モスクワ空港

２月２日にオースリア航空で成田を発った。ウィーンを経てベネチヤに向かう予定だった。
順調な飛行だったが、途中急病人が出た。緊急を要するとのことで、機内放送はモスクワに
緊急着陸すると報じた。驚きである。もう古いのであろうが、東西冷戦時代は、シベリヤの上空を
飛行することさえ許されなかった。カムチャッカの上をかすめたといって、旅客機が打ち落とされた
ことさえある。８２年にカイロに遊んだ時は、途中２回給油して南周りであった。
ソビエトの上空を飛ぶなんてことは、考えられなかった。その真ん中のモスクワに降りるという。
東西冷戦時代を生きてきた７３才には感慨深いものがあったのである。モスクワ空港もドゴール空港も空港は空港と言ったものではなかった。
着陸した機内から人に迷惑がられながら何回もシャッターを切った。そのうちの一枚である。