ということを言ってきているにも関わらず、大規模な被害が出そうなとき、今回のように影響が出ているときにどうすべきかの法律が何もない。

税金で高い給料をもらってきたのに、目先の利権だけで大事なことを何もしてこなかったのが政府与党なのだ。マスコミは公約を徹底検証し、何をやったか何をやらなかったかを明示せよということである。あまりに税金泥棒が多すぎる。

今では首相夫人が桜の鑑賞で写真が公開されている。どこまで頭が悪いのかということだ。しかし首相はレストランに行くのが悪いのかと言っているようだ。話をすり替えるな。そもそも率先して自粛するのが公の立場ではないか。

国内でのやるべきことをせず、世界に税金をばらまくことを繰り返していた低レベルの人は、相変わらず抽象的な発言だらけである。おかしな点を指摘されるとすぐに顔色が変わり、感情的になる。器が小さいのだから当然ながら、まるでリーダーシップがない。

2チャンネル創始者でフランス、パリに在住している西村博之氏が、こんな発言をしている。「バカなの? ねぇ、バカなの?」と。

それは、3月22日に発表された政府与党により新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急経済対策で、国の財政支出を15兆円を上回る金額とし、民間支出を含めた事業規模を30兆円超で調整に入ったその内容についてである。

国民への現金や商品券の支給の他、外食や旅行代金の一部を国が助成することを検討するという部分だ。

自粛要請をしているのに外食や旅行代金の一部ということを言っているのだから、バカなの?と言われても仕方があるまい。

原発事故が起きてもまだ原発前提で推進病が治らない。しかし大災害が起きても、いまだに広域の避難をどうするかも無い。原発事故のゴミ、稼働する原発から出るゴミをどうするのかも決まっていない。

もし各家庭から出るゴミの処理場、処分場が無いとしたら皆さんはどう考えるであろうか。大問題だと感じないだろうか。これほど愚かな状態がこの国の現状なのだ。しかも放射性廃棄物なのだから、扱いを間違えば人体に影響があるわけだ。

森友学園問題で自殺した財務省職員が遺書を残し、告発しているのに蓋をすることしか考えていない。文章の改ざんを指示したという関係者はその後、告発されても不起訴となり、結果として軒並み出世しているのは、まるで映画のアウトレイジの世界に似て、全員悪人である。

公文書の改善は違法行為である。しかし全員無罪で逆に出世。今だ誰も悪くないというのがこの国の実態である。

「日本を今一度洗濯致したく申候」と言ったのは幕末の坂本龍馬であるが、今の日本を見たらあまりにもひどすぎて、洗濯しても無理だと思うのではないだろうか。