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25/4/11金19;42雷雨 D-WaveのCEO、量子超越性への批判に反論 The Quantum Insider 2025.04.08

2025-04-11 19:41:58 | 米国株

D-WaveのCEO、量子超越性への批判に反論The Quantum Insider2025.04.08日経クロステック様記事抜粋<

カナダに拠点を置く量子テクノロジー専門のメディアである「The Quantum Insider」から、技術革新の最前線を伝える記事を厳選してお届けします(日経クロステック編集部)。

・カナダD-Wave Quantum(D-ウェーブ・クオンタム)のCEO(最高経営責任者)であるアラン・バラッツ氏が、複雑な物質シミュレーションにおける量子計算の優位性を示したとする同社の主張を擁護し、古典コンピューターの研究者による批判に反論している。

・米Flatiron研究所及びスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究では、確率伝搬法や時間依存変分モンテカルロ法といった古典的アルゴリズムが、一部のケースでD-Waveの成果と同等、またはそれ以上の精度を示すことがあると報告されている。

・バラッツ氏は、これらの競合研究はD-Waveの研究で扱われた問題のごく一部しか検証しておらず、D-Waveの量子シミュレーションはより広範な格子配置と条件を網羅していると主張している。

 D-Wave QuantumのCEOであるバラッツ氏は、同社が最近発表した「Advantage2量子アニーラーが複雑な物質シミュレーションにおいて量子超越性を達成した」とする研究への批判に強く反論している。この研究は米学術誌「Science」に掲載されているが、それに対して一部の研究者からは「古典的なアルゴリズムでも量子手法に匹敵、あるいはそれ以上の成果を上げられる場合がある」との声が上がっている。

関連記事D-Wave Deep Dive: A Look at The Quantum Advantage Findings — And The Questions That Remain

 D-Waveの主張に対して重要な異議を唱えたのは、Flatiron研究所のジョセフ・ティンダル氏が率いるチームだ。同チームは確率伝搬法と呼ばれるAI(人工知能)ベースの古典アルゴリズムを用いて対抗手法を開発した。この手法は40年前の技術に基づいている。「Science News」によれば、2次元及び3次元の一部システムにおいてはD-Waveの量子アニーラーよりも高精度な結果を出したと報告されている。

 この研究は「arXiv」に投稿されたものであり、まだ査読はされていない。しかし、量子アニーリングがあらゆる状況で決定的な優位性を持つのかについて疑問を投げかけている。

参考論文Dynamics of disordered quantum systems with two- and three-dimensional tensor networks

 ティンダル氏とその同僚は論文の中で、特定のスピングラス問題において古典的アプローチが「他の報告された手法を明確に上回る」と主張している。2つのケースで、D-WaveのAdvantage2システムより低い誤差を達成したという。

 しかしバラッツ氏によれば、ティンダル氏らの研究はD-Waveが扱った問題のごく一部しか検討しておらず、古典的手法がより広い応用範囲で常に量子シミュレーションに匹敵するかどうかは未解決のままであるとする。

 D-Waveの主張に対するもう1つの挑戦は、EPFLの物理学研究所及び量子科学・工学センターの研究者たちによるものだ。リンダ・モーロン氏とジュゼッペ・カルレオ氏が率いるチームは、スピングラスモデルにおける量子アニーリングのシミュレーションで時間依存変分モンテカルロ法(t-VMC)を採用した。この研究結果によると、従来は不可能と考えられていた規模でも、古典的シミュレーションが量子アニーラーに匹敵し得る可能性が示唆されている。具体的には3次元ダイヤモンド格子の最大128スピンまで、相関誤差が7%未満という結果が示された。

参考論文Challenging the Quantum Advantage Frontier with Large-Scale Classical Simulations of Annealing Dynamics

 またこの研究は、無限次元システムが本質的に量子アニーラーに有利であるという考えにも疑問を投げかけている。

 カナダD-Wave QuantumのCEOであるアラン・バラッツ氏が、複雑な物質シミュレーションにおける量子計算の優位性を示したとする同社の主張を擁護し、古典コンピューターの研究者による批判に反論している。

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