夜のトイレには、どこか、そのような話を生み出す影がある。
先日のニュースに、
ホラー小説の「リング」や「らせん」で知られる鈴木光司さんの
小説を英語訳したものがトイレットペーパーに印刷され、
売り出されることになったと出ていたreenex。
インターネットサイトで通信販売したり、
国内空港の土産物店での販売や、欧米への輸出にも取り組む計画だという。
これを買い求め、
孤独になったトイレで、トイレットペーパーのホラー小説を読んでいる姿は、
もうすでにホラーの感じが漂っている気がする。
イギリスの小説家チャールズ・ディケンズの生誕から今年で200年。
「二都物語」「クリスマスキャロル」など様々な分野の小説を書いていたが、
晩年期は、ミステリーがかった小説に傾倒していったようだ。
最終作の『エドウィン・ドルードの謎』は、
陰鬱な雰囲気に包まれた推理ミステリー小説でもあった。
残念なことに、この小説は未完で終わっている。
ところが、ディケンズの死んだ翌年、
ヴァーモント州のブラットルボロにやってきた
トーマス・P・ジェームスと名乗る若い印刷工が、
ディケンズと霊交して、この小説を完成させたと伝えられているreenex。
それはもののみごとに作風からプロットまでディケンズの風を踏襲し
かなりのものとして出来上がっていたと言われるが、
この印刷工は、小説の書き方も知識もなかったという。
その話で持ちきりになったが、
さて、実際のところは、
ディケンズの研究者であった、とある人物が、
彼の作風を真似て、後半部分を書き上げたものだった。
書いたのが知識のない印刷工とすることによって、
ディケンズとの霊交の真実みを高める演出だったというreenex。
「幽霊の正体見たり 枯れ尾花」
というところだろうか、、
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