自然のメモ

ダム撤去ヨーロッパ、アメリカ:日本は?

ダム?撤去?すでにこの出落ちで、毛嫌いする人らがいると思うのですが、私もちょっと信じられなかったのですが、西洋もアメリカも「自然に流れる川」へ、が世界の流れのようです。

 

 

環境展望台
海外ニュース
欧州環境庁、ヨーロッパの河川の流れを妨げる老朽化したダムや堰などの問題を紹介

欧州環境庁、ヨーロッパの河川の流れを妨げる老朽化したダムや堰などの問題を紹介|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア

 

こちらのサイトから、EUのサイトへ行けます.

こちらにいろいろな詳しい情報が載っています。

障壁とそれがヨーロッパの河川生態系に及ぼす影響を追跡する

 

これによると、川の連続性を止めるダム、水門、堰などにより、淡水生物多様性の80%の減少、監視対象の回遊魚個体群の55%の損失の主な原因の一つだそうで・・・日本も同じでしょうね。

 

ダム、堰、水門が無数にあることで、河川の連続性が断絶されるのは、素人でも分かることです。

それにより、日本ではどこでもいたウナギがもうどこにも見られないようになっているのは、誰でも目の当たりにしています。

また川をそのように改変してしまった結果、貴重な自然形態であった川の上流中流下流の生態、川岸や瓦礫地の自然生態、草地、土砂などの溜まる場、湿地やワンドもなくなってしまっています。

これにより我が国も、水質の変化、温度の変化、酸素、富栄養化、貧栄養化など、いろいろ起こっていると思います。

 

 

この中で、ダム撤去ヨーロッパというサイトがありました。この中で、あまりに膨大な量の情報があるので、ダム撤去、堰撤去などの例を挙げるのに、不足はないです。

 

ダム撤去ヨーロッパ HP より

ケーススタディ

Case studies - Dam Removal Europe

 

ここでは、さまざまなダムや水門、堰の撤去を見ることが出来ます。

 

EUも古い年代からダムや水門、水力発電所を作り始めたそうです。

バリア(堰)の数は100万を超えると言われ、その数をデータで見える化したサイトも作られ、市民に広く公開されています。

また撤去した堰の数も、地図にされ、見える化され、市民に広く公開されています。

同じサイトのページで見える化の地図

 

このサイトによると、2022年では16カ国の河川で325の障害物が撤去されたことで、川の流れが改善し、魚が繁殖地に到達できるようになったと。良いですね。

日本と同じ、EUでもウナギもおり、サケなどもおり、我が国も川の連続性は、他人事ではないです。

 

西欧アメリカでは、こうしたダム堰水門の撤去について、市民に広く公開されています。

我々一般でも読めるような、ガイドもあります。


ヨーロッパで自由に流れる川を取り戻す HPより

ダム撤去のための実務者用ツールキット 

 

Restoring Free-flowing Rivers in Europe

Restoring Free-flowing Rivers in Europe

A practitioner’s toolkit for dam removal.

The Nature Conservancy

 

 


アメリカ
AMERICAN RIVERS ダムを撤去したいですか?どこから始めればよいかわかりませんか?このガイドを確認してください HPより 

小規模ダムの撤去:プロジェクトマネージャーのための基本ガイド

 

Want to remove a dam? Not sure where to start? Check this guide out. —

Want to remove a dam? Not sure where to start? Check this guide out. —

As a national leader on dam removal, American Rivers strives to provide resources to the public to help inspire, educate, and ultimately increase the comfort lev...

 

 

 

このアメリカのHPでは、ダム撤去の見える化の地図があり、我々もアメリカのダム撤去を見ることが出来ます。

こうして、EUもアメリカも、見える化地図で、広く市民に公開されています。

 

 

こうした自然の川にすることにより、経済効果もあるそうで。

観光や釣り客が来て経済効果があることや、漁獲の販売高の増加、漁業などでのエサ代の半減し、ウナギの稚魚も増えたことなどが、ここに書かれています。

 

単なる自然の回復ではない、我々の経済と健康、環境にも関わり、自然回復とともに、我々も経済的にも、恩恵を受けるのは間違いなさそうです。

 

カチカチのセメント川では、ぼーと見るか、増水や堰や水門、そこに飛んで来るカワウかアオサギを見るだけですが、自然に流れる川にすることで、コウノトリやトキが飛んで来たり、蛍が飛んだり、川で生き物を見たり、自然の癒しを得たり、水質を良くしたり、炭素吸収や固定、気候変動に効果があったり、観光客が来たり、ウナギやアユを食べたり出来るわけです。

 

 

そう考えたら、カチカチセメント川は、利益が少ない、下策のように思えてなりません。

 

 

こうした経済効果、雇用効果も出せる自然に流れる川、川の連続性について、商売根性たくましい日本が、無益のまま、いやどころかマイナス要因にもさせて、0円で置いておくのは、足元暗しでないかと思えて来ました。

 

 

日本では、平成30年度に荒瀬ダム撤去が唯一行われたようです。


熊本県 荒瀬ダム撤去HP

【熊本県企業局】荒瀬ダム撤去HP

荒瀬ダム撤去のパンフレット

 

これが国内初で、唯一のダム撤去だそうで・・・

 

日本でも、古い時代の遺物について考え、そういう新しい知見で受け入れる、新しい思考法をする時期に来ているのでないでしょうか。

 

そもそも、です。そもそも、今、サケがいない、ウナギがいない、シラスがいないと言われていますが、川を改変し、堰を作って、川が変わった、海が変わった、ナニナニがない、いない、消えた消えたとばかり言われても・・・

 

困っているのは我々のほうです。

 

川については、またいろいろ見て行きたいと思います。

 


ウナギを川で捕まえたいの・・・

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