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25/4/7月13;52[145.5]米ブラックストーン創業者シュワルツマン氏「日本で革命が起きている」 By Ryuichi Washio 25.4.4

2025-04-07 13:51:50 | 米国株

米ブラックストーン創業者シュワルツマン氏「日本で革命が起きている」By Ryuichi Washio2025.4.4

オルタナティブ(代替)投資の運用会社として世界最大の米ブラックストーン。世界中から集めた情報でリスクを見極め、日本の国家予算を上回る約1.1兆ドルの資産を扱う。足元で大きなチャンスの到来を感じ取るのは、個人投資家向けのビジネスだ。(聞き手は 本誌編集長 熊野 信一郎氏)

今年で創立40周年を迎えました。米KKRなど他社より遅れて創業したにもかかわらず、オルタナティブ(代替)投資を運用する会社として、その運用資産総額は世界最大です。成功の要因は何でしょうか。

 創業した頃、米国の機関投資家は資産の1%未満しかオルタナティブ投資(上場株式や債券など伝統的な資産と異なる投資先)に振り分けていませんでした。しかも当時の競合他社はプライベートエクイティ(PE=未公開株式)のみを手掛けていました

私は投資家が多様な分野に投資したいはずだと信じ、1989年にヘッジファンドの領域に進出しました。さらに92年は不動産事業、98年にはクレジット(直接融資)事業と拡大しました。そして現在、機関投資家は資産の約25%をオルタナティブ資産に投じるようになりました。

 我々は他社を買収して規模を大きく見せてきたのではありません。優秀な人材を採用し、商品を豊富に取りそろえて、多くの顧客を得ることに集中しました。成長の95%以上はオーガニックなものです。

投資家の資金を守る

投資の鉄則として「決して損失を出さない」ことを掲げています。どのようにリスクを察知し、回避するのでしょうか。

 全てが正しく行われているかを確認し、どんな投資でも投資家のお金を失ってはなりません。より多く稼げるチャンスがあったとしても、慎重でなければなりません。

 我々は会社をスモールビジネス(中小企業)のように運営しています。毎週月曜日の朝8時30分、社内でブラックストーンTVと呼ばれるものから一日が始まります。私やジョナサン・グレイ最高執行責任者(COO)、ヴィク・ソーニー最高総務責任者(CAO)ら経営陣が全社員に向けて、会社を取り巻く経済環境、会社が向かっている方向性を伝えます。

 続いて、PEや不動産、クレジットといった各グループと、会議を行います。メンバー全員が参加できる大きな部屋で、大型スクリーンを通じて欧州やアジアの拠点をつなぎ、時には世界中から500人規模が加わることもあります。

各グループが把握する全ての情報を確認し、個別の投資案件についても話し合います。単なる情報提供にとどまらず、経営陣が社員と議論し、交流するのです。社員はリモートワークではなく、出社し、互いを身近に感じています。

 全社員が会社の一部という感覚を持ち、全ての意見が尊重されます。そのため、「会社の文化と適合できない(strange)人」は採用しないという基本的な価値観を持っています。「やり抜く意思」を持ち、優れた能力があり、企業文化に適した人材にこだわっており、採用率は0.27%です。

 こうして形作られたオープンなコミュニケーションを通じ、情報が毎週、社内に蓄積されます。世界の主要市場に展開する約1.1兆ドルもの資産、企業、不動産は我々の強みであり、これらを通じて集まった情報から、「変化の起点」を特定できます。だからこそ、素早く調整し、適切な分野や企業に投資できるのです。

 ブラックストーンは常に多くの情報を得ることに重きを置いてきました。学生時代、私はクラスで一番賢い生徒とは言えず、ずっと「強み」を探し求めました。それが情報、今はデータと呼ばれるものです。我々は他の人々が見ない多くの情報から、世界がどこに向かうのかを理解し、商品を開発し、投資家に安全に良いリターンを出せる分野に注力してきました。

PROFILE;スティーブン・シュワルツマン[Stephen Schwarzman] 氏

米投資銀行大手リーマン・ブラザーズでM&A(合併・買収)を統括。1985年、リーマンCEOや米商務長官を務めた故ピーター・ピーターソン氏とブラックストーンを創業した。未公開株に始まり、インフラや不動産、クレジットなど投資分野を拡大し、世界最大のオルタナティブ投資会社に育てた。トランプ米大統領や習近平・中国国家主席とも交流がある。「目標の大小で達成の難しさは変わらない。追いかけるのに値する目標を掲げるべきだ」という信条を持つ。

 


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