そりゃ「飛んで火に入る虫のいい」話だ

殺人予告で１９歳逮捕＝商店街名指し「皆殺す」－広島県警

「駅に放火、無差別殺人」ネットで予告　中学生を補導

「九州の駅で大量殺人」予告の少女、書類送検へ…福岡

うーん，世の中はどうなってしまったのだ？　なんつかこの19歳の新聞配達員（広島）も13歳の男子中学生（新潟）も，17歳のアルバイト少女（福岡）も，そんな大量殺人を実際にやるつもりはサラサラなく，増してやこれで捕まって刑務所に行こうなんてことはこれっぽっちも思っていないわけなのだ。

そりゃ，ね。アキバのあの事件の場合，たまさか実行されてしまうまで誰も予告に気づかなかった（いや正確にはホンキとは思わなかったってところだろうが）。

だけど一朝あのような兇行が現実になってしまった今は，当局だってネットの書き込みに神経を尖らせているだろうし，それよりなにより同種の犯罪を未然に防止しようと正義漢に燃え野次馬根性に身を焦がす有象無象の面々が鵜の目鷹の目ニャンコの目でネットを監視しているのだ。この状況下でそんな「いたづら」をしてみようと思うなんて，飛んで火に入る夏の虫ほどのニューロンも持ち合わせとらんのかお前等は。

そもそもこのテの「予告いたづら犯」ちう行為は，実に綱渡りというかここはどこの細道ぢゃ的隘路においてしかその目的が成就しないものなのだ。だってそうでしょ？ 誰にも見られることのない自分の引き出しの中のノートに書くのであれば，大量殺人なんてケチなことを言わず民族浄化でも人類殲滅でも捕まる気づかいはない。

だけどそれぢゃ当然ながら面白くもなんともないわけで，簡単に言えば「予告を見て右往左往はするが当局には通報しない連中ばかりが見てくれる」のが理想なわけだ……ってさぁ，これがむちゃむちゃ虫のいい話であることはいくら13歳でもわかると思うんだがなぁ。