15年以上も前からわが家の住民となって、毎年10本以上もこの時期になると顔を見せていてくれたのに。
平成28年はたったの5本。
そして、翌年はなんと1本だけだった。
それから5年の月日が過ぎた。
花菖蒲を語りだすと、私のいい加減さがすぐバレる。
以前に株分けで池から上げ、4つの鉢に植え替え、発泡スチロールに納めたのが運のツキ。花菖蒲の命を今考えてみると、おそらくそう思う。
最初の頃は水も肥料も置く位置も、けっこう真面目に面倒みていたのに。10年後はトホホ···の状態。
平成29年は1本だけで、その時はほぼわが家の絶滅品種に指定した。
たぶんその翌年の今頃は淋しいから、どこかの花菖蒲を見に行くことになるのかなと思っていた。
花菖蒲のもともとの原産地は日本、中国、朝鮮半島と書物には書いてある。
が、日本に自生するノハナショウブの改良と書いてあるものもある。古来は杜若(かきつばた)が好まれていたが、江戸時代には観賞用としてこの花菖蒲の人気が高まったらしい。
水を好むので、夏は水を入れた腰水の方法で底から吸水させるとよろこぶ。
主として湿地に咲き、80~100㎝の高さになる。
他の花との見分け方は、私は花芯の黄色い部分の太さで杜若と区別している。花言葉は忍耐、あなたを信じます。
英名はjapanese iris。
杜若は浅い水中に生息するので、その点でも見分けがつく。
また乾燥地や山野に咲くあやめとは、背の高さで簡単に見分けがつく。30~60㎝だし、水辺では咲かないから。
花芯の黄の部分でも、すぐわかる。
観光地によっては、この花菖蒲をあやめと言ったり、あやめ祭りと称して客寄せしている所がある。
厳密にいえば同じあやめ科なのだから間違いとは言い切れないのだろうが。
勘違いやごっちゃになっておられる人もいるようだ。
その花菖蒲を見に、先週思い出の佐原へ行ってきた。
「季節の花(21)花菖蒲」